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レベルガチャ~ハズレステータス『運』が結局一番重要だった件~【コミカライズ第3巻 4/15より好評発売中!】  作者: 皇 雪火
第三十三章 桜島ダンジョン

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ガチャ1222回目:ピンクの食べ物

「それじゃ、まずは近場の雑魚から確認しに行きたい所だけど……」


 ちらりと、入口付近に設置された電波塔を見る。そちらには当然、管理をするために派遣された協会員がいるわけだが、俺と視線が合うと軽く会釈をしてくれた。俺の邪魔をしないように、接触は最低限を心掛けているらしい。

 そんな彼らに対し、こちらも軽く目礼で返す。アズがこの場にいたら『くるしゅうないわ』とか言いそうだな。


「よし、行こう」


 俺たちが入ってきた入口は、島全体から見た場合、南東の端っこだった。外の桜島も南東部が陸続きとなってるから、その辺はダンジョン側の設定で同じようになったのかもしれないな。一応振り返れば海はあるが、すぐそこがエリア外らしく、海エリアにはギミックはなさそうで安心した。

 そんな俺たちが目指すのは、島の南部。その辺り一体を根城とているモンスターが最初の獲物だ。


『ギチギチギチ』

「おー」

『プルルルル!』


*****

名前:チェリークラブ

レベル:24

腕力:120

器用:140

頑丈:200

俊敏:60

魔力:300

知力:10

運:なし


(ブースト)スキル】鉄壁

★【(エクス)スキル】蕾


装備:なし

ドロップ:チェリークラブの肉

魔石:小

*****


 体長1メートルほどの、ピンク色のカニだった。空から見た時はよくわからなかったが、カニかぁ。

 肉が出るってことはちゃんと美味しいのかな?


「良かったな。食べられるってさ」

『プルーン!』


 久々に踊り食いができる相手だからか、イリスも嬉しそうだ。


「最初は俺が倒すなー」

『プル』


 そうしておもむろに近づくと、カニはハサミをガチャガチャと鳴らした。そして付近にいたカニも同じように集まってくる。

 ここのカニも集まってくるタイプか。戦いやすくて良いけどな。


「ほっ」


『ドガッ!』


 拳を振り下ろすと、カニの頭頂部が砕け、ミソを撒き散らす。背後でイリスが勿体無いという感情を出しているのを察知するが、気にせず残りのカニも叩き潰して煙へと変える。

 さて、今ので6体倒したわけだが……うん。カニ身も6個ドロップしたな。カニの殻付きの脚と、本体と思しき剥き出しのカニ身。本体の身をまるっと凝縮したような身の集まりではあるが、前回のレアとは違って本体の大きさを凌駕するほどの大きさではなかった。これでも十分大きいし、持ち手の殻の部分と身の形状からして、手羽先みたいな感じだな。


 名称:チェリークラブの肉

 品格:≪希少≫レア

 種類:食材

 説明:身も殻も目を引くピンク色のチェリークラブの肉。大変美味。


「ほー。アイラ」

「はい」


 身を受け取ったアイラが手早く切り分け、6人分の小皿を用意してみせた。それに合わせるように他の嫁達も机や椅子を取り出したり、調味料を用意してくれた。

 この感じも懐かしいな。『ハートダンジョン』第二層でカニの身を食べた時も、こんな感じだった。……あれ? カニだったか?


「名称はクラブでしたが、ヤドカリですね」

「……あー、そっちだったか」

「あちらも美味しかったですが、こっちも負けていませんね」

「なんだか甘いですわ~」

「酒の肴にもなりそうだし、皆のためにも多めにお土産を確保しましょ!」

「そうだな」


 さて、雑魚モンスターは結構広域に存在している上に、密度も高めだった。そして正確な数は測っていないが、最低でも1000体近くはいたと思う。これなら、イリスに踊り食いさせながらでも結構な数を狩れそうだ。


「よし、イリスも食ってきて良いぞ。ただし、レアが出たら味見せずに持ってくること。良いな?」

『プル! プルプルル? プル』

「まあそれでもいいぞ」

『プル~ン!』


 イリスが高速で転がって行き、付近にいたカニの集団を丸ごと飲み込み始めた。捕食される側からしてみれば、それは恐怖の大魔王が君臨したかのような光景に見えるかもしれないな。

 んじゃ、俺もイリスに負けないよう狩りまくるか!



◇◇◇◇◇◇◇◇



 そうして5分もしないうちに煙が集まり膨れ上がった。


『ギチギチギチ!』


*****

名前:ブロッサムクラブ

レベル:52

腕力:460

器用:480

頑丈:580

俊敏:80

魔力:600

知力:20

運:なし


(ブースト)スキル】鉄壁、城壁

(マジック)スキル】水流操作Lv2

★【(エクス)スキル】蕾Ⅱ


装備:なし

ドロップ:ブロッサムクラブの肉、ブロッサムクラブの甲殻

魔石:中

*****


 体長2メートルほどあるが、見た目は雑魚とそう変わらなかった。

 うーん、弱いな。


「弱いですね」

「スキルも貧弱よね~」

「よわよわですわー」

「ご主人様の糧にならなさそうです」

『ゴー』


 嫁達も同じように感じたらしい。まあでも、こいつはただのレアだしな。元となったモンスターも20台でしかなかったし、仕方ないんじゃないかな。そして踊り食いを続けているイリスを見るが、暴食の限りを尽くしていた。

 俺とイリスで合計100体になりそうなときは消化の手を緩め、レアは俺のもとで湧かせるなんてこと言ってたけど、本当に緩めていたみたいだな。食べる事に夢中になっているように見せかけて、随分と器用な事をする。

 さて、このまま倒してしまっても良いんだが……。


「エンキ」

『ゴ~?』

「このままレアを複数湧かせる。こいつ抑えつけといて」

『ゴ!』


 たったレベル50ちょっとのレアなんて倒しても美味しくはないんだし、どうせなら一気に狩り尽くすべきだろう。現在のレベルは『厄災・天迦久』を倒した時のまま、424だ。『充電』して24にしたあと、そこからレアを同時討伐したとして100に到達できるようにするには……何体くらいまとめてやればいいかな?

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