9章 イシタ公国編 31話 合流
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『見つけた!』
突然、脳内に聞こえる琴音の嬉しそうな声。念話スキルがうまく切り替えができていないのだろうか・・そう思いながら1人歩いている俺nお気配探知スキルに5人が森を走り抜け真っ直ぐ向かって来ている。
ガサガサッ
「「 ご主人さま!! 」」
深い茂みから飛び出し抱き付いて来たのは、ミオとミリナだった。さすが猫人族の身体能力は凄いと感心して2人の頭を撫でていると遅れてマリアが姿を見せ琴音と美音も続いて姿を現した。
「ただいま・・」
「「「「「 おかえり!!!!! 」」」」」
何か順番があるのだろうか、最初に来たミオとミリナはスッと俺から離れ入れ替わる様にマリア達に囲まれ背中に美音が自然に乗っている。
(・・なんで美音は背中なんだ?)
不思議に思いながらも体格が小さく軽いから平気だけど、琴音やマリアが何も言わないから俺も言わないと決めて、落ちないよう支えながら歩き始め馬車の位置まで一緒に歩いた。
ミオとミリナの先導で茂みを歩き抜けたところで広い野営に適したような場所に出ると、向こう側に馬車が止まっているでアイナとリンが警戒をしているようで、俺達に気付くと笑顔で手を振っている。
「アイナ〜!リン〜! ちゃんと戻って来たよー!」
ミオとミリナがそう言いながら走り出し馬車へと戻り荷台へと飛び込んで行く。すると、荷台にいただろうカラとラニア達が降りて出迎えてくれた。
無事にみんなと合流したところで陽が沈み、焚き火で明かりを確保した後にテントを設営しながらラニア達が夕食を作り食べ終えたところでテントの中に全員を集めた。
「みんな、今回の魔族達の戦いで派遣された冒険者達は全滅した・・」
テント内の空気が重くなり、琴音達は下を向いて黙ってしまう。
「それに、勇者のあの魔法に巻き込まれて死んでいった冒険者も数え切れないほど・・だ」
俺の言葉に一番反応したのはマリアだった。顔を上げて見る目は大きく見開かれ、小さく呟いていた。
「・・そんな・・勇者・・が、王国の冒険者を犠牲に・・」
「そして、魔王ジェドニスと名乗る男が俺の前に現れて、不意に襲って来た勇者の魔法を召喚したリリスという部下が苦もなく防いだ」
「魔王ジェドニス・・・・」
琴音が小さく魔王の名を呟く。
「あぁ、魔王はかなり強大な存在だということがわかったよ。今回は、運よく戦うことが目的ではなかったため、命のやりとりは回避できた・・魔王が姿を見せた理由はわからないけど・・」
「ねぇ、おにぃ。王国と協力して勇者と一緒に戦わないと倒せないのかな?」
「・・確実に魔王討伐のためには、アイツと協力して戦わないといけなかも・・でもな・・・・」
「でも?」
「アイツは無意味にたくさんの冒険者の命を奪い過ぎた・・コレだけは許せない。だから、俺から積極的に協力しようとは思えないんだ・・」
俺の想いに異論を言う子達はいなかった。むしろ当然だと言い始め勝手に話が過熱していき、魔王より勇者を先に討伐すべきだと騒ぎ始め最優先事項になりそうなところで、なんとか落ち着かせることができた。
(あっぶねぇ〜・・危うく勇者討伐パーティーが結成されるところだった・・)
それから落ち着きを取り戻したみんなは、眠る支度を終わらせテント内を暗くし今はとても静かで、誰かの寝息が微かに聞こえる程度で俺も目を閉じてゆっくりと意識を手放していった・・・・。




