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鼻歌

遥香

「昌也っ!おつかれさま♡」


昌也

「ごめん…待たせたね」


そんなことはお構いなしのようで

遥香はすぐに昌也の手を取り、指を絡めた


昌也

「ごめん…会社の前だから…

後でね…」


そう言って、昌也はそっと指を解いた


すこし不満気に遥香は昌也を睨んだが

昌也は気づかないふりをした


昌也

「今日は何食べようか?

何作る?」


遥香はすぐに機嫌を直して


遥香

「今日はね、ハンバーグにする

材料もう買ってきてるの」


そういって、エコバッグの中身を見せた


昌也

「そうなんだ、ありがとう

楽しみだよ

じゃあ…直接家…だね」


遥香

「うん♡いこっ」


遥香は再び昌也の手を取り指を絡めた



昌也

「ただいま…」


遥香

「おかえりなさい♡」


靴を脱ぐなり、すぐに昌也に抱きつき

子リスのように可愛い目でキスをせがんだ


昌也は何も言わずに…

遥香を抱きしめ、優しくキスをした


遥香

「ねえ…今度の休みの日、またうちに来て?

陽奈を一人にするのも、可哀想だし……ねっ?」


そういうとエコバッグから材料を取り出し

ハンバーグを作り始めた


昌也は無言のまま頷いた


遥香の鼻歌だけが部屋に響き渡った



あの日…

スマホを無造作に置いたまま…シャワーを浴びていなければ…


こんなふうにはなっていなかっただろう…


昌也は…自分の迂闊さと

遥香の言いなりにしかならない自分の愚かさに

ほとほと嫌気がさしていた…



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