11章 王都逆襲編 5話 逆襲の中で
アクセスありがとうございます。
なかなか返信できませんが、感想お待ちしております。
「ハル、そろそろ手伝う?」
戦況を見守ることにした俺に街への侵入を許す状況になり始めたことで、リルが俺の左腕を僅かに引いて聞いてきた。
「いや・・ここはアイツら沖田達と冒険者らに任せて、俺達はまだ気配を消したまま様子を見よう」
「うん。ハルがそう決めたなら」
「クウコも、そうするね」
俺の考えに従い、リルとクウコは動くことなくジッと戦況を眺めてくれた。
俺は、気配探知スキルで街に侵入したウォーウルフの行き先を追って、冒険者達に迎撃されたか確認しつつ増援の気配が動くのを待っていた。
冒険者達のレベル差のせいなのか、北門近くで集結していた若い冒険者パーティーの気配が激減している。
きっと場所の狭い街中での乱戦の経験が無いため、普段通りの連携や同じ冒険者仲間達が攻撃の邪魔になり攻撃のタイミングを逃し、間合いを詰めて来たウォーウルフに噛み殺されていっているのだろう。
すると、まぁまぁの時間が経った頃に街の中央で集結していた戦力が、二つの隊形となってこの場所に近づいて来る気配を捉えた。
この感じからすれば、間違いなく王国が保有する戦力である騎士団だろう。冒険者達より遅れて来るなんて、相変わらずな組織だと思っていると、ふと懐かしい気配を2つ捉えてしまった。
「おっと?この気配は・・まさか復帰したのか?・・・・しかも、位置的に指揮官のような感じがする」
気配で王国騎士団と判断してけど、詳細はわからない。けど、前方の隊を率いる位置にいる気配はアイナだ。そして、後ろの隊を率いるのは、リンの気配だった。
「あの2人・・王国に寝返った?」
リルが、沖田と剣崎の攻撃から逃れた魔物達が街中へと侵入する状況を見ていたが、視線を外し近づく気配の方を睨む。
「・・ハルを捨てて寝返った?・・そうなら、許さない」
リルの呟きにクウコが怒りの感情を込めた、低い声で反応する。
「リル、クウコ・・落ち着いて。彼女らは、王国に寝返ったかもしれないけど、本人達の口から聞くまでは・・な?」
感情を剥き出しにする2人を見て、逆に俺は冷静でいられた気がする。胸の鼓動は、少し早くなったけどきっと俺は落ち着いているはず・・そう思い込むしかなかった・・。
気を逸らすため俺は北門に視線を移し、いまだに王都へ雪崩れ込む魔物達の最後尾は見えない・・。
(このままじゃ、ジリ貧だな・・・・)
そう思いながら俺は、戦況の全体を視界で捉えられる場所へと移動することに決めた。
「リル、クウコ・・ここにいてもアレだから、外壁の上に移動しよう」
リルとクウコは、頷き外壁を見上げたと同時に俺を置き去りにして外壁を一気に駆け登って行く。いったいどうやって垂直な壁を走っているのだろうか不思議に思いつつ下から2人を見上げる俺は、ついつい彼女らのスカートから見える下着に視線が追ってしまう・・・・。
「いかんいかん・・こんな状況でも、本能的に視線が制御できないなんて・・」
「「 ハルー!! 」」
外壁を登りきった、リルとクウコが顔だけをちょこんと出して俺を呼んでいる。その2人の可愛さに卒倒しそうになるのを耐えつつ、俺は身体強化スキルを発動し一気に外壁を駆け上がり2人の横に降り立つ。
タタンッ
「よっと・・」
「おそいよ〜ハル」
「ゴメン、ゴメン」
リルが俺が来るのが遅いと言って、太もも辺りをスリスリしている。それをなぜか、クウコはジト目で俺を見上げ呟く。
「・・ハル、クウコのおしり見てたでしょ?」
「ん?・・なんで?」
「さっき壁を走っているときに、おしりに視線を感じた・・」
「クウコちゃん・・リルも感じてたけど、言っちゃダメだよ?ハルなら、気にしなくていいじゃん」
「リル・・そうじゃないの。見たいなら見たいときに見ればいいのにと思っただけなの・・」
「クウコ・・ち、違うんだ」
「なにが違うの?」
グイッとクウコに詰め寄られるけど、表情はイタズラ好きな顔をしている。
「・・その、アレだよアレ。見えそうで見えない感じだと、つい男は見たくなっちゃうんだよ」
「・・なにそれ?意味わかんない。見たいなら、バッと見えた方が良いんじゃない?」
クウコがスカートを掴みあげようとする仕草を止めると、リルが楽しそうにガバッとスカートをめくりあげて、パンツが丸見えになってしまった。
「こうで良い?」
「リル・・そのパンツ、まだ持ってたんだ・・」
「うん。リルのお気に入りの1つだよ」
「それなら、わたしだってはいてるもん!」
バサッ
とうとうクウコもリルのようにスカートをめくり上げて、パンツ丸見え状態になってしまった。
「・・クウコも、大事にしてくれてたんだね。ありがとう」
変な色気から、昔買ってあげたパンツを大事に持っていてくれてありがとう的な雰囲気に空気を強制的に変えた俺は、この場を収めることができ溜息をついた。
「それよりも、思った以上に戦況は悪い感じだね・・」
外壁の上から街の中を見下ろすと、たくさんの魔物の死骸と冒険者達の動かない死体があちらこちらに転がっている状況であり、血の海の中で生き残ろうと必死に戦う冒険者パーティーと沖田達の姿があったのだった・・・・。




