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ピュアハート~異世界に魔法聖女爆誕!~  作者: 初雪しろ


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隠れて変身

 数日後。

 ローズさんに情報をもらってあたしは西門から外に出て南門付近の黒の魔物の目撃地点近くまで来ていた。

 なぜ南門からでないかといえば、騎士団が対処しているということは城にいてあたしの顔を知っている人がいるとこの行動がバレるから。


 黒の魔物についてはローズさんから改めて重要なこともメモでもらった。

 聖女の攻撃や神官による加護を受けた攻撃以外だと魔法も物理的な攻撃もかなり効果が薄まってしまう。

 それと最終的なトドメはあたしの場合であれば魔力を込めた強めの一撃でなければならない――つまりワンドを使った強い魔力弾とかそういうことになる。

 あとは黒の魔物は普通の魔物が黒の魔力に汚染されてそうなった場合と黒の魔力の濃度が高まり形を持った場合があるらしいけれど、どちらにしても心臓などの急所はないと考えて戦ったほうがいいらしい。

 実際にどうかは定かではないけれど、少なくとも効果が薄いとはいえ物理的な剣や槍を心臓に突き刺しても生きてたとかそういうことだと思う。詳細は説明されていないけれど想像がついた。


「それと、これは言われてないけどあたしが自分で気にするべきこと。変身時間が明確ではなくて魔力の量で変わるならトドメ以外の時に技を乱発は厳禁と」


 特効ではあるけどあたし最強とはできなさそうなの少し悲しいな。

 せっかくなら最強になりたかった。いや、この前の魔物倒せたことを考えるとかなり強いんだろうけどさ。

 弱点というか制約が地味に多い。


「よーし……それで、発見場所はこのあたりだけど姿はパット見は見えないから隠れているか移動したか。そこでこれだよね。レーダーの範囲にいてちょうだいよ」


 魔物の発見場所がわかっても移動する。

 それでもあたしの場合はこのレーダーの範囲内にいてくれれば見つけることは容易だ。

 まあ、地面の中なのか空を飛んでいるかとかはわからないから自力で調べるようなんだけど。

 あたしはアプリを起動して少し反応を待ってみる。


「いた……方向はこっちかな。森の中ってちょっと視界悪そう」


 レーダーのギリギリ端っこだけれど反応を見つけた。

 これが目撃された魔物と同じかはわからないけれど、どちらにせよ国の近くにいるなら対処しておいていいはず。

 あたしは他の魔物や動物にも気をつけつつ黒の魔物の近くへと向かった。

 レーダーを確認しつつ徐々に近づいたところで、騎士団の兵士と神官と思わしき人達を見かけて近くの木の陰に身を隠して様子を見る。

 声は聞こえないけど装備をしっかりしていて気が張っている感じだけど。

 そういえば黒の魔物が城下町まで行こうとしたり人を狙うとかじゃなければ、どこかに行くのを待ってるんだっけ。

 でも、仮に襲われたら自分たちの攻撃が効かないのわかっている相手を見張ってたら気も張るか。

 しかし……これだとこのままでていくと止められそう。

 そして変身前の状態だと、騎士団の人に捕まったら振り払える自信がない。

 しょうがない……それこそアニメとかよろしく隠れて変身してそのままいこう。

 あたしはその場から少し離れる。


 多少大きい声を出してもバレないであろう距離になったところでレーダーから変身するアプリに切り替えて――。


「セイクリッド・ドレスアップ!!」


 あたしは変身する。

 いつも通り一瞬の白い視界から元に戻って、自分で確認できる範囲で変身できているかを確認する。

 それから宝石の装飾品は変身するたびに元の位置に戻ってくれているから使う時にワンドをだせばよさそう。


「よし、それじゃあ……いってみよう!」


 あたしはそう言いつつ上を見てぶつからないことを確認して、力強く地面を蹴って跳び上がった。

 そして魔物を空から発見できた。見た目的には……なんだろう。

 遠目だとわからなかったけれど、感覚的に黒の魔力も思わしき気配を感じ取れるから合っているはず。

 あたしは一度太めの木の枝に着地して、魔物のいる場所めがけて再び大きくジャンプした。

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