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そしてラジェルネはというと
アファトスはドキドキした。まさか、あのラジェルネが亡くなってしまっていただなんて、そんなことがあっていいものか。ラジェルネが亡くなってしまっていたとしたら、あの子は一体どこでどうしているというのだと、いろんな想いが頭と胸とを交錯した。
「消えてしまったのです。左目に痣をもつ男の子とともに。」
アファトスはこれを聞いてむしろほっとした。そして、ほっとしてしまった自分にギクリとしたのだった。
アファトスが視線を軽く向けると、料理長や料理人たち全員が台所からそそくさと出て行った。




