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幼女の政  作者: 物江花 あさり
一章 開幕
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第2話 遊郭

「雛子ちゃ~ん。どこ言ってたのかな?」


雛子よりも年上でありそうな、着飾った女がそう言った。おそらく、先輩なのだろう。先輩らしき人物は文を書いている途中で、私に話しかけてきたのだ。


(…どこと言われても。)


「薬屋に。」


「下手な嘘つかないでね~。薬屋だけなら、こんなに時間、かからないよね~?」


そう言うと、女は私の肩に手を置き、ため息をついたあとに口を開く。


「あんたねぇ。鈴音(すずね)姐さんじゃなきゃ、餌食にされてたんだよ?」


さっきの少女が雛子に向かってそう言った。


(餌食って...怖っ。)


雛子たちがいる館は万灯楼まんどうろうと呼ばれる館であるそうだ。表に看板が書いてあるのであった。


(まじでここどこなん?私、もしや転生したのか?こんなレトロな場所に⁉)


雛子は自分の体の様子を見ているのだった。


「雛子ちゃん?」


「なにしてるの、雛子。」


雛子の様子に2人はきょとんとしていた。


(私の体だ...。じゃあ、私は、転移したってこと?)


雛子は口元に手をおきながら、考え事をする。


(いや、重要なのはそこじゃなくて、ここがどこで、私は誰なのか、でしょ。雛子って名前は、そのままだし…。なにより、ここは、一体...。さっき姐さんって言ってたよね?それに、あの恰好...。もしやここって。)


「遊郭なの...。」


「何言ってるの?雛子。当たり前じゃん。」


少女は雛子の呟きにそう答えた。


そう。雛子がいるこの場所は、遊郭ゆうかくなのである。

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