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クレープは赤色か

カメレオンマン EP5「クレープは赤色か」


「この映像を見ろ」


本部の作戦会議室。

隊長と部下たちが話し合っている。

「ほら、少し離れたこの部分だけ歪んでいるだろう」モニター画面。

「はい、歪んでいますね」笠原。

「これは、サポートマシンだ」

「カメレオンマンのサポートドローンだ」

「これがですか?」

「そう、こいつが現場の状況を判断しサポートしているんだ」

「このドローンも、光学迷彩をしていますね」

写真の歪んだ部分を指差す笠原。

「ああ、しかし、カメレオンマンより機能は劣っているはずだ」

「次の作戦では、こいつの捕獲を最優先する」

「解りました」

「待ってろよ、カメレオンマン」

ペンを握りしめ、不敵に笑う隊長。


シュッ、シュッ、

壁に、絵を描いているカメレオンマン。

「今日の絵は傑作だぞ、メル」

「8時の方角から、MIJの車が近づいて来ます。あと10分で到着」メルの声。

「何だよ、まだ何もしていないじゃないか〜」レオン。

「ひどい奴らだ。無実の一般市民を逮捕しようなんて」

「結構、最近、街を破壊していますが?」メルの声。

「うるさいなぁ、ちゃんと弁償しているだろう。今日も寄付のために、一生懸命仕事をしてるしー」

「はい、解って…ま…」

ガガガガガ、音声が途切れ途切れになる。

「き…強烈な…電…磁波…です」

「メルマ…本機に…強烈な…こ、高出力…電磁波が……」

「大丈夫か、メルマ」

「つ…通信…不能……」

「メルマ、どうしたメルマ!」

「……」


「成功だ、囮の部隊に反応して油断していたなカメレオンマン」隊長。

「このクレープ店に、高電磁波放射機があるとは思いもしないだろう」

ふらふらと落下するメルマ(メルマシーン)。まだ、光学エフェクトは機能している。

「ハッハッハッハッ、旧式の短波で見つけたんだよ」

「こんな電波、最新型のセンサーでは判別できまい」

キューン、

不時着するメルマ。

「捕獲ー、」

バシュッ、アンカーネットで捕獲されるメルマ。

「緊急事態!緊急事態!回避不能。自爆機能開始します」メルマの声。

「5、4、3、2、1…」


ドカーーーン、


白煙が上がる。

「あの爆破は?しまった」レオンが叫ぶ。

「私のサポート機の自爆機能ですね」端末メルの声。

「ああ、自爆だ」

「証拠は消えたが、こちらもヤバイぞ」


「速乾膠着弾、発射ーー」

バババーーン、

ガンガン、ガン

突然、カメレオンマンの身体に数発の黄色い弾丸が打ち込まれた。

ドロッ、

弾から、速乾膠着剤が溢れ出てくる。

かなりの粘着力がある液体だ。

「何だこれは、」

カメレオンマンの身体に、ドロッドロッと纏いつく液体。

「メル、ヒートエフェクトで熱処理だ」

「了解、」

赤くなるカメレオンマン。

ジジジジーーー

バンバンバン、バン、再びの爆発。

「どうしたんだ?」

その速乾膠着弾には、炸裂弾が含まれていたのだ。

ババババーーン、

カメレオンマンの身体から黒煙が上がる。

「ターゲット、スーツ破損」笠原の声。

「光学エフェクトが劣化しました。60パーセントの消失です。姿が現れます」メルの声。

「やった、成功だ」大喜びの隊長。

「捕獲可能です」笠原。

「捕獲ーーー!」興奮ままならない隊長が叫ぶ。

「AIソルジャー出動!」笠原が叫ぶ。

ギギーッ、ガッチャ、

駆けつけた黒いワゴン車のハッチが、ゆっくりと開く。中から、黒づくめ男たちが出てきた。

同じ身長、同じ体格、同じ武器。異様な出で立ちの男たち。

AIソルジャーだ。

ダッダッダッダッ、

集団で、同じ走り方で走って来るAIソルジャーたち。

ゆらゆらゆら、

瀕死のカメレオンマン。光学エフェクトのパーセントが、どんどん減っていく。

カチャカチャ、カチャ、

肩から腹部までの損傷した箇所を、ナノマシンが応急処置をしている。

「ダメだな、直らない」

ガシュガシュガシュ、ガシュン、

AIソルジャーたちが現れた。

「AIソルジャー到着しました」笠原の声。

「ナンバー1正面。ナンバー2右側。ナンバー3左側。ターゲットを包囲しろ」

「ナンバー4は背後から、ナンバー5は後方支援だ」

「了解」

ジリジリと追い詰められるカメレオンマン。

「メル、光学エフェクトの復旧には、あとどのくらいかかる?」

「あと、5ミニッツです。しかし、簡易版です」

「間に合わない、」AIソルジャーを睨むカメレオンマン。

「緊急事態だ!」

「出したくはなかったが、デジタルデストロイに転換」

「了解、」

「デジタルデストロイ、発動ーーー」メルの声。

シュシュシュシューッ、

カメレオンマンの光学エフェクトがすべて解かれた。

粒々の、緑色の、カメレオンマンの全身が現れた。

尖った鼻、突き出た眼、長い指、長い尻尾!

「これが、カメレオンマンか!」隊長が唸る。

「やっと、拝ませてくれたな」

「捕獲しろ、アンカーネットとサンダースタンガンだ!」

「了解、」

「さてと、どうやって料理するかな。フフフ」隊長。

その時、

カメレオンマンの身体が白く変化した。

「白い、白い色に変わったぞ」隊長。

「また、フラッシュか、フラッシュ対策は、してある!」ゴーグルを着ける笠原。

それは白ではなかった。

白地に黒いドット模様、いや、見たことがある模様。

そうQRコード!

カメレオンマンの全身に、たくさんのQRコードが現れた。

「システム不良、システム不良、」パソコンのモニター画面に現れるたくさんのウインドウ。

「ウイルスに侵入されました」笠原が叫ぶ。

本部のパソコンモニター画面に、エラー画面が映り出す。

止まらない、止まらない、

ブブブーーーーフリーズ、ズ……

黒い画面、消える。

ガッチャ、

AIソルジャーたちの動きが止まった。

「やれやれ、」

ゆっくりと立ち上がるカメレオンマン。

コン、

AIソルジャーを蹴飛ばすカメレオンマン。

カタカタカタ、カタ、

ドミノのように倒れるAIソルジャーたち。

「簡易光学エフェクト、復旧しました。バッテリー許容時間10ミニッツです」メルの声。

「十分だ、OK帰還する」

シャーッ、

再び、景色に同化するカメレオンマン。

本部、

「ちくしょう、ちくしょう」

椅子を蹴飛ばす隊長。

「あんな事ができるのか、」

怒りが治まらない。

「システムの復旧には、半日はかかりますね」笠原がぼやく。

「2時間で終わらせろ、」

「それは無理ですよ、隊長ーー」

バン、ゴミ箱を蹴飛ばす隊長。

「赤外線、生体反応、電磁波、すべて失敗だ。奴は、どこまで技術を持っているんだ」

「ウィルス迷彩?軍でもトップレベルの研究技術じゃないか。何故、実用化しているんだ?何者なんだ、カメレオンマン。絶対、捕まえてやる」


夕日の中、街中を飛び回るカメレオンマン。


クレープ店、

クレープに、ジャムで小さなカメレオンの絵が描いてあった。

その横に、

「今日は、これだけ」サイン。


「クレープは赤色か」ーーーつづく。


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