表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
レベルガチャ~ハズレステータス『運』が結局一番重要だった件~【コミカライズ第3巻 4/15より好評発売中!】  作者: 皇 雪火
第三十二.五章 二つの精算

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1290/1296

ガチャ1218回目:後始末

 俺は嫁達に介抱されながら、先程視た宝箱の真の情報である『十戒罰の箱』について教えた。それを聞いた面々の血の気が引いていた。

 どうやら、それ相応のとんでもない逸品らしい。


『マスターが無事で本当に良かったわ』

「アズがそんな顔するほどか。まあ、確かにやべー代物ではあったが、皆は『鑑定』しなかったのか?」

『私達が異常性に気付いた時には、もうマスター様の周囲はあの粒子で覆い尽くされていましたから……』

奈落(アビス)の誘惑はあらゆる者の正気を奪うとされているのじゃ。それに耐えてみせるなんて、御主人は凄いのじゃ~!』

「まあ俺の場合は2度目だったしな。1度目で耐えれた時に耐性が付いたのかもな」


 『パンドラの箱』の真の姿を見たときは、とんでもなく抗い難い誘惑と、頭が割れるかのような頭痛が襲ってきたが、今回はそうでもなかった。冗談のつもりで耐性なんて口にしたけど、本当に耐性ができたのかもしれないな。それを思うと、あの場で誘惑に打ち克ったアキ、マキ、アヤネ、アイラ、ミスティの5人にも耐性ができてたりするんだろうか?

 誘惑に終始負けっぱなしだったエスは微妙だけど。 


『お母さまからも聞いた事があります。そんな危険な存在を跳ねのけるなんて、流石おにいさんです!』

「ああ、ありがとな」

『ショータ、すごいね。歴代の御先祖様の逸話でも、『十戒罰の箱』は近付くのは禁忌とされてて、見つけ次第破壊するのがベストとされてるのに』

「惚れ直した?」

『うん!』

「飲みたくなった?」

『うん、飲みたい!』

「よし、いいぞー」

『いただきまーす! カプッ』


 リリアナが俺の首筋に嚙みついた。

 そういう関係になってからというもの、リリアナは俺の血を欲しがるようになった。以前聞いた時は、リリアナほどの大物となれば血の摂取は嗜好品程度のものであると聞いてはいたが、彼女らほどの立場からしてみれば、吸血行為は愛情表現であり求愛行為なのだとか。

 まあ普通に考えて、嗜好品扱いになる以上、嫌いな奴の血なんて飲みたくないよな。そんなリリアナは興奮したり俺への感情が爆発しそうになると、俺の血を飲みたくなるらしく、定期的に血を所望していた。とはいえ、一度に飲む量はそんなに多くは無く、注射器で吸い取る程度の量しか飲まないようだったし、頻度も毎日ではなく週に2、3回程度だった。

 なんでも、俺の血に乗る魔力が濃いのか、飲み過ぎると酔うらしい。なので彼女は、今日も少量の血をちびちびとと大事そうに飲んでいた。


『……ごちそうさま』

「お粗末様」


 リリアナがそっと離れ、頬を紅潮させたままお礼の言葉を言って来た。

 ほんと、幸せそうな顔しちゃって。……さてと。


「アズ。ダンジョンに『十戒罰の箱』があるのは知らなかったのか?」

『……何とも言えないわね』


 知らないわけじゃないが、明確な答えが用意できないと。もしくは、権限レベルに引っかかる内容だったか。

 まあ、なんせ品格があの『奈落(アビス)』だもんな。『パンドラの宝箱』以降出てこなかった品格だから、個人的主観で言えばこいつは『幻想(ファンタズマ)』と同格……もしくはそれに近しい格のように思える。なんなら、『奈落(アビス)』の方が上かもしれない。

 謎に包まれた品格だが、それくらいの存在感があるんだよな。今の俺の『鑑定』でもこの偽装を見破れないわけだし。やっぱ『幻想武器(ファンタズマウェポン)』より上なんじゃないか?


「リリス。とりあえずアイラを呼んできてくれ」

『はいっ、すぐに連れてきますー!』


 ペット組としては一番の新参であるリリスを指名する。嫁達の中に序列は存在しないが、ペット組の中ではそれがある。まあそれが厄介かと言うと別にそんな畏まったものじゃなくて、こういう使いっ走りをお願いする時の優先順位程度のものでしかないようだったが。

 その上、彼女達にとっても俺にお願いをされるのは嬉しい事というか、ペット冥利に尽きるそうなので、こちらとしても遠慮なく活用させてもらうことにした。


「さて」


 待つ間は暇だな。アズは俺の後ろから抱き着いているし、リリアナは飲みこんだ血を堪能するかのように目を閉じて羽をパタつかせている。なので左右にいるキュビラとタマモをモフり続けるかと判断し、彼女達を抱く腕に意識を割こうとした瞬間、アイラが現れた。


「お待たせしました、ご主人様」

「ああ」


 まあ、アイラが来たからといってモフるのを止める必要は無いんだよな。なので構わず2人を愛で倒しながら、何が起きたのか事情を伝えた。


「……なるほど、あの『奈落(アビス)』品格のアイテムだったのですか。危険ですね」

「ああ。開けて真の姿を見たのに、箱を閉じた瞬間から俺の『鑑定』を弾くほどの偽装能力。更には破壊可能という文言で俺を誘惑する悪辣さも持っている」


 もし素直に破壊しようものなら、世界に終焉を招くとんでもない爆弾が、世界のどこかで生まれてしまうだろう。異世界組の認識としては、それでも構わないから目の前から消し去るのが常識らしいが、俺はそんな危険な真似をするつもりはない。


「アイラ、他の宝箱と混ざっては大変だから、これ専用の封印を施したい。特殊な金庫に封じておきたいんだが、用意はあるか?」

「はい、こんなこともあろうかと」


 流石すぎる。


「ご主人様がやることですから、準備は万全にしておきませんと私達の首を絞める事になりかねません」

「そう言われると、返す言葉もない」


 これを引き当てたのは『運』が良いか悪いかで言えば、良い方なのだろうと思う。他の人間が知らずに引き当て、ダンジョンではなく街中で開封してしまっていたとしたら……。考えるだけで恐ろしいな。

読者の皆様へ


この作品が、面白かった!続きが気になる!と思っていただけた方は、

ブックマーク登録や、下にある☆☆☆☆☆を★★★★★へと評価して下さると励みになります。

よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
書籍版第四巻 12月20日より好評発売中!
レベルガチャ1巻表紙絵 2巻表紙 3巻表紙絵 レベルガチャ4巻
コミカライズ第三巻 4/15より発売決定!予約受付中!!
コミカライズ1巻 コミカライズ2巻 コミカライズ3巻
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ