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思い悩む夜は続く
部屋に戻ったアファトスは思い悩んでいた。ただただ思い悩み、ベッドに横たわっていることさえできなかった。部屋の中を歩き回り、バルコニーに身を乗り出し、せめて闇夜に月を、一欠片の星の輝きでも見い出せないものかと眺めるふりをしていた。いっそのこと、気を紛らそうと夜の森の中へ繰り出したいところでもあったが、トルフのことを思って自らの行動を自重していた。苦悩のはけ口をすでに求めてはいなかったが、いっときとして心休まるときを過ごせないのを父王のせいにさえできない彼女がそこにいた。




