第6話「血の渇望」
避訳と気風が街中を歩きながら話している。
「気風くん、どこに行けばいいの?」
「ああ、どうやら近くのビルが界隈になってて、敵の基地の一つになってるらしい。そこに向かってる。」
「はーい。あ!気風くん、あれ食べたい!」
避訳が指を指した先にはアイスクリームの屋台だ。
「えー、、まぁ良いか。割り勘な誠。」
「はい、、、」
「あーー、良いよ。奢るから。取りあえずそこで待ってて。」
避訳はウキウキしながらベンチに座って、気風は急いで屋台に向かった。
「これ2つ、お願いします。」
「あい、これ2つで400円ね」
気風が400円を屋台に出した。
「ありがとうございました。」
気風が避訳の元に近づいていく。
「はい、アイス。」
避訳は目を輝かせながら食べ始めた。
「気風くんありがと!!いただきまーす」
「いただきます。」
「ん、美味しい!」
カチャ、カチャ
謎の女が建物から双眼鏡で気風と避訳を見ている。
ジーー…ジジッジー……ピッ
「ドラン様。例の二人を発見したっす。」
「………了解した。ビルの前に来たら血乃が迎え撃て。血乃、お前の隣人はあいつらなんかに負けない能力だ………任せたぞ」
「はい。分かったっす。」
数分後
「誠、そろそろ行くぞ。」
「あ、分かった。」
気風と避訳が目的地のビルに向かって歩いて行く。
「ここだ。このビルに敵がいる。」
「おっけ、気風くん、乗り込むよ。」
「よし、」
「行くぞ!!!」
ザッ
「気風晴人に避訳誠、、来た。」
謎の女が振り向いて入り口に立っている気風と避訳の方を向いた。
白髪で長い髪に赤い目の女だ。前歯の一つが尖っていて、口を閉じていても外に尖った一本が見える。
「あんた、回印に自首するか潰されるか、、、どっちが良い?」
「フッ」
謎の女が目を瞑り、鼻で笑う。
「勿論答えは一つ。君達二人を、、」
「私の隣人で殺すっす」
「やってみなっ!!」
ダッッ!
気風と女が同時に走る。
気風はストラトス・サイクロンを構え、避訳もスキン・カメレオンを構え、女も自分の隣人を構えた。
「ストラトス・サイクロン!!」
「スキン・カメレオン!!」
「血の渇望、『エモリプシア』!!!」
女の後ろから女の隣人『エモリプシア』が出てきた。全体的に黒い体。悪魔のような羽が生えていて、悪魔の角、鋭い牙、睨むようにこちらを見る赤い目、鋭い爪、額に書かれた赤いペンタグラムのマーク。羽を使って空を飛んでいて、体に数本の包帯が巻かれている。
「ウウウワアアッ!!」
エモリプシアが気風と避訳を見つけるとすぐ気風と避訳の元に飛んでいった。
女がエモリプシアの方に手を伸ばす。
「あ!、ちょっと待つっす!!」
エモリプシアがとても早く二人の元に行き、一瞬で拳を構え気風を殴った。
ドッ
「ぐぁっ」
「気風くん!!」
「、、、あれ?全く痛くない、、ぞ?」
「え?」
「お前、、もしや俺たちみたいな攻撃型の隣人じゃなくて、、医川さんみたいな戦闘に向かないタイプか?」
「んあー、もうっ!!エモリプシア!!こっちに来るっす!!」
すると、エモリプシアが女の方に戻っていく。
「フッ、、これだけで私を舐めないでほしいっすねここからが、、血の渇望の真の力っすから」
「んッ」
すると女が自分の手首の一部を噛みちぎった。
「お、お前何してんだ!?いきなり自分の手首を噛みちぎって、、気でも狂ったか!?」
「フフフ、、さあエモリプシア。あの二人に私達の力を見せるっすよ」
「ウゥッ!!」
エモリプシアが頷く。
エモリプシアが女の手首から血を吸い続けた。
「はい、もう飲むのやめて!!エモリプシア!あんたはもう血はこれ以上必要ないっすよ!!血なら後で飲ませてあげるから!!離れるっす!!」
「ウゥン」
エモリプシアは悲しそうな顔をしながら腕から離れた。
「エモリプシア。私の腕の傷、治すっす」
「ウワン!!」
するとエモリプシアの手から謎の光が出て、女の傷が治っていった。
「さぁ、そのままの勢いであいつらをやるっすよ!!」
「ウゥワァッ!!」
エモリプシアが再び二人の元へ飛んでいった。しかも先ほどより早い速度で。
ブン!!
エモリプシアの拳が気風を襲う
「ぐあぁぁっ!!」
(い、痛ぇっ!!さっきとは全然違う。ちゃんと攻撃型の隣人だ!!さっきの行為を見るに、血を吸うことで強くなる隣人っぽいな、)
「気風くん!!大丈夫!?」
「あ、ああ大丈夫だが、さっきとは大違いだ。おそらく血を吸うことで強くなる隣人だ。」
「正解っすよ。私の能力、『エモリプシア』は血を吸うことで強くなる隣人っす。まぁ血を吸わなきゃどんな攻撃型の隣人より弱いっすけどね。」
「ッ、ストラトス・サイクロン!!潰せ!!」
ブウウウウン!!
ドン!!
エモリプシアがストラトス・サイクロンの風で、地面に押し付けられた。
「ウ、ウウウワアアアアッッ」
ググググゥゥゥッッッ
「う、嘘だろ!?ストラトス・サイクロンの本気の風で押し潰しているのに、、起き上がってきているぞ!!」
「これが血をフルに飲んだエモリプシアの実力っすよ。さぁ、まだまだ行くっすよ!!殴るっす!エモリプシア!!」
「ウウワアアアッ!!」
「ストラトス・サイクロン!!殴り返して拳を打ち返せ!!」
ドゴッ!!ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!
「っな!?血をフルに飲んだエモリプシアの拳を打ち返せるって言うんすか!?」
「俺のストラトス・サイクロンの拳の空気圧を強化して殴ってるんだぜ。」
「っなら、こっちの子を殴るっすよ!!エモリプシア!!」
「ッ!!誠!!」
「スキン・カメレオン!!守って!!」
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!
ドゴドゴドゴドゴドゴ!
(ッ、、駄目だ!!威力が違いすぎる!!僕の隣人は元々色を帰る能力重視なのに!!まずい、、押し切られ、、)
「があぁぁっ!!」
「誠!!」
気風が誠の所に走る。
「誠!!大丈夫か!?」
「気風くん、、そんな怪我じゃないから、、早くあいつの方に行って戦って。少し良い作成を思いついた、、から、時間を稼いで。僕はここから離れて、必要な物を探してくる。あと絶対に血は出しちゃ駄目だよ、気風くん!!」
「分かった。出来る限りのことはする。」
ダダダッ
誠がビルの敷地の外に走って行った。
(誠が最後に言っていた言葉、、気になるな。「あと絶対に血は出しちゃ駄目だよ、気風くん!!」とかいってたな。取りあえず誠が言う通りに動こう。)
「あれ、もう一人の子はどこに行ったっすか?」
「フッ、お前の相手は俺だよ!!『ストラトス・サイクロン』!!」
「仕切り直しっすね。『エモリプシア』!!」
「もう一回、ラッシュをするっすよ!!エモリプシア!!」
「ウウワアッ」
「へっ、俺の空気圧を食らえっ!!」
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!
ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!
「うーん、やっぱり同じくらいの威力っすね。」
「本体に直接!!ストラトス・サイクロン!!潰せ!!」
グウウウウウン!!
「ッッッ!!アァッ!!」
(まずいっすね。私自体があの子の隣人に潰されている、、でも!!)
「エ、、モリプシア!!!」
「ウワアアアアアッッ」
エモリプシアが気風本体の方に飛んでいき、気風の顔を殴った。
「ガアッ!!」
気風が殴られた痛みで、押し潰される空気圧が解除された。
「ふぅ、ふぅっ、危なかったっす、、」
「ぐ、クソっ、、ストラトス・サイクロン!!」
ザッ!!
「おい!!エモリプシア!!」
「誠!?来たって事は作戦の準備が出来たって言うことなんだよな?」
誠は一つ。手に持っている物がある。それは
「水が入った、、ペットボトル?」
「スキン・カメレオン!!水の色を赤黒色に変えろ!!」
ペットボトルの中の水の色が血のような赤黒い色に変わった。
ドババババババ
避訳がペットボトルに入った水を地面に流した。
「何っすか?その血みたいな色の、、血みたいな?まさか、、!?エモリプシア!!行っちゃ駄目っす!!」
女の言葉はもう遅かった。エモリプシアは赤黒い液体を飲み続けている。いくら言葉をかけようとも、エモリプシアは赤黒い液体に釘付けだ。
「さっき、あなたの腕から出た血を飲んで強くなってましたけど、必要でない量をエモリプシアは余分に飲もうとしてました。そこで思ったんですよ。
こいつは『血が好物なんじゃないのか』ってね」
「エモリプシア!!こっちに戻るっす!!」
「これでもう無力だな。」
ビュン!!
ストラトス・サイクロンが女の背後に行く。
トン!
「あっ、、」
「少し寝てろ」
ストラトス・サイクロンが女に峰打ちをして、気絶させた。
「気風くん、急いでビルの中に入るよ。」
「ああ、行くぞ、誠」
ダダダダダダダッ




