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第2章 閑話2

■それぞれの日常ミア


「ズレてるのは世界か家か」


「ただいま」


ミアが帰ると、リビングが妙に騒がしい。



「ミア!ちょうどいいところに!」


母が手を振っている。


テーブルには謎の紙束。



「何それ」


「人生設計表」


「急に重い」



父がコーヒーを飲みながら言う。


「また始めたか」



ミアは椅子に座る。


嫌な予感はもう慣れている。



「これね、将来の理想を可視化するやつ」


「誰の?」


「家族の」



ミアは少し間を置く。



「今でも十分可視化されてるけど」



母が笑う。


「じゃあ修正しよう」



紙には妙に細かい項目がある。


* 旅行先

* 食べたいもの

* いつかやりたいこと



父が一つ指さす。


「“世界一周”って誰が書いた」



母が即答。


「夢は大きく」



「現実は?」


ミアが聞く。



母は一瞬止まる。


そして笑う。



「考えてない」



その瞬間、ミアも少しだけ笑う。



この家は整っていない。


でも、壊れてもいない。



ただ、少しだけ“ずれてる方向が一致してる”。

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