伊豆の物語 二人セゾン
⑤珍しく三日ほど会わない時があり 暫く振りで面会に出かけた 面会謝絶の札は取り外されており 無事対面を果たせた やぁ 押忍 やや面窶れ?気味かなと思われたが 声はしっかりとしていた しばらく話しを続けた後 また例の死神の話になった でもって奴さんと話をつけたよ 何だって オレの寿命を削っても良いがその分はフランクに付けてくれるよう頼んでおいたよ マジかよ 何で 経緯はこうだ オレのところに現れるのはオレの死期が近いからかと聞いたら 違うという 別に短い奴がおり 待機している間 暇なもので オレのところに現れる というわけだった 単なる気まぐれだったらしい 気まぐれついでに オレの残りの寿命は後どのくらいか 聞いてみたら あと数年は大丈夫らしい ただかなり苦しむ期間が長いという だったら寿命を削られてもいいが その分他所の人間に付け足す事ができるのか 思い切って聞いたら できなくもない という話だった 気に入らない相手から寿命を奪い 別な人間に付け足す 事はままあるらしい ただ自ら寿命を削る事を申し出る奴は珍しいらしい 少し戸惑ったらしかった だからオレはあまり苦しむハメになりたくないので オレの残りの寿命を全部 フランクに上げてやってくれないか 頼んでみた 何だってオレに 奴さんがいうには フランクに死相が出ている フランクのお生命も頂戴するつもりで待機している リストに名前があるとさ さすがのフランクも舌打ち 顔を顰めた 何だってオレなんかに死神が いや お前さんは生まれた時から長年リスト入りしてたらしい ただなぜかしら 寿命が尽きる前に 寿命の付け足しが行われ 実行するには至らなかったらしい 寿命自体 増えたり減ったりするらしい どういった時に 増えるか減るかは 死神自体も知らないとさ おかしいじゃないか 死神自体が 寿命を司る 増やしたり減らしたり出来るんじゃなかったのか 出来る事もあれば何かしら邪魔制止するものがあって 出来ない事もあるってさ だから オレの場合 ケースでは 取引可能 だそうだ 今のところは 今のところはね では 死神様とやらに 丁重に辞退申し上げよう 今会えるか さぁねぇ 先程まではいたのだが 今は何処にいるか けったいなやっちゃな ほんとにな けったいなやつ でも案外カワイイもんだなと アイドルじゃあるまいし今のは無しにな




