11章 王都逆襲編 6話 戦線拡張直後のさらなる逆襲
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「あんなの、魔法で消せばいいのに・・」
敵味方が入り乱れ、それぞれの冒険者パーティーにいる魔法士は、まともに魔法を放つことができず物理攻撃メインの剣士達がウォーウルフやコブリン達からの襲撃から魔法士達を守りながら斬り倒す。
その後ろで、傷付き戦線離脱する冒険者達を引き摺り攻撃に参加できない治癒士達が必死になって治癒魔法を行使していた。
「リル、もう残りの魔力が枯渇したり魔法が放てないから後方に回っているんだよきっと・・」
「冒険者って魔力少ないんだね。ハルの周りにいた子達なら余裕なのに」
「まぁね・・彼女達の保有魔力を強引に引き上げたしね。あの魔力量が現実なのかも」
そう言いながら戦況を見守っていると、街の中心部から伸びる大通りから援軍が到着したようだ。
「裏切り者が、来たね・・」
「また、あの格好をしてる・・ハルから貰った服じゃない」
大通りを見る俺の視線の先には、この王国の騎士団の隊列がいる。銀色の鎧は、あの忌々しい記憶が脳内で思い出しそうだ・・。
「あの2人・・ホントに、王国に寝返ったのかな?」
そう呟きながら、彼女達から目が離せない俺がいる。
「第1中隊!前方、北門まで戦線を押し上げ、勇者様を援護する!・・突っ込めー!!」
久しぶりに聞くアイナの命下する声を聞き、副団長時代に出会った頃の彼女と重なって見える。部下達は、一斉に剣を掲げ統制された隊列のまま威勢を放ち乱戦の中へ怯むことなく身を投じて行く。
「クウコ?あの裏切り者・・いまさっき、勇者様って言ったよね?」
「うん・・はっきりと、言ったよリル・・勇者様ってね・・」
リルとクウコが、アイナの勇者様と言ったことに苛立ちを感じている。
「第2中隊!第1中隊の前進の支援を継続しつつ前進する!・・攻撃魔法放てっ!・・前へ!」
リンの声が聞こえ、少し後方で待機していた騎士団が攻撃魔法を放ち、北門を目指し進む第1中隊の騎士達に襲いかかる魔物達に命中させ脅威を削り先を行く隊列を支援している。
そして、街中に侵入し家屋の物陰に隠れて襲撃の機会を窺っている魔物達は、隊から離れたアイナとリンの2人が連携し確実に仕留めていき数を減らしながら北門へと移動して行く姿を見送る。
「なかなか強くなったな・・あの2人・・」
未だに外壁の上で高みの見物状態の俺達は、魔物達を確実に外へと押し返して行く冒険者達や騎士達の長い戦いを見ている。
そして、長い時間を消費した頃に街中に侵入していた魔物達は気配探知から消えて、北門で沖田達に侵入を阻まれているフォレストベア達は恐怖を感じ取っているのか、立ち止まっている状況だ。
グルォォォォーー!!!!
突然聞こえる低い唸り声が王都全体を包み込む・・その唸り声は、空から聞こえ、沖田達や騎士達が動きを止めて夜明け前の空を見上げている。
ズドォォォォーーーーン!!
北門の外で立ち並ぶ、フォレストベア達の存在を無かったかのように巨大な2本足の巨大生物が轟音と共に着地し、下敷きとなった魔物達が大量の血飛沫を周囲に撒き散らし外壁の上にいる俺の所まで血生臭い匂いが漂ってきた。
グルォォォォ!!
まるで、人族を平伏させるような唸り声を上げながら顔を地面スレスレまで下げて正体を現したのは、口から紅蓮の炎を漏らし赤くゴツゴツとした皮膚を全身に纏うレッドドラゴンだった・・・・。




