007話 アンジュの想い。
この作品を選んで、お読み頂きありがとう御座います。
この物語はフェイクションです。
物語中の世界観は独自の世界観で書いておりますので、法律、慣習、習慣、常識等に異質な部分が多々ありますが、其れ含めて楽しんで読んで頂きたいと思います。
アンジュが古城で暮らし始めて2週間が過ぎ、周辺の街や集落を周り問題を解決し民達と交流しているうちに好きになり、住んでいる領地を発展させようと決意を固める。
街を巡って気付いたのは浮浪者が集まるスラム街が何処の街に行っても中必ずと言っていいほど存在しており、このままではいけないと思い悩む。
今この領地に必要なのは新たな産業だと悟り何か出来ないかと思案し、ディストランス山脈の麓まで足を伸ばし、守護妖精のルージュから水脈が在ると知らせれた場所に魔法で湖を創ると水脈から湧き上がる水が白く濁った。
「あれ、湧き水が白く濁ってる・・・うっ、これって塩の味、まさか塩水なの、これは行けるかも」
アンジュは湧き水を指をつけてから口に運び舐めると塩の味がしたので、塩が採れるかもと喜ぶ。
暫らく様子を見ると湖に白い水が満たされるとまさに塩湖となり、アンジュは専属侍女のルイスと護衛騎士3人を連れて近くの集落へ一旦戻った。
アンジュは宿屋に帰ると直ぐに手紙を書き、執事のトーマス宛てに護衛騎士の一人を城に使いを出し、翌日には集落の長のリゲンドと会い、他に3人の民を連れて塩湖へ連れて行く。
「私は領主のアンジュと申します。先日山の麓の近くに塩湖を発見しました。この集落で塩の生産をしませんか、先ずは案内します」
アンジュは長のリゲンドと会うと挨拶を交わし、直ぐに塩湖がある場所へ案内をする。
「えっ、塩の生産ですか、もしそれが本当なら我々の収入源になり生活も楽にはなりますが」
長のリゲンドはアンジュの挨拶の後に『塩と生産』と聞いて驚きと同時に戸惑い、本当かどうか確認する為に直ぐにアンジュの案内で塩湖へと向かった。
「それで塩を生産するには生産できる設備が必要です。どこか信用できる商会とかご存知ですか」
「それなら、やはりルワイド商会でしょうな、元領主が立ち上げた商会ですが、これまでも何かと我々民に便利を図ってくれてましたからな」
「そうですか、あっ、見えてきましたね、あの白い水が塩水なんですよ」
「えっ、何時の間にこんな湖が、こんな近くに無かったはずでは・・・」
長のリゲンドは集落の出口から僅か数分の距離に白い水で満たされて湖を見て驚く事しか出来なかった。
塩湖には一晩で小さな塩の塊が無数に湖面にプカプカと浮かび上がり、塩の濃度が高い事を証明するかのようにアンジュには見えた。
長のリゲンドは水辺まで行くと水面に指を付けてから指を舐めると、確かに塩の味がしたので、これなら確かに塩が作れると確信を持てた。
それからリゲンドはアンジュの塩の生産する工房を建てる事に同意して、直ぐアンジュ一行と別れに近く街へ行きルワイド商会の支店に向った。
ルワイド商会の支店の到着すると、支店長に会い塩湖の事を伝えて塩の生産工房を建てる計画を話し塩湖へ商会の店長を案内する。
アンジュは長のリゲンドと別れるともう一つの目的である新たな鉱脈があるのか、再び山の麓まで行き探知魔法で鉱脈が無いか探す。
この辺は20年くらい前に鉄鉱石が採れなくなり廃鉱になった経緯があり、予算が採れずに新たな鉱脈を見つけることなく終わり、近くにある集落はその名残で過疎化が進んでいた。
アンジュは廃鉱がある塩湖の北側を諦めて、直ぐに塩湖の南側へ場所を変えて鉱脈を探して1時程で鉱脈を見つけ、山肌に坑道の入口を魔法で創り採掘を魔法で行い奥へと堀進んで行く。
15m程採掘して行くと鉄鋼石と魔鉱石を発見して、鉄鉱石を採掘しながら坑道を作り鉄鉱石を必要な量を採掘すると、次に魔鉱石の坑道を掘りながら採掘する。
「ふふふ、本当に魔法って便利よね、さてと帰りましょうか」
【まぁ、そうだけど主は前世からチートだから呆れるけどね、だけど自分の為だけに使わないところは昔から好感持てるけど】
守護妖精のルージュが主であるアンジュに呆れる。
アンジュは集落に戻る途中で長のリゲンドと商会の支店長と会い、新たに鉱脈を発見した事を伝えると二人に驚かれた。
「あら、リゲンドさん居たのですか、そちらは商会の方かしら」
「これはアンジュ様、今ですね塩を生産する工房について話し合ってました」
「はい、これはお初にお目に掛かります。私はルワイド商会の支店長のダイアスと申します。お噂はお聞きしております。これから御贔屓にお願い致します」
アンジュは長のリゲンドと支店長のダイアスと話合い、塩の生産工房を建てる場所と規模を話合い、アンジュが工房の建物と生産設備の図面を引き建設まで担当し、人員の確保を長のリゲンドとダイアスが担当する事になった。
アンジュが図面を二人に店て合意し、直ぐに魔法を駆使し建設して僅か3日で完成させ、それから1週間後に稼働しその翌日から商会の店舗で販売を始めた。
塩の販売が始まったのを見届けると、次にアンジュが新たに発見した鉱山の採掘の準備をルワイド商会に任せ、その周辺の開発も民達の新たな雇用が出来るとの理由で人力で行う事になった。
それからまる2日かけて城に帰ると、自室の部屋に入ると部屋の壁に飾れた若き日の母親ルジュンの肖像画を目にして思わず涙が溢れ、亡くなる直前の母親の事を思い出す。
「お母様、お母様、うっんん・・・・でも何でこんな絵が誰が飾ってくれたの・・」
アンジュはまさか母親の肖像画がこの世に存在しているは夢にも思わず、常に記憶の中だけだと思っていた。
でも母の肖像画があるという事は誰が所有していたと言う事だと想像し、まだ母親の家族が健在なのかもしれないと新たな希望を見出し、直ぐに執事の元へ行った。
「ねぇ、トーマス、お母様の肖像画が飾ってあったけど誰が持って来てくれたの教えてくれる」
「はい、ルワイド商会の会長エドワール様です。アンジュ様の母君の弟だと言う事のようです」
「えっ、そうなの、なら私の叔父様になるのね、会いたいわ、お母様の事をもっと詳しく色々と知りたいの」
アンジュはお母様の事をもっと知りたい、そして母の所縁のある人達とも交流したいとの思いが強くなり、目に涙を溜めてトーマスに懇願した。
「畏まりました。直ぐに先方へ連絡をして日程を決めたいと思います」
執事のトーマスは必死に懇願するアンジュ様を見て直ぐに対応し、叔父に当るエドワールに使いを出した。
執事のトーマスの計らいとエドワールもアンジュと会って話したいとの想いもあり、翌日の午後にエドワールが城に訪れてくれた。
「アンジュ様、お会いでき光栄です」
「ルワイド商会の会長エドワール様、私の我儘をお聞き頂き、ありがとう御座います。あの叔父様と呼んでも好いですか、私の事はアンジュで構いませんので」
「光栄てす。私の事を叔父様と呼んで頂けるとは、でも流石に一国の王女様を呼びつけでは流石に・・やはりアンジュ様とお呼びさせて下さい」
「そうですか、うん・・あっ、お母様の肖像画をありがとう御座います。あの叔父様、お母様の事をお聞かせ下さい。私も知っているお母様の事をお話しますから」
アンジュは母親であったルジュンをエドワールに語り、エドワールは姉だったルジュンの事をアンジュに語り合い、共に目に涙を浮かべていた。
その時にアンジュはガイアス皇帝が母の従弟に当たる事を知り、同時の皇弟殿下ルイジナに悪巧みで母親ルジュンを婚約破棄し国外追放を命じ、その実家であるルワイド侯爵家を爵位剥奪の上で財産の没収された事を知る。
母親のルジュンを不幸のどん底に陥れたルイジナ大公をガイアス皇帝が討取った事も知り、アンジュが知らない母親のルジュンの事を知ることができた。
アンジュはガイアス皇帝の側妃の立場であり、先日帝都の使者から訪れた時に側妃の婚姻契約書にサインをしたけど、側妃としての立場抜きでもガイアス皇帝の臣下として忠誠を誓った。
旧ルワイド侯爵領をこれからも守り発展させていくので、叔父であるルワイド商会の会長エドワールに協力をお願いした。
アンジュは母親のルジュンの過去を知った事で、イスダンタル王国の王家は最早アンジュにとって母娘を弄び不幸にしたとの思いが強く敵として定めた。
お読み頂き、ありがとう御座います。
もし面白いと思い頂けたなら、ブックマーク、いいね、リアクションの評価をして頂きますと励みになりますので、宜しくお願い致します。




