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その刀を下ろして、帯刀男子さま!  作者: 月見七春
第九十九章 おはように撃たれて眠れ!
2026/2984

第二千二十六話

 



 真夜中にようやくラビ先輩から連絡が入る。

 心ここにあらず。ただ簡潔に「明日の昼一時に現場で」とのこと。

 なにかありました? って尋ねると小楠ちゃん先輩とケンカしたそうだ。

 今度ばかりはもうだめかも、と気落ちして呟いて、すぐに気にしないでと打ち消してくる。

 なにか言うよりも早く通話が切れた。

 つくづくふたをする人だなあ。愛生先輩が振った理由も、小楠ちゃん先輩が不安になり、苛立つ理由も、そこだろうにと思うのだけど。ふたりして交際中に、愛生先輩に至っては別れてからも伝えているはずなのに、ラビ先輩の心の支柱を変える力はない。別にラビ先輩がふたりを軽視しているわけじゃない。いまの先輩なりに、いまの関係性の中でめいっぱい思っている。それは先輩にとってまぎれもない事実だと思う。けど、ラビ先輩の中には「ふたをせずに自分のストレスをよしよしして、多くの縁やなにかにつながってケアする」支柱がないから、どうにもならない。知らないものは気づきようがないし、知ろうとすることさえできない。あることまでは知ることができても、自分の中に築くことまではできないから。

 付き合っていた当時の愛生先輩も、いま付き合っている小楠ちゃん先輩だって、どうにかしようとしただろうけど、ふたりともそれぞれに自分のストレスで手いっぱいだろうから、どうしたって言動に影響が出る。それじゃラビ先輩の支柱は作れない。

 結局のところ、本人次第。

 だからこそ、つらくなったら無理をせずに離れる。

 愛生先輩が振ったように。

 小楠ちゃん先輩はそれを選ばずにいる。留まることを選んでいる。けど自分のストレスで苦しくなるし? ラビ先輩もストレスが溜まるから、ふたりはケンカが絶えないのかもしれない。

 ぜーんぶ!

 当て推量!

 こういう想像はラビ先輩に小楠ちゃん先輩、それに愛生先輩の実際についてじゃない。そういう内容だと捉えない。むしろ想像しながら自分についてふり返るんだ。

 こういう風に私は考える。そう感じるなにかが私の中にある。

 せいぜい私にわかるのは、そこまでだって。

 視点が増えたなあ。ストレスを感じた自分のケアか。なるほどなー。

 やれっと言われてできるものじゃない。練習がいる。書き出してみても、終わらない。解釈が変わることもある。自分の深くにあるものほど、痛くてつらい。変えられない過去の体験、加害にせよ被害にせよ、なかったことにならない。際限のない不幸せに飲まれてしまうとき、ケアどころじゃない。

 未来ちゃんはそう教えてくれた。

 マドカが教えてくれた夜と霧。第二次大戦で悪名高きナチスの強制収容所の体験。医師として精神分析の観点から書かれたものだという。

 当時のフィルム映像を使ったドキュメンタリーで目撃した。連合軍が強制収容所にいよいよ攻め入り、占領したときの光景。痩せ細り骨と皮だけになった裸の人たち。亡骸の山。シラミだらけの収容所。伝染病で下痢が出る状況。トイレは十分ではなく、食料に水は十分にはほど遠い状況下。強制労働は執拗な暴力を伴い、かつての同胞は自分の立場のために親衛隊に選ばれれば仲間を平気で痛めつける。自殺者もあとを絶たず、首をくくった者は下ろさない。人から生きる気力が奪われていく現場を、そして折れて死した姿を目撃し続ける。果てはない。

 底のない不幸せ。

 けれど著者フランクルは日常にもまた存在するものだと捉えているように感じた。

 そもそも個人の主観に基づくね。最初は。

 利を感じて知ろうとしないかぎり、どうでもいいか、眉唾か嘘か、うっとうしいか。そう感じても不思議はないしなあ。

 なにより主観で捉えたくない心のしんどさなんて、やまほどあるもの。

 そんな弱味、見ないで済むならそうしたい。

 だけど結局どこかで直面する。

 いつまでもほったらかしにできるのか。

 対応の仕方は様々で向き合わなきゃだめってものじゃない。

 私にとってはキラリや結ちゃんたちとの中学生時代。たびたびふり返るその時期と正反対に言及を避け続ける小学生時代。ぷちたちのこと。未来からきた双子ちゃんのこと。アダムのこと。教授にされた拷問。シュウさんに利用されたときのこと。

 お母さんにとってのおばあちゃんとの関係性。お姉ちゃんのこと。

 ラビ先輩でいえば、生い立ち。養育環境。生活。

 ひとつとっても一生かかりかねない。

 どうせ無理ならやめておけ、みたいなスタンスの話もけっこう耳にする。

 でもなー。

 ほったらかしても、影響は受け続けるからね?

 どこかで自分と付き合う必要があるなっていうのが、いまの私の意見。

 無理強いはできないし、するほど逆効果。

 よしよし。ほうほう。この二段構えでいきたい。まだ足りないかも。よしよしだけじゃ足りないかも。なので? やらなきゃだめ、じゃ届かない。

 ラビ先輩を相手にしても。お母さんやカナタ、ユメたちでも。私自身でも。

 無理だ。穏やかさの中で、安心と安全の中で、不安を和らげていかなきゃ進めない。

 戦いの最中で相手をどうにかしよう、変容を求めようというのは?

 ちがうね。いろいろと間違えていたぞ? 私め!

 ユメたちの描いてくれた絵を壁にかざり、みんなで出来映えについて盛りあがり、みんながなにを求めているかに触れて心の水分を全力雑巾絞りでまるごと出される。痛みもありますよ?

 夜を乗り越えて朝をやり過ごし、昼間にマドカたちと現場へ赴く。

 事前にシュウさんたちと合流して、なるべく目立たない形で移動した。具体的には? カゲくんの力を使ってね!

 迅速にホテルの中へ。ロビーで現世に出る。

 今日の私は人の姿に戻っている。久々に伊達眼鏡を掛けた。ペアリングはチェーンに通して首から提げた。ブラウスの内側にしまっちゃう。ぷちたちには尻尾の中に待機してもらった。さすがに場所が場所だから、連れてはいけない。

 それでよかったと痛感する。人の身でもわかる。あまりにも、臭い。

 獣憑きじゃないのにお鼻が変になってしまったのか。ただただ強烈な拒否反応からか、吐き気がする。ぐっと堪えてカゲくんの影渡りに感心していたシュウさんに「現場へ」とお願いした。

 まだ警察の人がいる。見るものがあるならぜんぶ見るくらいの時間はありそうだけど、それにしては全員が疲れた顔でぴりぴりとしていた。おかげで何度となく睨まれちゃった。

 現場はストレス源。やむを得ない。

 エレベーターで移動して、上の階へ。

 本当なら「よーし! みんなでだべるぞー!」とか「さてと。好きな人と思いきり楽しむぞ?」とか、好きな人の部分がセフレとか風俗の相手とかになるんだろうけども。

 ない。微塵もない。そんな浮ついた感じをだせる隙間がないんだ。

 実際、当然だった。

 エレベーターには血の痕が残っている。到着した階層の通路にも。

 垂れ落ちた血がひきずられて汚れた床の先を進む。

 掃除、しないんだと間の抜けたことを考えた。

 シュウさんたちが進む後をついていく。軽口や前振りはない。

 それもそのはず。


「ここだ。いまは情報が欲しくてね」


 ついていって足を踏みいれた部屋の壁に、床に、天井に、赤身の肉が見えた。

 広々としたワンルーム。私の部屋の何個分? っていうくらいのフロアの半分ほどが侵食されている。血管が浮き出て、脈打ち、晒された肉が伸縮する。呼吸しているかのようだ。

 そのただ中に、肉でできた柱が立っていた。

 中学生くらいの女の子の頭が出ていた。照明の明かりに照らされているから、よく見える。血色がいい。呼吸をしている。声さえ漏れ出る。呼気に混じる陶酔、官能。気持ちよさそうだ。けど、目尻から、鼻腔から、唇の端から垂れる体液は黒い。垂れ落ちた液体は少女の顔を伝い落ちて、肉へと至る。途端に吸われているのか、消えてしまう。


「どうも、あの黒い液体が肉を育てているかのようでね」

「上の決断がまとまらず、未だ対処できずにいる。救助もままならない。そもそも、あの肉は安全なのかどうかを試すことさえできない」


 シュウさんの説明にすぐ、かっちり決まった高そうなスーツで強面のおじさんが補足する。

 警視庁の刑事さんかな。


「昨日は上半身が見えていた」


 そういって写真を見せてくれた。

 たしかにまぎれもなく裸の女の子が写っている。

 けど、いいのだろうか。これは。あの。問題になりませんかね? と思っちゃうレベルでばっちりいろいろ映っていた。

 ちがうか。そういう場面じゃないか。

 明らかに肉は成長していた。

 マドカたちと確認しあう。現場に来たメンバーは私とマドカ、カゲくんにノンちゃん。シュウさんの話から少数のうえ、なるべく女子限定。カゲくんには見せられない。

 隔離世の刀鍛冶の頂点と名高いシュウさんを前にノンちゃんが恐る恐る「女の子と、お肉、二種類の霊子があるかと」と教えてくれた。すぐにシュウさんがうなずいて、ノンちゃんの顔が綻ぶ。肩に力が入ったままだけどね。

 みんなの口数は少ない。

 それというのも、ここが一番匂いがきつい。

 入り口に漂っていた腐臭に混じって、甘ったるい匂いがする。

 体臭、だろうか。だれの? 女の子? それとも、肉?

 鳥肌が立つ。止まらない。怖気が走って気持ちが暴れる。

 ストレスフル!

 このホテルにいるみんなの緊張感の理由がわかった。

 これだ。とにかく不快だった。あの肉が。


「記録の再生をします。いいですか?」


 かっちりスーツのおじさんがシュウさんと顔を見あわせる。

 それからすぐに私を見て「頼む」ときた。

 シュウさんが、ではなく、おじさんが許可を出す立場にあるのか。

 となればシュウさんはあくまで私たちの現場における保護者みたいな扱いかな。

 切ないなあ。でも現場の責任の所在は明らかにしておかないと面倒が多いのも事実だ。

 やっちゃおう。ためらうな。

 右手を前に出して、手のひらから金色を出す。と同時に鍵へと変える。


「この場にいた人を読み取るイメージで」


 周囲に金色を散らして、鍵を回す。

 巻き戻して、どうか教えて。

 ここでなにが起きたのか。

 金色はお肉と少女へと集まっていく。その中でいくら輝こうと、像を浮かべてみせようと、私たちには見えない。もっと違う方法がいると気づいたけど、いまは他に術が浮かばないので巻き戻しを続けた。

 巻き戻しの速度を加速させていく。


「あ!」


 だれかが叫んだ。

 思わずみんなでふり返ると、立ち去る男性がいた。その手には台車の持ち手。そして台車のうえには横たわる少年。少女。また、少女。なぜか三人の間に空白があった。縦に横にスペースがあるんだ。間になにかがあるはずなのに、私の術は金色で像を浮かべない。なにがあるのかわからない。

 即座に巻き戻し速度を緩める。

 男が部屋の中に戻ってきた。遅れて部屋の入り口から女の子が後ろ向きで歩いてくる。なにせ、ほら。巻き戻しだから。

 顔を確認したら、先日の襲撃者だった。長い筒状の袋の紐を肩にかけている。中に刀が入っているのだろう。ふたりは親しげに話している。裸の少年少女たちは目を覚ます気配がない。


「一度止めてくれ」


 おじさんの指示で鍵を縦に戻す。

 それだけで映像がぴたりと止まる。


「この男には見覚えがあるな」

「ああ、国外に逃げたはずの男だ」


 おじさんとシュウさんが身体を寄せて囁きあう。

 やな感じだとか、せめてみんなに話してとか、それどころじゃなかった。

 術の再生操作に気を取られていたから、停止して改めて見て気づいた。


「――……この人、私、知ってる」


 裸の少年少女たちに両手を伸ばす男の顔には、見覚えがある。

 先日、神奈川の水族館で見た。それだけ?

 いや。あの日感じた違和感を辿れ。見たことがあるはずだ。もっと前に。

 あれはいったい、いつのことだ?

 特別な瞬間だったはずじゃない? それも、とびきりよくない意味で。

 ここ最近で、となれば限られる。

 そう。

 そうだ。

 ビル爆破が起きる、すこし前だ。

 あの日、あのとき、たしかに見た。ガソリンスタンドで、給油をしていた。

 他におじさんがいて、車には同乗者がけっこういて。

 この人が社長なのか。なんていう会社の? どんな業態の? 取引相手は?


「俺も、知ってるぞ」


 私の横に歩いてきて、カゲくんが肉絨毯のうえで屈む男の背中を睨みつける。


「こいつだ。人体実験してたクソ野郎は」


 あまりにもぞっとする単語を不意に口にするものだから固まった。

 頭に入ってこない。ことばの意味をかみ砕こうとしても、飲み込めない。

 だけどかっちりスーツのおじさん刑事はちがった。


「ふたりから事情を聞く必要があるな」


 うっ。

 そうなるよね! そりゃそうだ!


「だが、いまは続けてくれ。あの少女がどうしてあの場所に固定されたのか、一連の流れを見せてくれ」

「信用できるんですか?」


 部屋の隅で待機している他のスーツおじさんがぼやくけど、かっちりおじさんはちがう。


「どれほど参考にできるのか、その判断は見てからすればいい」


 ごもっとも。

 部下が失礼したと告げて、促される。

 いやあの。まだ自己紹介も名刺もいただいていないですし、私も名乗ってないのですが。

 言い出せる空気じゃないな。私も余裕がないし、続けよう。

 なにか好ましい情報が得られるだろうか。

 みんな期待していたし、ストレスを感じてもいた。

 弱さが出る。

 こういうとき、もろに出ちゃう。

 名前について考えちゃう。苛立つ気持ちがある。

 なだめながら、深呼吸を続けながら、鍵を回す。

 気持ちが上向くことはなにひとつとして起きなかった。この場に集まる全員の気鬱が増すことしかなかった。男が運んだ人数は六人。ふたりの少年、四人の少女。

 どれだけの時間がかかったか。なるべく急いで再生して、ようやく部屋の少女が入ってきた経緯がわかった。男に抱かれる現場に至ったときのいたたまれなさといったらなかった。男が連れてきたんだ。いくつもの買い物袋を持って。お金を使って誘ったのだろう。残りの六人も、恐らくは。

 さらに、多くの犠牲者がいたこともわかった。

 かっちりおじさんは適宜撮影するよう指示を出した。撮影内容が確認できること確かめていた。当たり前のことを丁寧にやっている。その手際を覚えておく。

 金色をやまほど展開して、再生しながら移動する。男がいかにして殺し回ったのか。その手口の確認が必要だった。

 警察の仕事として、現世の捜査として、必要な手順ではない。

 ミステリではなく、サスペンスでもない。

 世間的には眉根を潜める術で、映像を見ているだけに過ぎない。

 その陳腐さを目にした。

 男はなにかを持っていた。なにかを握っていた。なにかを振るっていたし、なにかで蹴り上げていた。殴りつけていた。そのなにかが、ことごとく、見えない。わからない。得物が当たる前に、各部屋で犠牲者たちが吹き飛ばされる。切り裂かれる。潰される。

 再現する映像がよくできているほど、その滑稽さが奇怪で。男の所業が惨すぎるから、底のないわりに陳腐な悪意しか感じとれず。

 ただただ気持ちが悪かった。

 常に男は笑っていた。

 楽しそうだった。

 彼らを運び、荷物を改め、必要なものはすべて奪う。

 徹底している。

 ひととおり見終えると、かっちりおじさんは「現状で確認できている情報と突き合わせてまとめろ」と指示する。鵜呑みにするわけではなく、参考になる度合いを調べたいのだろう。いまわかっている情報を土台にして、あくまで私の術は役立つかどうかを確かめるように。

 不満なんかない。

 士道誠心に入る前の私なら信じないし、実証できるだけの信頼性を提示できないからね。それじゃ裁判で役に立たないでしょ? むしろ徹底して警察の捜査で調べられる情報を前提にしてもらわないと困るまである。

 私とカゲくんはおじさんたちに連れられて渋谷警察署に行ってお話することになりそうだ。シュウさん同行のもと、影渡りでマスコミの目の届かない場所へ移動する流れになった。

 渋谷警察署へと移動して入り口で一度解散する。その際にマドカと目配せをした。ちゃんとうなずいてくれた。私の再生したものをばっちり記憶してくれたはずだ。

 あの現場をどうにかすることはまだできない。

 許可がない。

 まだ、出ない。

 黒い液体が出続ける限り、肉が育つ。

 よくないことが起きる。その可能性はとても高い。

 なのにまだ、なにもできない。

 その歯がゆさと、肉の成長が現場のストレスを高めている。

 踏み出せない。だれも。

 それにね? いまとなっては、蛮勇さえ持てない。

 みんなして目にしてしまった。

 少年少女たちをあの柱のように立てて、犠牲者を寝そべらせた。

 並べられた彼らの血肉が吸われて消えてしまった。

 代わりになにがあらわれたのか。目撃した全員が、天井から壁、床へと広がるあの肉だと推測した。あくまでも私の術を真実と捉えるのなら、ね。

 ストレスが増す。

 取調室じゃなくて会議室のような場所で事情を話せるよう手配してもらえた。だから私の覚えているかぎりのことを話す。金色で像を浮かべてみせる。思い出せる限りの状況を。

 語りながらも、脳裏を過ぎるんだ。

 なんで水族館にいたんだろう。

 私塾おじさんはブラフに思える。事務所に来たときには既に死んでいた、という見立てだった。じゃあ茶封筒だって、あのおじさんじゃないはずだ。

 なら、だれが?

 あの男じゃないか。

 ストレスが声高に叫ぶ。絶対にそうだ! またアダムや教授のときのようなことが起きる! またひどい目に遭うんだ!

 デスボのシャウト。頭も心もそれでいっぱいになる。

 それしか考えられなくなって、話していたのに止まっちゃう。

 シュウさんが同行を頼んでいたあねらぎさんが「だいじょうぶ?」と、近づいてきて呼びかけてくれた。杞憂かもしれないけど、伝えておかないと。

 怖いこともちゃんと伝えよう。

 思ったことぜんぶ、言えるようにしないと。

 このストレスは私をたやすく飲みこんでしまう。

 それじゃ、あの男の悪意にさえ押し流されてしまう。

 太刀を振るって襲いかかってあの子にも。

 そんなの怖くてたまらない。

 それで当然だ。

 私はこわいぞ? よっしゃ! こわいぞー!

 よしよし。そうだとも。

 こわいけど、やりたいことがある。

 やりたいことがあるし、こわいのだ。ビビり散らかしているのだ。

 それでいいのだ。

 だからちゃんと、伝えよう。

 きっちり挑めるように。

 マドカの作戦はもちろんのこと、私の策を貫くために。

 こわいことは、こわいっていうのだ。

 それでいいのだ!




 つづく!

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