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最強の相棒はスライム  作者: ニコラス
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第29話 奴隷

商会を出てからオレ達は、裏路地に入っていた。

というのも、これから奴隷商人の元へ向かうのだが、大通りにはなく、裏路地にしかないからだ。

さすがにソフィーアも、奴隷商人に知り合いはいない。

なので、行き当たりばったりな感じで、ぶらぶらと歩いていた。

この際に、オレは商人のジョブを入れて、鑑定が使えるようにした。

変な奴隷を掴まされないようにだ。

実は昨日の買い物でも、鑑定しながら買っていた。


「どこにあるんだろうね、奴隷商人の店は」

「看板がないからわかりませんわね……」


奴隷商人の店は、基本的に看板は出していない。

それは、奴隷を買う用途が、様々だということが理由の一つだからだ。

家事をさせたりする人もいれば、戦闘で囮役や、性的なことが目的だったりもするからだ。

なかなか店が見つからず、帰ろうかと話していたら、一人の怪しい男に声をかけられた。


「兄さん、何かお探しで?」

「あぁー、えっと、奴隷商人の店がないかなぁーって」

「じゃあ丁度良い。俺の主人が奴隷商人なんで案内しますぜ」


この男の首には、首輪がされていた。

この男も奴隷のようだ。

オレは、用心しながらも、案内を頼んだ。


「兄さん、あんたラッキーですぜ!主人が上玉が大量に入ったって言ってたんですよ!」

「ほぉう。それは楽しみだ!痛っ!!」


ソフィーアに脇腹をつねられた。

上玉と聞いて、オレが喜んでるように見えたみたいだ。

男だもの、しょうがないでしょ!

オレ達は、一件のなんの変哲もなく見える、二階建ての建物に案内された。

入り口にはムキムキの男が立っていた。


「なんだ?ガキが来るところじゃねぇぞ!」

「奴隷を買いたいみたいなんで、案内したんすけど、まずかったすか?」

「金はあんのか?冷やかしなら追い出すからな?」


金を持ってない者は、入れる気がないらしい。

オレは、金貨を入れた袋を、出して確認させた。

本当は袋に入りきれない程持っているけどね。

それと一緒にギルドカードも見せた。


「確かに金は持ってるようだな。それにギルドカード……Cランク?!」

「問題ないかな?入ってもいい?」

「あぁ、構わないぞ!くれぐれも問題は起こさないでくれ!」


オレ達は、案内の男と共に、建物に入っていく。

中は店というよりは、応接室のようになっている。

部屋の真ん中にテーブルとソファが置かれ、対談でも行われそうな雰囲気だった。

案内してくれた男が、主人を呼びに行くと一礼して部屋から出ていった。

待ってる間、紅茶やらお菓子やら出されたが、口はつけなかった。

運んでくるメイドが美人で、見惚れてしまっていたのだ。

またソフィーアからの一撃を受けてしまう。


「お待たせいたしました。わたくし、奴隷商人をしております、デニスと申します。」

「どうも、ゲストです。Cランク冒険者やってます。」


意外と腰が低い。

40過ぎくらいで、顔色があまり良くなく、病人っぽく見える。

目の下に、隈が色濃く出ているのも要因の一つだろう。


「それで、本日はどのような奴隷をお探しで?」

「屋敷で家事をさせたいんだ。引っ越したばかりでメイドもいないしな。」

「なるほどなるほど、では下へ案内しましょう。やはり買い物は実物を手にとって見ないとわかりませんから。」


この建物、地下があるようで、そこそこ長い階段を降りる。

階段の先は、廊下が続いており、いくつかの部屋に商品がいるそうだ。

オレ達は、一つの部屋に案内された。


「こちらは家事系統が得意な奴隷達です。すべて犯罪奴隷ではなく、10代でさらに初物でございます。少々値は張りますが、自信を持ってお売りいたします。」


少女達が10人、布一枚身につけて立っていた。

彼女達の表情は様々だった。

買ってもらえる可能性に、希望を見出だした者、借金のかたに家族に売られ、絶望している者、恐怖に怯える者。

様々な者がいるなかで、一人気になった子がいた。


「お客様、さすがお目が高い!これは今朝入荷したばかりのおすすめ商品です!」

「ふーん、まぁ可愛いしスタイルも良い、そして家事ができるのも大きいな。」


何故かはわからんが、商人とこの奴隷のことを話すたびに、ソフィーアの顔が険しくなる。

この奴隷は、犬の獣人だった。

ソフィーアと同い年くらいだろうか。

ふわふわの金髪のショートヘアーに、垂れた耳が愛らしい。

胸は大きくはないが、スラリと伸びた脚が素晴らしい!!

獣人はこのアダルベルト王国では、奴隷になっている場合が多い。

労働力としてもスペックは高く、さらにヒューマンとの間に子供ができにくいことが理由にあがる。

特に獣人の女性は高値で売れる為、違法に捕獲され、奴隷になるパターンも多い。

そして彼女もかなり良い値段だ。

金貨にして80枚、日本円換算は怖いのでしない……


「デニスさん、彼女買います。」

「お買い上げありがとうございます!少し身なりを整えさせますので、先程の部屋でお待ちください。」


オレ達は、階段を上がり、さっきの部屋で待った。


「なんで先程の女性にされたんです?」

「うーん、獣人だったのもあるけど、他の子達と違うなって……」


実は、オレが説明を受けてる間、他の子達とは違う雰囲気を持って持っていた。

怯えることも、絶望することもなく、ただ毅然として立っていた。

胸を張り、ピシッと姿勢良く、まるで騎士のように。

それが妙に気になってしまい、購入に至った。


「お待たせいたしました!お渡しする用意ができました。入りなさい!」

「選んで頂き、ありがとうございます。誠心誠意頑張ります!」


デニスの後ろから、着替えを済ませた彼女が出てきた。

安い作りの黒いワンピースを着ていた。

オレは、デニスに金貨を渡し、奴隷と契約する。

この契約は、基本的に主人に逆らえなくなるだけの、契約魔法だ。

逆らおうとすると、魔法が発動し、自分の意思で身体を動かせなくなる。

彼女と契約すると、首回りに首輪のようなタトゥーが出てきた。

これは契約を仲介する、奴隷商人にもよるそうだが、奴隷を証であり、どこの店で買ったかわかる証明書のような物だ。

ゴツい首輪をさせるよりは、ずっといいはずだ。

最後に名前を付けて契約完了だそうだが、決めかねていた。


「名前って今じゃなくても良い?」

「えぇ、大丈夫ですよ。決まったら、その名前で呼ぶだけですから。」

「わかった。家でじっくり考える!変なのつけられないしな!」


奴隷になるときに、名前と記憶の一部を、魔法で盗られてしまうらしい。

なので、名前をつけることになってしまった。

犬の獣人だからって安易に、ポチとかつけないようにしないと。

オレ達は彼女と一緒に店を出て、買い物に向かった。

彼女の服、生活用品、その他諸々の買い出しだ。

年を聞けば、ソフィーアの一つ上の15才で、ソフィーアと共に、楽しそうに買い物していた。

ただ、自分の分の買い物だと思わなかったらしく、ものすごい勢いで頭を下げる。


「すいません!!ご主人様達の買い物だと思ってました!」

「別に気にしてないよ!これから一緒に住むんだし、必要な物が出てくるだろ?だから気にしないで選んできなさい!」

「は、はい……」


それから彼女は遠慮がちだが、必要な物を揃えて行った。

最後は服屋で、下着や服を二人で買いに行かせた。

何故かソフィーアが、手に服の入った袋を下げて戻ってきたが、気にしないことにした。

女性が一人増えただけでかなり時間がかかるんだな……

もう疲れた、早く帰りたい……

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