ガチャ1202回目:黒い肉
んじゃ、あの鹿と戦いますか。
物理型だし、正面から蹴散らすのもありだし、遠距離から仕留めるのもありだろうけど……。あの素材がヘドロに沈むのは避けたいところだ。ちゃんと全部釣り出してクレーターの外で始末するか。
『ガンガンガン!』
いつものように騒音を鳴らして鹿を釣り出し、突撃してくる連中を順番に斬り捨てる。鶏とは違って状態異常を起こすような行動もしてこないし、本当に素直なモンスターのようだ。
そうして1分もしない内に全ての雑魚を蹴散らし終えたので、そのままクレーター内を完全に浄化し、地神塔も破壊する。ここでも地神塔を破壊しても明るさに変化はないみたいなので、やはり全部壊してからが本番か。
『マスター、はいこれ』
「お、肉か」
アズが骨付き肉を持ってやってきた。骨は白いが肉は事前情報通り真っ黒だな……。
一応脂身もあるから肉っぽい光沢はあるし、血は赤いのか赤い部分も確かに存在はしているが、ほとんどが黒かった。ほんとにこれ、食えるのか?
地球にいる黒豚も烏骨鶏も、見た目は真っ黒でも肉は普通だから何の違和感もなく食卓に並ぶけど、こいつらは見た目からして明らかに違う。例え食べられるとしても、これを口に入れるのは結構勇気がいるんじゃないか……?
とりあえず、視てみるか。
名称:ナイトディアーの黒肉
品格:≪最高≫エピック
種類:食材
説明:闇夜の支配者、ナイトディアーの真っ黒な肉。食欲をそそらない見た目をしているが食用可能な肉。見た目の変化のなさから調理するのも難しく、食べようとする者はほとんどいない。その為、珍味と期待して食べようとする勇敢な者達が時折現れるが、あまりに普通過ぎる味わいに誰もが落胆するという。
「えぇ……? 反応に困ること書いてるな」
『ふーん、こんな見た目で食べられるんだ?』
『普通の鹿肉と同じということですか。ですがあまり、鹿を食べないので普通が分かりませんね……』
「確かにな」
市場に並ぶもんじゃないからな。鹿型モンスターは日本の他のダンジョンでも出現するって話は聞いたことあるし、もしかしたら食卓に並んだことがあるのかもしれないけど。
『おにいさん。つまり、目を瞑って食べれば美味しいって事です?』
「そうなるんじゃないか?」
『ショータ、私これ食べてみたいわ』
「そうだな。『鑑定』がこう言ってるし、俺も食べてみるか」
『キャン!』
「お、コハクも食ってみたいのか?」
『ハッハッ』
そうかそうか。
まあ、コハクならあげても問題ないだろ。安全のためにもちゃんと焼いてあげるけど。
「とりあえずコレの注釈付けて、拠点にいる嫁達に送っといて」
『はーい♪』
さて、肉も食べれることは分かったし、このまま進軍してくか。
◇◇◇◇◇◇◇◇
順調にクレーターの殲滅をこなし、6つ目のクレーター殲滅後にレアモンスターが出現。雑魚戦でレベルは101に上がっていたので、充電を済ませて正面から迎える。
昨日は『巫術』を使った『天罰の剣』が強すぎて、出現と同時に討伐したから結局どんなモンスターだったのかよくわからなかったんだよなぁ。
*****
名前:ナイトホーンディアー
レベル:165
腕力:1600
器用:1500
頑丈:1200
俊敏:1700
魔力:2000
知力:200
運:なし
【Bスキル】剛力Ⅲ、怪力Ⅲ、阿修羅Ⅱ、俊足Ⅲ、迅速Ⅲ、瞬迅Ⅱ
【Pスキル】身体超強化Lv3、神角術Lv3、狩人の極意LvMAX、暗殺の極意LvMAX
【Aスキル】跳躍Lv5、暗視Ⅲ、衝撃Ⅲ、鎧通しⅢ、ウェポンブレイクⅡ、アーマーブレイクⅡ、チャージアタックⅣ、影操作Lv1
【Mスキル】宵闇魔法Lv3、魔力超回復Lv2
★【Eスキル】一角突きⅢ、影穿ちⅡ
装備:なし
ドロップ:ナイトホーンディアーの鋭い角、ナイトホーンディアーの胸肉
魔石:極大
*****
「お?」
雑魚の体毛は黒かったし、肉の名称にも黒が使われていたけど、こいつは違うな。それにレアの毛並みは黒と言うより紫寄りだし、もしかしたらちゃんとした赤身肉かもしれないぞ。
「こいつは期待できるな」
『マスターったら、完全に食材として見てるじゃない』
『仕方ないですよ。通常モンスターがあれだったんですし』
『おにいさんなら、おっきな塊肉が取れますよねっ』
『ショータ、期待してるわねー!』
「おう、任せろ」
『ヴォオオオ!』
『ナイトホーンディアー』はギロリとこちらを睨み、突っ込んで来た。
『ガギンッ!』
そして剣と角が激突した瞬間、不意に俺の身体が浮いた。
「!? 重力5倍!」
咄嗟に『重力操作』のスキルを使用し、自身に掛かる重力を増加させる事で、浮き上がった身体を地面に沈めた。今の衝撃……奴との衝突によって身体が浮き上がったというより、別の力によって強制的に持ち上げられた感覚だった。
恐らく今のが『一角突き』スキルによる効果だろうか。これもまた、天罰で即殺せずに直接ぶつかっていたら、滅茶苦茶混乱してただろうな。不甲斐ない姿を見せずに済んで良かったと見るべきか、咄嗟の判断力を鍛える場面を逃してしまったと嘆くべきか……悩ましいところだな。
とりあえず、重力を操れば抵抗できると分かったのは僥倖だ。
「ふんっ!」
『ヴォ!?』
簡単に角を弾いて蹴りを入れる。『マリーチー』に比べれば迫力不足だから、仕切り直しも容易だった。
さーて、『重力操作』のスキルは今まであんまり活躍の機会が無かったからな。これを機に性能チェックするとしますかね!
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