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北の塔には
アファトスは長く北の魔女に話しかけていなかった。自らは女王ではなく摂政であろうと常に自分に言い聞かせている彼女はそうしたくなかったのだ。ただ、これは表向けの言い訳でもあった。魔女に話しかけるために北の塔の最上階へ行くには、父王を幽閉している部屋をどうしても避けることはできなかったのだ。どんなに忘れたくても忘れることのできない父王が居住する部屋に近寄りたくはない。だが、トルフに向けられたかの矢は、北の魔女以外が放ったことなど考えられはしない。
アファトスは長く北の魔女に話しかけていなかった。自らは女王ではなく摂政であろうと常に自分に言い聞かせている彼女はそうしたくなかったのだ。ただ、これは表向けの言い訳でもあった。魔女に話しかけるために北の塔の最上階へ行くには、父王を幽閉している部屋をどうしても避けることはできなかったのだ。どんなに忘れたくても忘れることのできない父王が居住する部屋に近寄りたくはない。だが、トルフに向けられたかの矢は、北の魔女以外が放ったことなど考えられはしない。