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一体どこから
トルフはもちろん気づくはずもなかったが、アファトスはなんとしてでも矢を放った者を突き止めるようビオニシに命じた。けれど、この国の中でも近隣諸国などでも争いは小競り合いさえ起きておらず、通り過ぎるならず者さえ見当たらず、矢が飛んで来るなどという理由がなかった。ビオニシは一日中、東西へと南北へと駆け巡り、すれ違う面々に聞いて廻ったが矢が飛んでくる可能性さえ見い出せなかった。
夜も更け、日をまたぐぎりぎりになってやっとアファトスにその旨を報告したが、この摂政がそんな戯言を聞き入れるはずもなく、ビオニシは翌日もその翌日も躍起になって矢が放たれた場所を躍起になって探し回った。




