見慣れ始めた天井
目を開けるとこの世界に来てからは見覚えしかない天井が見える。
起き上がって自分の服を見ると、着替えさせられてる――悲しいことに少し慣れてあたしがいる。
それはさておいて部屋の中を見ると誰もいないみたいで、机の上にはスマホが置かれていた。
「結局……ちゃんとは変身のことわからなかったようなものだよね」
あたしはベッドから抜け出てスマホを手にとって色々と確認する。
とりあえずあのレーダーみたいなアプリはいつでも使えるみたい。アプリを起動するだけであの画面になってくれる。
今は範囲の中に反応する存在はいないみたいだけど――この距離もちゃんと把握しないとだめだよね。
それとこっちのアプリがたしか変身する直前に通知をだしてきたやつ。
「こっちは……よくわかんないけど。とりあえず、変身する時に起動すればいいのかな?」
この前は音声に反応したから、それさえ言わなければ変身はしなさそうなら確認のために起動してみても大丈夫かな。
まあ、変身しても周りを吹き飛ばすみたいなことはなかったしいいか。
あたしは少し緊張しつつそちらのアプリをタッチして起動してみる。
「なにこれ……」
開かれた画面にはゲームとかによくあるメニューみたいな色々とタッチできそうなマイクのマークがあった。
おそらくマイクのマークをタッチしてから特定のワードを認識させることで起動するのかな?
まあ、それはいいとしてメニュー欄っぽいこっちはなんだろう。
ほとんどが『????』ってなっててタッチしても反応しなくて唯一反応するのが『クローゼット』だけど……クローゼット?
それって服とかしまったりするあのクローゼット?
まあ唯一見れそうだしタッチしてみると、何やらピンクの可愛らしい衣装がでてきた。
いや、本当にアニメとかにでてくる魔法少女とか変身するヒロインみたいな衣装で可愛いと思うんだけど――もしかしてあたしがこれを着てたとかじゃないよね?
自分で着ることを考えると、少し躊躇すると思う。
しかも、こういうのってウィッグとかも含めてがっつりコスプレとして着るなら開き直れるかもだけど。まさしく日本人と言えそうなあたしの黒髪のままだと……。
一旦、そこは置いておこう。
それで他には、衣装からなんか吹き出しみたいなのがあるけどなんだろう。
あたしはそれをタップしてみると『セイクリッド・ドレスアップ』という文字が出てきた。
「確定じゃん。あたしこれ着てたじゃん多分!? 手とかスカートくらいしか自分から見えてなかったし、気にする余裕もなかったけど……キュートすぎない!?」
今更恥ずかしくなってきた。
めちゃくちゃあの場所に人いたよね。
あたしは顔を抑えてその場で足踏みしてしまう。
そうすると扉がノックされた。
「聖女様。入ってもよろしいでしょうか?」
「あ、はい」
聞き覚えのあるメイドさんの声だ。
「失礼いたします。体調やお体は」
「あ、元気です……あ、いや」
そこで言われた瞬間に気がついた。
めちゃくちゃお腹すいた――これまで生きてきた中で一番っていえるレベルで。
「お食事はすぐにご用意いたします。その後に姫様がお話がしたいとのことです」
「わかりました」
「では、準備が出いたらいつもの食堂へお願いいたします。失礼いたします」
メイドさんが去ったあとにあたしはひとまず寝間着からは着替えて食堂へと向かった。
スマホの方は、食堂につくまでにもう少し確認したけど目新しい情報にはであえなかった。
強いて言うならば――あの変身するときの掛け声は変更可能で自分でも決められるらしいことくらい。
ただ、いざ変えようと思った時に変身の暴発を避けるには普段は口にしない言葉のほうがいいと考えると、自分で決めるにもそれはそれでちょっとその場では決められなかった。
だって、自分で考えたってあとでバレたら恥ずかしいものにしちゃったらどうしようって思ったし。




