真実と虚構
遂に核心に迫り始めました
「ところで、そもそも“エデンの鍵”って何なんですか?」
小屋の中の狭くて暗い通路を通行中、ぼく、成瀬 政行は前ににいる岡田先輩に尋ねてみた。実際、生徒会に入って(強制入会させられて)1週間近く経つけど、未だ会長からは何の話も聞いていない。そろそろ、聞いておかないといろいろトラブるかも知れないし・・・
「どうって言われてもなぁ。う〜ん・・・どう言ってしまえば良いのか・・・まぁ、是沢のとこに着いたら本条が話してくれるだろう。」
「だといいんですけど・・・」
そう言ってぼくは、目を細め、俯いた。別に話してくれないことを僻んでいるんじゃない。
会長も何か考えがあったからかもしれないし・・・ただ、自分だけ除け者にされているじゃないかと思い、ついつい心が揺れてしまう。『エデンの鍵』なんて得体の知れない物には興味ないけど、会長を含めた先輩役員たちが探し出し、破棄しようとするには訳があるはずだ。多分それを知り、最後まで見届けるのがぼくの役割なんじゃないかと、今になって思う。
「さ、着いたわよ」
会長の視線の示す先には何の変哲もない普通の扉がある。この中に是沢先輩がいる。
きっと、今この瞬間から、何かが始まるんだ。そう・・・何かが
「是沢君、入るわよ」
数回ノックした後、そう言って会長は扉を開いた。そして、それと同時に―――
「この世界の神は、この俺だ〜〜〜〜〜っっっっ!!!!」
・・・・・・はっ?と一同口を開け、ポカ〜ンとしている。
「誰が決めたか知らないが、この幾多の戦場を駆けぬけ、討ち取った敵は数知れずの鬼神軍曹『マコっちゃん』が神ではなくて、誰が神だというのかっっっっ!!!」
・・・・・そうか。今、確信した。ウチの生徒会にまともな人は皆無だということを。
「はぁ〜・・・・」
会長は、俯きながら眉間を親指と人差し指で押さえ、溜息を漏らす。・・・何か。会長がこんなんに成ってしまった理由が、少しだけ理解できた。素直に思う。アンタは偉いっと。
「2人とも、悪いんだけどここで待っていてもらえる?」
「いいが、何する気だ?」
「・・・・懲らしめに」
・・・あ、・・そうですか。せめてとばっちりが来ないようにしよう・・・
そう思っている間に会長は、ドアを開け、中に入って行った。個人的にはこの時に鳴る『ギィ〜』って音が余計に何かを煽っているようで冷や汗が出てきた。
「是沢先輩、大丈夫でしょうか?」
「平気だろ、毎度の事だし。・・・・多分」
「『多分』ってことは自信ないんですか」
「いや、そうじゃない。・・・今までは本条も平常だったからそこまで酷くはならない。だが、今の本条は、焦っているいから平常とは言えん。」
「『焦ってる』ってエデンの鍵絡みのことですか?」
「ああ、その通りだ。さっきは変にはぶらかしてしまって、本条任せにしていたが、もうこの際だ。オレの口から説明しよう。決して目を背けるなよ」
岡田先輩が、発言することで今まで謎だった、『エデンの鍵』についての詳細を知る事になる。でも、どうしてだろう・・・背中を這いずり回る、気色の悪い悪寒が静かに告げている。『知ってはならない』と・・・『知れば、後戻りは出来ない』と・・・その不確かな不安は、すぐ目の前で、確信を持った恐怖へと変わった。
「・・・エデンの鍵は・・・・・先代の人類が生み出した・・・・・神に等しい力を持った・・・・・殺戮兵器だ・・・」
目の前のことは真実。振り返ったことは虚構。いま、やっと理解した。
自分たちは、悲劇という真実を飲み込もうとしていることに・・・・
急いで次を書きます
お楽しみに・・・




