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ピュアハート~異世界に魔法聖女爆誕!~  作者: 初雪しろ


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見覚えのないアプリ

 ホーム画面になった時点でいくつかアプリが消えている。

 あと本来であれば電波を示す部分には何も表示がなくなっていた。

 そのうえで見覚えのないアプリらしきアイコンがいくつか増えている。

 本当にあたしのスマホなのか怪しくなってくるけれど、ロックを外す方法は全く一緒だったんだよね。

 だから、あたしのスマホのはずだけど――。


「聖女様。先程から触るたびに画面が変わったりしていますが、どのような道具なのですか? 魔道具の一種には見えますが」

「あたしの世界だと遠くにいても、これと同じ物を持っていたら声での意思疎通ができる……って説明であってるのかなー。他にもまあいろんな細かい事ができるものだったの」

「その言い方ですと、この世界では使うことが出来ないということでしょうか?」

「パッと見た感じは同じようには使えなさそうかな。ただ、少し変化してる部分もあるからもしかするとそれが聖女の力? かもしれないんだけど――」


 あたしはひとまず周りを見てみる。

 地下で窓もなくて狭い空間だ。

 試すにしても大きい衝撃を周りに出しちゃうとかした時に流石に危ない気がする。

 それくらいはあたしにも想像できる。


「あとでちょっと使い方を試したいから、広い空間とか使わせてもらってもいい?」

「はい。騎士団の訓練所がありますが、訓練のない時間であれば話を通せると思います」


 場所があるなら良かった。

 そしてローズさんがすごい静かだけど大丈夫かな。

 あたしはローズさんの方を見る。

 ローズさんは机の上に置いていたあたしの筆箱を触れずに見いていた。

 というよりも中身少し見て開きっぱなしにしていたから中の何かを見ようとしていた。


「ローズさん?」

「は、はい! なんでしょうか」

「あー、別にそれの中身は見てもいいよ。触ったらすぐ壊れるようなものは入ってないし」


 せいぜいボールペンと鉛筆と消しゴムくらいだからね。

 蛍光ペンとかのカラフルなペンは別の入れ物にまとめておくタイプだったけどそっちは見当たらなかった。


「で、では少しばかり」

「というか、あたしから聞くの変だけどスマホのほうが気になったりしないかななんて?」

「気にはなりますが、かなり高度な物と見てわかるので、私は魔法の研究には力を入れていますが魔道具は趣味程度なので――再現性はないと思ったらこちらのほうが気になってしまい」


 そういうものなんだ。


「シロナさん。こちらの道具は一体、何に使うのでしょうか。とても細いですが」

「えっと……この紙ってもう使わない?」


 あたしは能力が書き出された紙を指さしつつ。


「そうですね。一度、魔力を通して文字を書き出してしまうと同じ物を2回は使えない……こともないのですが文字が重なって読めないものができあがりますから」

「そういう感じなんだ」


 裏が白紙になってる紙にプリントしようと思ったら逆で表の文字に上書きしちゃうみたいになるんかな。


「まあ、簡単にいうと。こういう感じで文字が書ける道具だね。全部そう」


 あたしはボールペンでひとまず適当に五芒星を書いてみせる。


「なるほど……でも、なぜインクもなしにそのようなことが」

「実は中にインクが入ってるんだよ……まあ、ただペンの構造の詳細はあたしも知らないけど」


 よく考えたら普段使ってるけど、これってどうやってインク出してるんだろう?

 ボールペンをローズさんに渡すと恐る恐るペン先だったり全体だったりを見る。


「これは……かなり高度な作りになってますね。簡単には作れなさそうです」

「そうなんだ。あたしもあんまり考えないで使ってるからなー」

「ちなみにこちらの方も同じなんですか?」

「同じだけどこっちの場合は……あたしも詳しい素材は知らないけど、この黒い部分で文字とか書けるんだけど。インクじゃなくて……なんだっけなー」


 素材の名前が思い出せない。


「なるほど……石炭や黒鉛などですかね。ですが、そうか。インクじゃなくても、上手いバランスで紙に色のつくものを押し付けられるなら文字を書けるんですね」


 見ただけで、なんで文字が書けるのか想像が作って凄いなー。

 あたしなんて、生まれた時から当たり前にあったし学校で習って……ない気がするからわからない。


「ありがとうございました」

「いえいえ、後は何かあたしが今できることってあるのかな?」

「ここでの目的は達成しましたから、聖女様がお戻りになるのであれば」

「なるほど。じゃあ、まあ戻ろっかな。ローズさん。ありがとうございました」

「いえ、私にできることは魔法のことくらいですので」


 ローズさんとお互いに頭を下げて挨拶をしつつ。

 あたしとエミリアは地下の部屋を後にした。

 その後は部屋に戻りつつ、エミリアが騎士団の訓練所を明日の午後に使っていいといってくれたので、明日のために少し部屋でストレッチしつつスマホの中身を確認して過ごした。

 聖女の力が突然暴発とかが怖いから、見覚えのないアイコンには触れられなかったけど。

 とりあえず、今はストップウォッチと電卓は使えるということまで把握できた

 それと原理はあたしにもさっぱりわからないけど充電が減らなくなっていたことがわかった。

 まあ、電気がない世界だから助かるけど……何かあった時に自分で対処できる気がしないのが少し怖いところかも。

 考えても仕方ないんだけど。

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