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第3話 過去との対峙

ついに、構成段階その2です。


「ハァ・・・・・ハァ・・・・」


 誰もいない見覚えのある学園の廊下を、ただ、ぼくは闇雲に走っている。


「ウォォー・・・・・」


「くそっ!また奴か!!」


 『奴』とはさっきから、ぼくを追いかけている、黒い影のような人型のことだ。遭ったときに気味が悪かったため、即座に異形のものと判断して、何発か『磔の魔法』を打ち込んだのだが、それらをうまい事吸収され、倒れないどころか、ぼくを認識するなり、追いかけてきた。だから今は逃げる事で手一杯である。・・・今になって思う、どこで選択をミスったのかと。


 事の発端は、つい数分前。草月監査官という人と激戦を繰り広げた、数日後に行われた『生徒会定例会議』の時だった。


『またいつ、政府の人間が来るか分からないから、翔と成瀬君には早急に『バルシェ』を会得してもらいましょう!!』


 この会長の一言からだった。当然、ぼくも大和も異論をない。特に、ぼくの場合は大和と忘却魔方陣を造る手伝いをしただけで、ずっと隠れていたから、尚の事何も出来なかったことが歯がゆかった。


 ちなみに、『バルシェ』とは会長曰く『科学でも、魔法でもない、人類に与えられた第三の知識』らしいけど、実質の所は不明。

まぁ、そんな事を考えてるうちに生徒会議室の中に本来、在るはずのないものがあった。


 それは、出入り口とは別のドアがホワイトボードの向こうにあったのだ。


『これから、2人にはこのドアに入ってもらうわ。やることは単純に『このドアからゴールを目指す事』ゴールは自ずと分かるわ。じゃ、行ってらっしゃい」

 と、言われながらドアの向こうへと出て行った。そして現在に至る。


「ゴールたって、どこに行けばいいんだ・・・」


 走りながら呟いたところで何も変わらないのだけれど・・・・

走る事に集中していて気が付かなかったけど、さっきまで単体だった黒い影がいつの間にか複数存在していた。しかも、移動する速度もだんだん速くなっている。


「あぁん、もうっ!!しつこい!!」


 ぼくは、すぐに行動を止め、先ほど大量に生産しておいた『術式の種』を振り返り際にばら撒いた。いかに、速くなったとはいえ、やっと歩く速度ぐらいだ。これならいける。ぼくは、すぐさま詠唱を開始した。


『汝、闇を払うもの。我、闇を紡ぐもの。聖邪の輝石、アリアスの名の下に我が求めに応じよ』


 徐々にチカラがぼくの体から、『術式の種』へと流れていく。始めは、少しずつだが時間に比例し、チカラが相を帯びる。ある程度のチカラが溜まり、術を発現する。


『アーシェアルブル・ボルスホーマット(出で奔れ、聖帝の王輪)』


 蓄積されていたチカラが発現し、術者以外を排除する結界が現れた。

 これで、奴らもこちらへ来る事は出来ないは―――――


「ウォー・・・・ウォ・・・」

                

 そんな、有り得ないっ!!奴ら、結界を擦り抜けただと?!確かこの術は『他者との間に隔たりを作り、拒絶する魔法』のはずなのに!!


「く・・・くそぅ・・・・」


 一度に『術式の種』を大量生産したのと、今の自分が知る最大の防御魔法のせいで、もう、体にチカラが入らない・・・


 そうこうしているうちに、ぼくは奴らに取り囲まれてしまい、最終的には胸座を掴めれて掲げられ、万事休す、だ。


「ウォ・・・・ウォ・・・」


 ぼくはこいつらに殺されるのだろうか?また、何もできないまま中途半端なまま、終わるのだろうか・・・・


「イ・・・イヤ・・・ダ」


 ん?ぼくの声? ぼくは声を発していないのに?


「モウ・・・ナニモ・・・・・デキ・・ナイ・・・イヤ・・・ダ」


 ああ、そうか。今になってやっと理解した。こいつらは、ぼくを探していただけなんだ。

昔に、記憶の中の奥深くに捨てた『もう一人のぼく』。そして、もっとも忌まわしい過去の記憶の感情を持った、ぼくの闇。いや、違う。こいつは光だ。ぼくの方だった、闇だったのは・・・


「・・・そうだね。いつまでも・・・重い・・・荷物(感情)を・・・・押し付けちゃ、だめ・・・だよね・・・」


 そう、いつまでも逃げちゃ駄目だ。その思い一つで、右手を動かし、黒の影の胸に押し付けた。強く・・めり込むぐらいに・・・・


「ねぇ・・・かえろう・・・ぼくと・・・いっしょに・・・」


 右手は、黒のかげに入り込み、なにかを掴んだ。そして、それを、力の限りに引き抜いた。


「ウォォォォォォォォォォォォォォォ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!!!」


 この咆哮と共に、黒の影たちは跡形もなく、消え去った。掲げられていたぼくの体は、ヘ垂れ込むように落ちた。強く握り締めた右手の中身を開いてみる。


 開いた瞬間、それは輝き、見た事もない文字に変換された。読めないはずなのに。知らないはずなのに、読める。


「ユグ・・・・ユグラルト・ルーン・・・・・」


 読み上げると、その文字は消えた。消えたというより、ぼくのなかで溶け合ったのかな?


 訳はわからないけど、すごく体が重い。


「ハハ・・・もう・・げんか・・・い」


 そうしてぼくは、深い深い夢へと、落ちていった・・・・・

いかがでしたか?

まだ、うまくできていませんので

ご要望あれば、どしどしください

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