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そして結ばれた二人
ジホオは妻ニキウだけを欲した。幼い頃の自らの素直な気持ちにしたがった。歳を重ねるに連れ、国にとって、経済的にも、戦略的にも、都合の良い話はいくつもあった。ニキウよりも美しく、知識が豊富であったり、強靭と思われる女性にも出会った。でもジホオにとって、ニキウと結ばれることがなによりも自分にとってだけでなく、家族にとっても国にとっても最上級の幸せにつながると信じて疑わなかった。ジホオの父王も母王妃もついには根負けし、庭師の娘との結婚を認めるしかなかった。二人にもニキウのやさしさ、美しさ、頭の良さ、慈悲深さ、欲のなさ、非の打ちどころがないほどに良いところはよくよく分かっていた。ジホオが二二のときであり、一六から実に六年をかけて両親を説得したのだった。このときニキウは一九歳になったばかり。そして翌年には身籠り、長女のアファトスが誕生した。




