第16話 5つの宮殿
後宮の宮殿は、5つに別れる。
雛子がいる宮殿は、桃宮殿。桃色がメインの宮殿だ。
ちなみに宮殿は、桃、葡萄、蜜柑、藍苺、彌猴桃と別れるのであった。
(私の宮殿は、桃ってわけか。)
雛子は頬杖をつきながら、紬に髪を綺麗にとかしてもらうのであった。
(…。やっぱり、落ち着かない。)
「ね、雛子様。」
「2人でいるときには、雛子でいいよ。」
雛子のその言葉に紬はにこっと笑みを浮かべるのであった。
「後宮で伝わる帝様の強烈な《女嫌い》の話。」
「…なにそれ?」
(あの男が女嫌い?…まぁ、一理あるかもしれないけど。)
「ほら。後宮ってぶっちゃけ言っちゃえば、帝様と女が戯れる場所でしょ?先帝は酷く女好きだったけど、今の帝様はそれに嫌気がさしたみたいで、女が嫌いなんだって。それで、世継ぎは誰になるんだ!って今大問題らしいの。」
「へぇ。帝も大変そう。」
「でも、そんなときに、雛子を後宮に迎い入れたんだよ!しかも、自分の妃にしてまで!!」
「…あ、はぁ…。」
「…雛子って昔から本っ当。恋心がないというか…。鈍感だよね…。」
(昔の私はどうだったのか知らないけど、私は前世の推ししか、興味ないのよ!)
「他の妃に私が恨まれたりしないといいけど…。」
「雛子が妃になったってことはまだ公の場で明かしてないらしいよ。…確かに、発表されたら、恨まれそうではあるね。帝様って顔がいいから、結構な女性たちに人気らしいよ。妃にもだけど。」
雛子は、紬の言葉にしかめっ面をしてしまうのであった。




