まさきマジシャン PART1
白く、荘厳で大きな月が現れてから一体どれほどの時間が経っているのだろう?
なんて事を思いながら、ボクと是沢先輩と岡田先輩は校内の廊下を歩いていた。
「是沢先輩・・・・」
「どうした、成るチャン?」
「ボク等は、何処へ向かっているのですか?」
「? 成るチャン、いい事を教えよう」
「なんですか?」
「俺に聞くな」
「・・・・・岡田先輩ー」
「冗談っ! 冗談だよ~!成るチャン」
「そうですか?てっきり職務を放棄したのかと思いました」
「う~ん。放棄したいのは山々なのだが・・・・」
「岡田先輩ー」
「嘘! シゴトシタクテタマラナイナァー」
「カタコトですよ?」
「気にするな、成瀬。是沢はそういう奴だ。まぁ、この状況下では、いいムードメーカーだけどな」
「そうそう!」
「・・・・で、ボク等は何処に?」
「スルーかよ・・・・」
「それはだな、お前が決めてくれ」
「・・・・会長と言い、岡田先輩といい、なんでボクなんですか?」
「それはな、お前が俺達の中で最も『魔術』に長けているからだ」
「・・・・まぁー、そうかもですけど」
「ここは、お前のチカラで、な?」
「・・・・・気は進みませんが、分かりました。遣ってみます」
そう言って、ボクは自らのチカラを発現させる。
『バルハラ、ユグラルト・ルーン』
その言葉とともに、ボクの手に槍が握られ、ムギンとフニンが姿を現す。
「呼んだか? マスター」
「うん、ちょっと頼まれてほしくて・・・その」
「ふん、ウチはアンタを許したわけじゃ無いんだからねっ!・・・でも・・・どうしてもって言うなら手伝う上げなくも無いわよっ!」
「・・・・二人共、ありがとう」
「ああ」 「ふん! 別にアンタの為じゃ無いんだからねっ!!」
「それじゃ、行くよ」
そう言って、ボクは槍を両手で持ち、先端を地面に叩きつける。
「『1、我は光を探すもの』
『2、我は道を探すもの』
『3、我は星を探すもの』
三つの方角を射し、何れともなる黄金郷の扉を示せ」
『ルーンの77番、『導きの羅針盤』を行使する』
それと同時に、辺りの空間はゆがみ、異なる世界から黄金の羅針盤が現れた。
「これで、分かるのか?成瀬」
「ええ、おそらくは・・・・」
「まぁいい。とりあえずこれが射すほうへ、行ってみるぞ!」
そう言って、ボク等は急いで、羅針盤の示す南西へと向かった。




