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最強の相棒はスライム  作者: ニコラス
18/55

第18話 確保ー!!!

「やっぱりどこかで会ってるはずだよなぁ?どこでだぁ?」


オレの目の前には、領主らしき男がいるのだが、見覚えがあった。

大きく太った体躯に、かなり薄くなった頭、焦って逃げ出す準備で汗だくの姿には、嫌悪感湧きまくりである。

そんな男がこちらに気付いたようで、声をあげる。


「お、お、お前!何故ここにいる!」

「何故って、少女誘拐の犯人確保のためだけど……やっぱり会ったことあった?」


この豚……もとい領主は逃げようと必死で、キョロキョロと隙を探しているようだった。

ちなみにデブに向かって豚と言うのは豚に失礼である。

彼らは、太った者の比喩にされるが、体脂肪率は人間の平均より下である。

関係ないことは置いておいて、この部屋の出口はオレの後ろにしかない……はずである。

隠し通路でもなければだが、領主の様子を見る限りなさそうだ。

あとは、この領主を捕らえるだけと考えていたら、ふと思い出した。


「あ、思い出した!アンファングの宿屋で女の子いじめてたやつだ!次に会ったら消すって言ったっけ?」


領主の汗は止まらない。

さっきまでの汗と違う汗が出ているようだった。

なにせ顔は真っ青なのだから。

この男、オレがアンファングで取った宿屋で女の子に暴力を加えていたのだ。

そこに遭遇したオレが助けに入り、軽く痛い目に会わせたのだが、足りなかったようだ。

とりあえずまたいくらか痛い目に会わせないといけないみたいだ。


「あの時の件で懲りてなかったのね!次はもうちょいキツいのにしないとダメかな?」

「ぼ、ボクは貴族だぞ!この村を治めているホルガー・ブッフバルト男爵だぞ!このボクにそんなことして許されると思うなよ!」


ブッフバルト男爵とやらが、ものすごい剣幕で言う!

が、膝がプルプルと笑っている。

体は恐怖を感じているみたいだが、心は貴族のプライドでなんとか持っているようだ。


「とりあえず、ソフィーアを連れてこないとな!キング頼んでもいいか?」

「了解です。ご主人様は待ってる間、あれで遊ぶのですか?」

「まぁそうだな、殺さない程度に遊ぶさ!」


キングはオレに一礼して、ソフィーアを迎えにいく。

オレは、ブッフバルト男爵に向き直り問う。


「さては、これから罰を与えること、オレのストレス発散の道具になることを受け入れろ!」

「嫌だ!ボクは何も悪くっ!ギャアァァ!!」


オレは、ブッフバルト男爵が喋り終わる前に、鞭を振るう。

テイマーの武器は基本的に鞭だ。

しかし、鞭は手数も火力も出しづらい武器だ。

そのために使うものが少ない。

オレもその一人だ。

だが、今回のケースは別だ。

相手に痛みを与えるという点では秀でている。

皮膚にみみず腫を作ったり、または軽く切れる。

やられたらやり返す精神のオレは、オレ自身がやられた訳じゃなくとも、代行することに抵抗はない。

今回も死なない抵抗に痛めつける。


「もう一丁!」

「イギャァ!アァァ……もう嫌だ!やめて!」


オレはブッフバルト男爵の背に鞭を打ち付ける。

打ち付ける度にブッフバルト男爵の体は反り返る。

命乞いをするように、泣きながらやめてとせがむが無視して打ち付ける。


「グギャァァ!誰か!!誰かぁ!!」

「たぶん誰も来ないよぉー!戦える人は全員捕縛したはずだから!キングが戻るまだ楽しもうねぇー!」


このときのオレは、笑顔だった。

人を殺すつもりはないが、悪人には容赦はしない。

オレは、鞭打ちを続けた。

ブッフバルト男爵は脚以外の部分にみみず腫を作り、呻いていた。

脚は連行の際に歩けないと面倒だから残しておいた。


「どれ、ラストにするか!これ以上はショック死しそうだし。最後はもちろんあそこだよ!!もう二度と少女達に手を出せなくなるねぇ!」

「も、もう……しないか……ら、許して……」

「許すわけないだろ?!女性には優しくするのが男だろうが!それもまだ子供だぞ?!大人として、人としてやっちゃいけないことしたんだ!覚悟してたんだろ?」


オレは、怒気を込めて睨んだ。

怒気を越えて、殺気になってたかもしれない。

ブッフバルト男爵は、最後に打たれる場所を理解したのだろう。

股間を濡らしていた。

その前から濡れていたのかもしれないが……

オレは、鞭を股間に打ち込んだ。

少女達が受けた屈辱とその両親の怒りを代弁したかのような一撃。

それは、ブッフバルト男爵の大事な部分が再起不能になるには確実な一撃だった。


「ギィヤァァー!!」


ブッフバルト男爵はこれまでで一番大きな悲鳴をあげ、直後気絶した。

悲鳴を聞いてか、息を切らしながら部屋の扉から、ソフィーアが飛び込んで来た。


「な、なにが、あったんですの?」

「ん?コイツの体に教え込んでただけだよ。」


オレがソフィーアに視線を向けると、引きつった笑顔で立っていた。

ソフィーアが連れていた騎士に、ブッフバルト男爵の体を縛るようにお願いして、別行動していたメレメレに連絡をとる。


(メレメレ!そっちはどう?)

(はい、旦那!上手くいったっすよ!騒動に紛れて透明化して逃げようとしてたっす!)

(良くやったなメレメレ!中に連れて来てくれるか?)

(了解っす!)


実はメレメレには、誘拐を実行してた男二人を捕らえてもらっていた。

メレメレは、透明化するスキルの他に、透明化を見破るスキルを持っている。

そのために、誘拐犯は簡単に捕らえられた。

自分達が透明化してることが油断を生んだのだ。

その時に指輪は没収している。


「よし、とりあえず全部片付いたかな!あとはアンファングに連れて行くのかい?」

「そうですね、アンファングで尋問したり、処罰を決めないといけませんね。」


この世界の犯罪者は、軽いもので罰金、重いもので奴隷落ち、さらに重くて死刑になる。

もっと細かく分けれるのだが、説明はまた……

ここで捕縛したのは、合わせて13人だ。

それを移動させるのは容易ではない。

それを危惧したソフィーアがオレに話しかける。


「ゲスト様、この者達の連行の際に、護衛をお願いできないでしょうか?」

「それ、オレがやるしかないよな?今、ここに冒険者はオレしかいないし……」

「そうですわね!明日には出たいのですが、大丈夫ですか?」

「大丈夫大丈夫!どうせやることないから!」

「じゃあお願いしますわ!」


オレ達はこの後、捕縛した者を一列になるように縛り、アンファングに向かう準備をして、今日が終わった。

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