隙間埋め:設定集
(2020/08/13 初期設定のまま書いているところに気付き修正、半年遅れ)
補足などなど。
どうぞ。
「蟲毒」(こどく)
手っ取り早く「強いモンスター」を作るため、モンスターを集めて殺し合わせること。この世界におけるモンスターは、力を求めることで強くなり、食うことで体を作る。しかし、通常は食う分しか殺さず、敵対しても殺し合いになることはめったにない――つまり、生まれ持った力でほとんど満足している状態である。
そこで、狭い空間に閉じ込めてストレスを与え、そのうえで空腹にすることで「争い」と「暴食」が同時に起きる状態を整える。一度このストレスを受けた生物は立ち直ることができず、いつ殺されるかと怯え、さらなる力を求めて奔走する。結果として、強い生物へと成長しやすい個体が多く誕生するという理屈である。
魔王城に「魔将軍」として仕えるものは藍色等級以上の化身であることが条件であるため、力を求めて強くなる生物が多ければ多いほど良い。また、蟲毒の監視を担当する「従魔将軍」タルク・ザーンの趣味によって貴重な「双命核」が投与されることもあり、単なる強化にとどまらない恐るべき転身を遂げることもある。
「双命核」(そうめいかく)
ある程度以上強力になった命を加工して作られた、命力のかたまり。命の力を生きていない状態に落とし込むのは非常に難しく、長年の修業が必要になる。摂取すると、文字通りひとつの体に命がふたつあるとも思えるほどの巨大なエネルギーを取り込むことになり、享華しやすい生物になるほか、新たな液能が生まれることがある。
双命核の作り方はのちほど詳しく説明するため、いまは保留。
「気能」(きのう)
本文中の表現では「空気を吸うように、当たり前にできる能」。
細胞単位で起こる肉体の変化や、その生物がもともと持つ性質=機能のこと。そういう肉体を持っているからそういう気能を持っている、という説明がもっとも分かりやすいのだろうか。ウサギは強靭な足を持っているからすさまじい跳躍を可能とする……といったものが好例。作者もこちらはよく分かっていないふしがあるので、分からなくなったら説明を求めてみよう。初めて出てきた回のあとがきに詳しく載せてくれるはず。
「液能」(えきのう)
本文中の表現では「壺から流れ出るように、いつかなくなる力を使う能」。
魔力を使って行う何事かという意味で、いつかなくなる資源=魔力を甕に溜めた水に例えている。魔力があればだれにでも使えるが、魔力をそのまま使っているので変換効率が悪く、消費は大きい(水を浴びる方法として、シャワーでなく蛇口から直接浴びている感じ)。凄まじく強大なものが影響汚染を起こしたことによって誕生することが多く、グレベルス痕源野で「炎」「爆発」「鉱物操作」を使うモンスターが多いのはこのせい。
人間には液能がない。
「転生者」(てんせいしゃ)
いわゆる「輪廻転生」の流れに乗って、別の世界にやってきた魂。モンスターがいるあたり、この世界は「修羅道」にでも相当するのだろうか。
世界の法則が違うため魂の形・容量が肉体とぴったり合わず、余った分が強力なエネルギーとして発露するか、ない分が何かしらの不可思議な変化につながる。また、転生前とは違う種族に生まれた場合、ほとんどが魂を崩壊して現在の肉体に収まり、その肉体での記憶を蓄積して「その生物」になる。作中の例としては、前原千佳が「錆蜘蛛」の肉体になじむことができず、ついに魂を崩壊したことがそれにあたる。
「等級」
魔力密度によって判断される、モンスターの強さ。密度が高ければ高いほどモンスターは強力になる。具体的には「体内魔力経路の複雑化」→「肉体の強化」「液能の強化」などが挙げられる。享華によって魔力量の限界値が上がると、等級も大きく上がる。
赤等級
クソザコ。というかぶっちゃけほんとにモンスターかこいつ? くらいの弱さ。ヤシガニという生物を思い浮かべてみるとデカいしこちらがダメージを受けることもあるが、基本的に倒すのに苦労はいらない、といったレベル。魔物だがクソ弱く、こちらがダメージを受けずに倒すのもたやすい。超小型モンスターに多い等級。
橙等級
雑魚。魔物に比べて弱いという意味であり、じゅうぶんに危険。素手で鹿を倒せるか、と言われればできそうだし絶対に不可能……ではないと思うがかなり難しく、反撃されればかなり危険、というレベル。おとなしい雑魚モンスターが該当する。
黄色等級
RPGでいう雑魚モンスター。一般人にとっては脅威であり、ふつうにヤバい。達人が倒すらしいと聞いて驚く筆頭、クマなんかがこういうレベル。対応を間違えると攻撃的な性格をあらわにし、日常の道具では対応が難しいほどの強力な攻撃・防御を展開する。ごく普通の雑魚モンスター。
緑等級
普通のモンスター……かな? くらいの強さ。ちょっとレベルが上がって毒とか使いだすあたりの敵。専門にしている職業でなければ対応は非常に難しく、下手に刺激すると大勢の命が失われる危険もある。とはいえ専門家からすればまだ対応可能で、日常の脅威ではあるがそれ以上にはなり得ない。
青等級
強いモンスター。後半に入ってきたところで、強さもインフレする。攻防一体のうえどちらも高水準、専門家が複数人知恵を絞っても一体倒すのに苦労する、という戦車みたいな戦闘能力を誇る。とはいえ、戦車砲みたいな「同じレベルなら倒せるかも」の強さで、特別によく効く何かも存在する「苦労はするが倒せる」くらいの強さである。
藍色等級
多数の犠牲を払い、事業をこれのために傾けてなお勝利の可能性があるとは限らないという恐るべき強さを持つモンスター。もはや専門家と戦闘班が分担作業し、特別によく効くと思われるものを以てしても倒せないかもしれないくらい。種族のうち一体が戦艦に匹敵する戦闘能力を持ち、多数が動き出したときには国家の滅びが約束される。英雄が命を懸けて倒すくらいの危険さを誇る。
紫等級
一匹の生物が艦隊と同等の性能・戦闘能力を誇るという異常事態。攻撃のいっさいが意味を持たず、振るう一撃が村ひとつを消滅させかねない。ここまで到達する生物はなかなかおらず、単体でこの危険性を持つものもあまりいない(影響力が大きいモンスターが多い)。魔王軍が探しているのはこの等級の生物だが、こんなものはそうそういないので探すだけ無駄。作ろうとしているタルクのがよっぽどマシである。
「享華」(きょうか)
けっこう詳しく解説したはずだが、もう一回。
命力・気力・魔力が満タンもしくはそれに限りなく近い状態でいること、加えてさらなる力を求めている状態にあり、体がそれに耐えうるとき、体の仕組みが作り替わりさらなる力を得ること。「無形の力を有形に変える」という原理のため、彼ら自身が心のうちで求めるものを反映し、よく使っている力が強化されたり骨格が作り替わったりといった大きな変化も起こる。
脳に蓄積されている記憶、体に蓄積された物質的証拠など、行動や思考を参照しているため、ちょうど「痒い所に手が届く」ような変化が起こりやすい。変化から逆算してみると、トカゲくんは「移動が遅い」「もうちょっと魔力が欲しいなぁ」みたいに思っていた様子。また、力があまりにも強大すぎて封印したいなどと思った場合、モンスターの特性やリソースの限界によって弱体化や変化なしといった状態も起こりうる。
体力を大きく消費するため、連続で起こることはない。また享華直後の生物は空腹のためかたいへん気が立っており、近付くのは禁物。ちなみに生物種そのものが丸ごと変わったり、性別が変化したり頭部が尾になったり、器物が生物になったりといった根本的な原理を覆すようなことは起こらない。逆手に取るなら、原理に従ってさえいればどのような変化でも起こるということだが……。
やっぱりみんなミズチくんの活躍が見たいんですね、分かります。私もミズチくん大好きです。次はトカゲくん時代の回想、尻尾との付き合いを思い出すわずかな過去編。AtoDで時間がかかっているので、ちょっとお待ちいただくかもしれぬ……こちらに力を回しておきますが、間に合わない可能性もありますね。
そういえば、出てきた気能・液能とか人物紹介って見たいですか? 人物紹介は魔将軍とかもうちょっと出てきて、王国のほうも掘り下げてからになりますが……。




