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魔女との会話
女王と魔女との会話は心ででもしているのか、風が伝えてくれるという。周りの人が聞こうとしても、その声は絶対に聞こえることがないという。大きくうねる風の音に掻き消されるのだと表現する者もあった。もちろん北の魔女の姿など影形も見えようはずがない。アファトスは口を動かしているようではあるが、決して声が聞こえないのであった。母から魔女との会話の仕方を直接教わったりはしないのだが、モジンガの女王たるもの、それを自然と身につけるそうだ。それにしてもアファトスは随分と険しい表情をしていた。眉間に深い傷を刻み、魔女との久しぶりの会話は長く続いた。




