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ニキウの父母は

医師も産婆も口を閉ざした。王妃のお腹に宿した生命は一つではないことなど、あまりに恐ろしく口にはできなかった。王ジホウにはそんなことを気にかけるほどの心は残っていなかった。ただ妻の健康を願うばかりだった。城内に住まう貴族のなかには、いっそのことお腹の子ともども王妃がいなくなった方がよいのではないかと囁くものまでいた。

ニキウはすでに父母が他界していたことをむしろ幸せに感じていた。幼い頃に亡くした母はぼんやりとしか覚えていなかった。常にやさしく自分を護り育ててくれた年老いた父はアファトスの誕生を見届けて間もなく亡くなっていた。アファトスはすくすくと育ったが、それに反比例するようにニキウの健康は損なわれていった。そのことを誰よりも気に病んでいた庭師であった。先代王の亡き後、庭師を庇護する者はなく、気苦労に気苦労を重ねて娘を看病できるでもなく、朽ち果てるように亡くなっていたのだった。

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