↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ピュアハート~異世界に魔法聖女爆誕!~  作者: 初雪しろ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

33/37

名前は大切

 翌日。

 冷静に考えるとあたしって何を準備すればいいのかわからなくなった。

 昨日はあれだけ話をしてやる気を出していたんだけど……スマホで変身をすることもあって装備を外部で用意する必要がない。

 いや、あって損はないかも知れないけど使いこなせるようになる時間はないことを考えたら杖と肉体で戦ったほうが良いと思う。


「白奈。起きてる?」

「起きてるけど、準備はいいの?」

「後で城下町の装備を扱っている店にはいくつもりだけど、流石にまだ開いてないから」

「なるほどね。あたしは……何を準備すればいいのかわからなくて」

「白奈はちょっと特殊だしね……あ、そうだ。お風呂に入っている時にふと思ったことがあったの」

「あたしのことで?」

「そうそう。やっぱり、変身した時の名前とか技の名前とかはある程度まとめたほうがいいと思うんだよね」

「何を言い出すかと思えば」


 それは準備とは違うような。


「でも、この前話した時にスマホのところである程度名前とかワードを変えられる部分もあるって言ってたから」

「たしかに変えられそうだけど」

「だから、せっかくだし一番最初に手に入れて服の色とも同じ『ピュアハート』を名乗ろう」

「……いやいやいや、あたしそんなピュアじゃないよ!? いや、乱れた生活してるつもりもないけど。それになんかこう……恥ずかしいっていうか」

「現実とは全く違うこんな世界なんだから、羞恥心なんて捨てよう。しかも、あれだけ変わってれば変身するところみられなければバレないよ」


 たしかに変身するヒーローとかヒロインとかはそうやって正体を隠して、バレてしまう回が名シーンとかにはなるけど。

 それはあくまでドラマティックに作った物語だからで、現実にこうなったら都合よくそんなふうにはならない気がする。

 いや、そんな取り繕った気持ちはいい。


「好きだよ。特撮とか女の子向けアニメとか。でも、あたしにも羞恥心っていうものはあってね」

「もったいない」

「もったいないって……まあ、ただ名前は統一するのはいいかもしれないけど。あたし自身にまで名前はいらなくない?」


 杖とかも名前つけたほうが呼びやすいし説明もしやすくはなる気がする。

 あとスマホが変化したっぽいあれも。


「そこまでやったら開き直ろうよ」

「……じゃあ仮にあの杖は『ピュアハートワンド』とかそういうこと?」

「そうそう。それで、あとは……スマホみたいなあれも」

「たとえば……『ピュアハートフォン』はちょっと長いし宝石をハメられるから『ジュエリーフォン』とか?」

「いいね! それにもしかすると他の宝石もつけられるかもしれないし、スマホはそっちのほうがいいかも」


 まあ呼びやすくはなるからいいのかな。

 あたしはスマホを弄ってなんとなく流されたままに名前をつけてみる。

 名前の変更や登録はすんなりと成功した。


 ……ついでにスマホのクローゼットの衣装のところも一応『ピュアハート』としておいた。

 大まかに登録すると何かを達成したのかわからないけれどアプリの通知がでてきて、そしてクローゼットアプリのピュアハートの横にハートマークがついた。

 決してあたしが打ち込んだわけではない。


「なんだろ?」

「どうかしたの?」

「なんか杖と衣装のところの名前登録したらハートマークがついた」

「デフォルトネームじゃなくてちゃんと登録したから実績達成みたいなのじゃないかな? たまにある気がする」

「実績達成って言われてもな……」


 それで他に何かが増えたというわけでもなさそうだし。


「まあ、ボクの用事はそれを思い出したってことだけ」

「ウソでしょ。あたしのそんな部分の名前を決めるためだけにきたの? てっきり何か準備手伝ってほしいとかかと少し身構えたのに」

「悔いなく全部話しておくことは大切だし。戦っている最中に変身した白奈をなんて呼べばいいか迷ったらやられかねない」


 凄い大真面目な顔で言ってる。

 この子、黙ってたらむしろ委員長だとかみんなから愛されそうな雰囲気あるのに、喋りだすとボクっ娘な上に結構テンション高いな。

 あたしも別に低いつもりはないけど、一緒にいると気圧される時がある気がする。


「それじゃ、あたしは出かける準備してくる。また夕ご飯時にね」

「うん。気をつけてね」


 真琴は満足して部屋から出ていった。

 しかし……名前云々はともかくやっぱりこのハートマークは気になる。

 他にもなにか条件が整うとアプリの機能が解放されたりするのかな?

 あたしはそう思った。

 そしてこれも準備の一貫だと言い聞かせて、異世界とは思えないようなスマホを1日中触るという時間を過ごした。

 結果的に言えば、あたしが思いつく範囲では他に何かを起こすことは出来なかったけれど、変身のワードがいつの間にか『セイクリッド・ドレスアップ』から『ドレスアップ・マイハート』に変わった上に自分で変えられなくなっていて、恥ずかしさが増した。

 もしも色々な部分に名前をつけた結果変わったんだとしたら、やらなければよかったと現状は思ってしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。