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8章 王国潜伏編 18話 乱入者からの情報・・からの失態

アクセスありがとうございます。



 マリアに支えられながら立つナトリアは、俺を見て真剣な表情で口を開きはじめる。



「ハル・・魔国の動きが活発になり始めた。この数日で、人族との小規模な衝突が数回イシタ公国の南側の辺境の地で起きている。公国は防衛線を強化するだろうが突破されるのも時間の問題じゃろう」



「そ、そんな・・公国の先は・・」


 マリアが震える声で呟く。


「そうじゃ・・このスパイル王国。そして、王都より南・・イシタ公国側にあるハルの家も例外ではない・・」


 突然の魔国が人族領地へ進攻をほのめかすナトリアの言葉に現実味がない俺は、ある希望的観測を口にする。


「マジか・・それなら、初っ端は王国勇者様に託すしかないな・・」


「ぬぁ・・何と他人事のような言い草を」


「そのための異世界召喚勇者様だろ?俺は・・能無しで王国に棄てられた身だ」


「・・・・」


 俺の言葉にマリアが視線を外し、ナトリアがリル達を見てから俺を見る。


「じゃがしかし・・あの2人がいれば」


「ナトリア、数で押されたら一騎当千以上の力あっても必ず負ける・・それだけは避けたいんだ」


「・・・・ならば、男を入れて戦力強化を!」


「それはダメ!絶対に無理!!」


 ナトリアの隣にいるマリアが拒絶し、集まっていた皆が同意する。


「むぅ・・・・この男のどこがいいんじゃろうて・・理解できんのぉ」


 ナトリアのその呟きが自身の死の淵に再び立たせれることに気付いおらず、初動で動いたのは隣にいるマリアだ。


 パシッ!!


 不敵な笑みを浮かべスカートをひるがえし、太もものスローイングナイフを華麗に抜きナトリアの首筋に食い込ませる。


「うひぃっ」


 マリアが首筋に当てたナイフを払い飛ばそうと動かした右手をリルに掴まれ短剣を開けた口の中に突っ込まれ、間隙もなくクウコが左手を掴み眉間に短剣の切っ先を突きつける。


 その瞬きをする時間に、ミオとミリナそしてシェルまでもがナトリアに間合いをつめ、それぞれの武器を急所に狙いすましていた。



 針のむしろ状態のナトリアは、おびただしい汗を顔と股間あたりから流しながら硬直し震える視線だけを俺に向けている。


「ナトリア・・」


 マリア達に武器を収めるようにと言おうとしたら、食堂側から圧を感じ視線を向けると、琴音と愛菜が抜剣し、美音と真衣が攻撃魔法を放つ準備をしている。


「みんな、マジか・・」


 完全に死が確定している女神ナトリアの姿を見て可哀想に思い、ナトリアを解放するよう告げると素直にナトリアを解放し離れ、この場にはマリアとリルそしてクウコが残った。


「・・だ、だいじょうか?」


 水溜りの中で座りこみ俯いているナトリアに声をかけるが返事は無い。


 ナトリアを一瞬で追い詰めたマリア達は、俺から視線を外し悪く無いと無言のアピールをしている。もちろん彼女達を責める理由は無い。



「みんな、ありがと・・・・ナトリア?・・はぁ、仕方ないな」


 ナトリアをお姫様抱っこして3階の風呂場に行くことにした。食堂を横切る時に椅子に座っていたラニアと琴音達が見ていたが、特に何かを言おうとする感じではなかった。


 そして、たまたま食堂のドア近くに立っていたリンと視線が重なった俺は、彼女の名前を呼ぶ。


「リンッ!」


「はっ!!」


 短く強く返事をしたリンがそのまま俺の2歩後ろをついてくる。返事だけなら、その程度と思い王都へ解放するつもりだったが、予想以上の反応だったため彼女も守るべき存在と決める。


 階段を上がり寝室に入ると、リンがスッと俺の横を抜けて脱衣所のドアを開けてくれる。


「ありがとう」


 さすがに落ち込んで何も反応しない女神の服を脱がし全裸にさせることができないため、仕方なく服を着たまま湯に浸かることにする。


「リン、このまま入るぞ」


「はいっ」


 黒のワンピース姿のナトリアと普段着の白シャツ短パン姿のリンの3人で湯船に入るという異様な光景が目の前でおきている」


 フワフワ漂う黒のワンピースがめくれ赤い下着が見える。一方で白シャツのリンは下着をつけてないようで、立派な双丘にシャツがぴったり張り付き綺麗なピンク色が透けて見えている。



 しばらくして、借りてきた猫のようにおとなしくなっていたナトリアが、やっと喋るようになったが普段より言葉が少ない。


「め、女神を子供のように扱うなんて・・」


「女神の前に女だろ?」


「お・・おんな・・」


 今日はお湯が熱めに調整したせいか、ナトリアの顔が赤くなっている。その様子をジッと見ているリンがチラッと俺を見る。


「どうした?」


「あの・・この方が、女神様・・生と死を司る女神ナトリア様なのでしょうか?」


「そうだよ。見た目が少女だから、気づかないだろうけどな」


「娘よ、名は何と申す?」


 ずっと俯いていたナトリアが顔を上げリンを見た。


「あっすいません。申し遅れました、リン=マードラです。今は、ハル様の・・です」


「ハルのなんじゃ?。。まぁ良い。妾は如何にも生と死を司る女神ナトリアじゃ。信仰を捧げるが良い」


 バシッ!


「あぃた!・・ハルよ、妾を丁重に扱わぬか!」


「黙れ駄女神(ポンコツ)!・・いや、ゴメン・・漏らしの女神様」


「ちっ・・違う。妾は地上の民より少し汗かきなんじゃ!」


 俺とナトリアの言い合いをリンが苦笑いしながら見ている。すると、脱衣所の方から声がした。


「「 とぉ!! 」」


 視線をナトリアから脱衣所の方へ向けたが、開いたままのドアが見えるだけで人の姿が無い。



「きゃっ」



 ざぶぅ〜〜ん!!



 リンの声と飛沫が同時で、水面から銀と金色の濡れた尻尾がニョキッと出ているのが視界に入りそれを両手で掴み上げていくと、リルとクウコのオシリが姿を現し両足を器用に俺の腕に絡ませ上半身を水中から出してくる。


「「 一緒に入りたかった〜!! 」」


「ゴメン、ゴメン急ぎだったから」


「「 なんで今日は服を着ているの?? 」」


 全裸の2人に聞かれ、なんて答えようかと考えているとリンが俺からナトリアを離し俺の服を脱がしていき俺は裸になる。


「あなた達も脱ぎなさい」


 クウコの一言でナトリアとリンが素直に服を脱ぎ、5人で裸の付き合いになってしまい俺のいつもの場所に寄り添う2人に遠慮して、ナトリアとリンが隅へと移動する。

 

 特に会話もなく、のんびり浸かっているとナトリアが立ち上がる。


 ザバァ・・


「どうした?」


「もう限界・・じゃ」


 ナトリアがのぼせてしまうため、風呂から全員出て準備された普段着に着替える。きっとラニアが気を利かせて準備してくれたのだろう。


 そのまま寝室に入りリルとクウコがベッドに乗り遊び始め、フラフラのナトリアをベッドの壁際に寝かせていると、リンは寝室のドアの横に立っていた。


 俺はそのままソファに座りベッドで飛び跳ねるリルとクウコの奥で揺れるベッドのリズムに合わせナトリアがポヨンポヨン揺れている。


 ベッドで遊ぶのも飽きたリルトクウコが急にゴロンと横になりから体を丸め寝始め、その頃に琴音と美音そして真衣と愛菜が寝室に入ってきた。


「おにぃ〜」


「にぃに〜」


「お風呂入るから覗いちゃダメだからね〜」


 琴音が笑いながら言ってくる。


「それ、フリなのか琴音?」


「それはどうかな〜?」


 そう言いながら脱衣所に入って行くと、後ろにいた愛菜が俺を呼ぶ。


「せ、せんぱい!・・・・女の子のお風呂を覗くのは絶対ダメですからね!一緒に入るならイイですけどぉ・・」


 愛菜が覗きはダメなのに、一緒に入るなら良いと言う・・。


「わかったよ愛菜。リル達が寝たら行くよ」


「えっ・・」


「なんてな」


 真っ赤な顔をした愛菜が、顔を顔を隠しながら脱衣所へと入って行く。


「ハル!純粋な愛菜には冗談きかないぞ?」


 なんか、真衣に少し怒られてしまった・


「そうか?あんな大胆なことするのに?」


「あっ・・アレは、カラさんの影響だと思う」


 真衣が愛菜は、本来そんなことをするような子じゃないと否定する」


「え〜真衣さん、愛菜が大胆なことって何をしたんですか?」


 琴音が真衣に聞いている。


「いや、それは・・」


 琴音からの追及に逃れるように脱衣所へ入っていき4人が風呂場へ移動して行く。


 静かになった寝室を見渡すと、ベッドの5人はスヤスヤ寝ている。


女神(あいつ)も普通に寝るんだな」


 いつの間にかナトリアもベッドで寝ている。まだ昼前なので寝るわけにもいかず何をしようか考えている俺の視界の隅に立ったままのリンがいた。


「・・門番じゃあるまいし、リ〜ン〜」


 彼女の名前を呼び、ソファの座面を2回叩くとスタスタ歩いて来て隣に座る。


「なぁ、リン?」


「なんでしょうか?」


「リンとアイナは、どっちが強いの?」


「もちろん、アイナ様がお強いです。新人騎士達の憧れの存在でしたから」


「強いのは剣技だけ?」


「いえ、護身術も極めていたと思います。接近戦での足技は凄かったです」


「あぁ、足蹴りね・・顎を何発か決められたな」


 痛くも無い顎をさすりながら呟く俺を、リンが目を見開き驚いていた。


「ウルフの頭の骨を砕くと恐れられていた、アイナ様の足蹴りを顎に受けたのですか?」


「あいつの足蹴り・・そんな殺人級の威力があったの?」


「はい・・」


 リンが俺の顎をなぜか見つめている。


「触ってみる?」


「い、いいんですか?


「いいよ」


 リンがそっと左手を伸ばし、顎をスリスリ触りはじめる。


(・・なんなんだ、このプレイは・・)



 さらに右手を伸ばし両手で包み込むようにスリスリ触るリンの顔がだんだん寄ってくる。気のせいか、リンの瞳がボーッと見つめている。


「・・リン?」


 アムッ


 リンに顎を甘噛みされ、そのまま膝の上に乗ってくる。


「どうした・・リン?」


「んはっ・・廊下の続きを・・その、琴音さん達の湯浴みが終わる前にシテくれませんか?」


「・・わかった」


「・・あの、はじめてなので」


「身体を俺に委ねてくれていたらいいから」


「・・はぃ」


 まさかのリンの誘いを無下にできない俺は、琴音達が出てくる時間ギリギリまで、リンをソファで可愛がることにした・・。

 

 

 

魔国の情報が入り、それに向けて動き出すのは

まだ先になります。主人公は強いのか?との指摘等

をもらいました。物語が進むにつれてわかってくると

思います。

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