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善と あく

敵なのか味方なのか混乱が生じる状況

「女帝様、本気でそうお考えなのでしょうか?'


困惑と衝撃を受けたハインリの顔が脳裏をよぎる。

だからといって、自分が何をできるというのか

ここはすでに病んだ木の根のように腐り始めているのに

公主が後を継ぐからといって

新しい根が生えてきたからといって、その木がまた元気になると思っているのだろうか。


「エルフだからといって永遠というわけではない。」


「アドナー…」


街を見下ろしながら複雑な気持ちで顔をしかけていたところ、ノックの音とともに警備兵の声が聞こえてきた。


「女帝様、反逆者ハイツを連れてレギリス様が帰還されたそうです。」


レギリスだけ? 他の一行は?」


あ、はい。その方々も一緒です


「…わかった。 みんな会議室で待機するように伝えて。 私もすぐに行くから


椅子にどさりと座り込み、大きくため息をつくアリサ。

机の上に置いてあるティアラは、彼女の憂いとは別に、きらびやかに輝いていた


もうあまり時間が残っていない


つぶやきながらアリサはティアラをかぶり、外で待機していた守護隊たちと共に会議室へ向かった。



-リグナム・バイティ会議場-


3号機の襲撃でめちゃくちゃになった会議室は、壊れた窓や爆発の痕跡を除けば、きれいに片付けられており

再び大臣たちを呼び集めたハインリが、騒然とした雰囲気を統率していた。


「ハインリ!そんなことがあったが、またここに呼んだ理由は何だ!」


外だけでなく、今度は王宮まで襲撃されるとは。 高貴なるエルフの面目がまったく立たぬものだ


それで犯人は突き止めたのか? やっぱりあの人たちだろ? お姫様を名乗ってここに入ってきた時点でおかしかった!"


互いに自分のことばかり言い、声を荒げて制御不能になった会議場の扉が開き、両手を縛られたエルフが入ってきた。

それを見た大臣たちは、予想外の人物の登場にざわめき、動揺した。


ハイツ…?! どうしてここに


「お前は今、姫と一緒にいるべきではないのか?!」


まさか、俺たちを裏切ったのか


これを見て事態をある程度把握したハインリは、自分の単眼鏡をそっと触り、あらゆる状況を記録し始めた。

自分たちの問いに全く答えず、ハイツが沈黙を貫くと、何人かは自分たちは言われるままに行動しなければ報復されるのが怖かったと、補佐官に近づいて情状酌量を求めた。


呆れたハインリは、自分にこんなことをされても何の意味もないとして、女帝が来るまで待てと言った。ハイツはそれを見て、そっと微笑んだかと思うと、笑いをこぼして彼らをあざ笑い始めた。


こんなことして王国がちゃんと回るわけがないだろう! 無能な女帝でさえ足りず

自分の飯の種を守ることに必死なクズどもばかりじゃないか! はははは!!"


大臣たちが核心を突かれたのか、互いに様子を伺いながら口を閉ざした。

ハインリはこれを見て、女帝が言っていた言葉を思い出し、これまで否定してきた事実を直視し始めた。


本当に、ここまで腐っているとは.."


私もあまりの喪失感に記録を中断し、椅子に力なく座り込み、頭を抱えて絶望する。



会議場で騒ぎが起きている最中、守護隊と共に来ていた女帝の前を王国親衛隊が遮った。


「親衛隊がどうして女帝様の前をふさぐのか! どいてくれ


守護隊の言葉に応えず、剣と槍を女帝に向けて構える。


まさか親衛隊まで


自分に敵対していると感じる。

帝国が洗脳したのではないかと疑ってみたが、彼らから外部の魔力は感じられない。

ハイツであれ帝国であれ、誰が介入したかは、結局は自分たちの意志でここに来たことを意味する。


「理解はできるが。 俺に挑んでくるなんて。 愚かだな


魔神戦争で嵐の魔法使いと呼ばれ、戦場を席巻した存在

長い間、政治的に無能であることを示して隠してきた彼女の本当の姿を、彼らは忘れていたようだった。

それでも熟練した指揮官が様子を察してアリサに向かって剣を振るったが

彼女はすでに右手に魔力を凝縮させて魔法の詠唱を終えた状態で、彼に向かって緑色に凝縮された魔力を振るった。

魔力は瞬く間に前方へ広がり、強力な風嵐が指揮官を含む親衛隊を巻き込みながら陣形を崩した。

アリサが左手をぎゅっと握りしめて突き刺すと、突風は槍の形に姿を変え、敵と認識したすべてを地面に叩きつけた。


たった二度の手の合図で、守護隊の腹を超える人数が黙り込んだ。


あっけなく全員気絶した親衛隊たち


「昔の君たちだったら、これくらいは耐え抜いても余裕があっただろう。」


かつて共に戦場を駆け巡り、魔神の大軍を相手にリーグ・ナミビアを守り抜いた栄光の瞬間が、ほんの一瞬だけ脳裏をよぎる。


あなたたちが望むこと。 こうしなくても、すぐに実現するはずだ。 だから、休んでいろ


乱れた親衛隊を護衛隊に拘束するよう命じた後、一人で会議場へ向かう女帝。

彼女の後ろ姿はどこかとても寂しそうに見えた。



戦闘を終えて帰還したアレス一行は、4号機のデータを確保するため、アズサの部屋で待機していた。


どう?やってみる価値ありだと思う?"


ルーンは破損度合いに応じて情報を取得できます。 まあ…心配はないと思います


4号機の胴体と頭部をきれいに貫通したコアルーンを2つ取り出して見せる。


艦長のおかげで、完全なルーンを確保することができました。 ありがとうございます


当然のことじゃないか。 わざわざまた自爆したら、私も困る


証拠も重要ですが、まずは残骸の回収が私たちの任務です。 ご注意ください


アズサは頷き、バッグから魔力抽出器を取り出してコアルーンを入れ、装置にデータカプセルを差し込んだ..


中にあるデータを抽出します


装置を作動させると、透明なケースに入れた2つのルーンが共鳴し、魔力を吸い込み始めました

強烈な赤い光が部屋を満たした。

ルーンが貫通した場所を中心に亀裂が広がり、爆発しようとする瞬間

アズサはボタンを押し、すべての魔力を抽出してデータカプセルの中に圧縮した。

魔力がすべて抜け出したコアルーンは、亀裂に耐えきれず粉々になり、ただの石ころに変わっていた。


もう終わったの? 思ったより大したことないね?


意外とすぐに終わると、あっさりした反応にアズサは、カプセルの中に圧縮した魔力が安定していなければならないと

証拠として使用するには、さらに時間が必要だという。


じゃあ、ちょっと出てきてくるね。 リーズ、通信機をください


ブレスレットを受け取って部屋を出たミッドナーは、不機嫌な顔で王宮を素早く出て行った。場違いな雰囲気に気を取られたリーズは彼の後を追おうとしたが、自分もすでに体力の限界だったため、レイピアを手にしているアレスと一緒に部屋で待機した。


「私…アレス艦長様。」


「どうしたの、リズ?」


テジナは.. 強かったですか?"


リーズらしくない問いに間を置いたが、レイピアを収納しながら質問に答えた。


私とは相性が合わなかった。 わざわざ遠距離から狙っていたら、たぶん相手も手こずっていただろう。"


「そうでしたか…」


自信が大きくなくなって萎縮したようなリズ。

どうやら今回の作戦では、これといった成果を出せなかったと思っているようだが…..


あまり気にしないで。 君は任された仕事に全力を尽くさなかったか


「囮の役割だけじゃなかったですか…」


お前が注意を引けなかったら、壊滅していたかもしれない。 自分を過小評価しすぎないでね。"


ご配慮に感謝いたします..艦長様


アレスの言葉を聞いて少しは良くなったように思えたが、今回の作戦で無力だった自分がただ情けなく思えるだけだった。



暗い路地に入ったミドナーは、体を壁にもたれかけさせ、やっとの思いでしゃがみ込んだ。

最大出力でゲイザーを発射した影響で、体に異常が生じたのか全身に冷や汗がにじみ、右手が激しく震えた。


ちくしょう、たった一度撃つだけなのに、毎回体が持たないってことか。 情けなく


震える手首を左手で組み、かつて自分の命を救ってくれた者を回想する。

かつて機械の墓に捨てられた私を引き取ってくれた人

フルチャージしたゲージャーとバスターを乱射し、スクラップクリーチャーを粉砕していた光景が、今でも鮮明に思い出される。


何の怪物でもないし.. これを連写しながら、どうしてあんなふうに動けたんだ。"


発作が収まる頃、リーズのブレスレットが点滅する。

安定化がもう終わったのかと思い、活性化しようとする彼の前で、聞き慣れた声が聞こえる。


とてもお�せに見えますね


頭では反応してすぐにバスターを抜こうとしたが、体が言うことを聞かない。


テジナ


「はい、私です。」


テジナはフードを脱ぎ、隠れ家を出て、ミドナーの前にどさりと座り、タバコを取り出してくわえ、じっと見つめる。


今度は何だ。 今、私を嘲笑ってくれるか


「私もあなたに笑われるような状況ではないので。」


発作は止まったが、体の状態は依然として脱力状態と変わらず、まったく動けない状況

テジナもまた、アレスに受けた攻撃で、あらゆる面でボロボロの状態だ

彼女はタバコに火をつけて一服し、ミディナーの口にくわえさせる。


たっぷり吸い込みます。 できる限りで


私が知っていたあの女性と同じ人なのか疑いたくなるほど雰囲気が違う

拒む力もなく、ぎこちなくマナを口にくわえたものをできるだけ吸い込んでみる。


過去に同僚の賞金稼ぎが吸っていたものとは違う物。

ちょっとした咳は出るが、体を苦しめていた激痛が徐々に和らいでいくのを感じる。


魔力の適性もないくせに、そんな武器を使うなんて。"


胸元からタバコの入ったケースを取り出して床に置き、立ち上がる。


「これからよくお会いすることになりそうですね。」


彼の状態が安定したことを確認すると、フードを再びかぶり、微笑みながら姿を消した。

体に再び活気が戻ったのか、タバコケースを拾い上げて立ち上がったミッドナーは、床に落ちた吸い殻を見て不思議そうにした。


どういうつもりだよ。 本当に


吸い殻を砕きながらケースをポケットに入れると、ちょうどブレスレットが鳴って起動する。


ミドナー、安定化が完了しました。 会議室へお越しください


「わかった、すぐ行くよ。」


足を進めようとする彼は、ポケットに入れたものが気になり、もう一度取り出してみる。

-T.Z-

ロゴが大きく入ったケース


あいつは一体どんな考えで俺を助けたんだ


テジナの行動が理解できなくて、そのまま捨てようかとも思いましたが..

ゴミ捨て場の仲間たちが使っていた安物とはまったく違う性能。

過去から自分を苦しめてきた余波を一瞬で抑えてくれた物を、簡単には振り払えなかった。


はぁ···まずは持っておこう..」


大きくため息をつきながらケースを胸にしまい、ミドナーは路地を抜けて会議室へ向かった。

それを建物の上でタバコを吸いながら見守っていたテジナ

ケースの中に入れておいたスピークルーンの会話を盗み聞きした彼女も目的地を決める。


中身の人が悪い。"


タバコを全部吸い終えると、左腕のコアルーンに交換した右腕が同期する。


-動力供給_正常-

-スナイパーモード_使用_可能-


右手の機能がすべて正常に作動することを確認したテジナは、いよいよ最後の任務に向けて体を動かす。



その時刻、会議場は女帝が登場すると、さらに騒がしくなっていたが

序列2位のハイツを拘束する作戦を、相談もなく補佐官にだけ共有したこと

そして、外部の人間たちがこの件に直接介入したことを非常に不快に思っていた。


いくら女帝様だとしても、これは話になりません。 こちらに何の前触れもなく、そんなことを実行するとは!」


これまでお静かにお過ごしでいらっしゃいませんでしたか。 突然、どうされましたか?"


女帝という地位はもう消えてしまったのか

彼らはアリサにむやみに答えを要求し、詰め寄った。

しかし、怯むどころか、むしろ彼らを嘲笑うように見つめ、無言を貫く女帝。

興奮がまったく収まる気配がないので、見かねたハインリが机を叩いて騒がしい場所を仲裁した。


やめて!やめて! 今、何してるんですか! こんなことするために皆様をお集めしたとお分かりいただけましたか! 落ち着いてください!」


ハインリ!まだ女帝を擁護するのか! あの無能な女のせいで国が滅びているってことだな!」


「黙ってください。いくら大臣たちだとしても、女帝を軽々しく侮辱するなら、ハイツと同じ場所へお送りいたします。」


ハインリーの言葉を聞いて一瞬戸惑ったが、ハイツが割り込んで雰囲気は再び一変する。


いつまで安売りするつもりだ。 ハインリ。お前もすでに分かっているだろう。


今のこの状態では、私たちに未来はない


認めたくないが、彼の言うことが間違っているわけではないので、否定はできなかった。

雰囲気が落ち着き、ついに会議を始めようとしたその瞬間、ドアを蹴破り、公主を先頭にアレス一行が入ってくる。


証拠品を持ってきました


データカプセルを持って女帝を見つめるアズサ。

互いを見る目つきが普段とはまったく違うことに気づいたが、ハインリはまず様子を見ることにする。

プリンセスから受け取ったカプセルを円卓の出力機に差し込むと、データがアップロードされ、4号機のデータが展開し始める。

そして、とても衝撃的な写真が現れ始めるのですが。


女帝アリサと機械帝国所属の人物が出会う場面


"...."


何も言わず静かな女帝を見て、ハインリは激怒して叫んだ。


「アリサ女帝! これは一体どういうことですか

事態が事態なので、別途予約を入れておらず、遅れてしまいました。

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