第12話 【二人の部屋】 5
先ほどミスって違う作品を次話投稿してしまいました。
申し訳ないです笑
「で、でも御門院先輩、綺麗でスタイルいいですし!」
「ふふっ、お世辞でもそう言ってくれると嬉しいわ」
「いえいえ、お世辞じゃないですって! 先輩は本当にその、あー……ダメだ言葉が出てこない」
「では、やっぱりさっきのはお世辞なのかしら……」
「ち、違いますぅ」
真剣に悩みながら揺れるポニーテールがどこか可愛らしい。
「ふふっ。冗談よ。ちょっといじめてみたくなっちゃっただけよ」
沙織は困り果てながらこちらを見つめてくる新太の頭髪をぽんぽんと撫でながら謝る。
(うわ、俺、女の子に撫でられちゃってるよ……。にしても距離近いよこれ、先輩めちゃくちゃいい香りがするし。あぁ、天国かこれは)
思わずふにゃぁ、とだらけた顔を射抜く氷の視線に瞬時に新たは我に帰った。
正面のアイリスがゴミを見るかのような目で新太を睨んでいるのだ!
「ど、どうしたのかなアイリスさん」
「別に……」
『お前、寮に帰ったら話がある』とでも言いたげな表情に新太は身の危険を感じた。
その所為か一瞬、会話が途絶えた間にアイリスは
「いただきます」
と言ってスプーンに手をつけた。
「ではそろそろ、私もいただこうかしら……いただきます」
沙織もそれに便乗する。
(ふぅ……俺もそろそろ食べるか。あれ、待てよ? 何か忘れている気が……)
「……んぅッッッッッッッッッッッ!? こ、これは……!?」
「アイリスさん、でしたっけ? そのカレーは確か、誰も頼まないで有名な『激辛カレー』ですよ」
「ハァハァ……アリス。あなた、よくも……あぅ」
「『激辛カレー』、まさかこのレベルとは……」
その後、完全にダウンしたアイリスに新太はカレーを押し付けられ、沙織にも協力してもらいながらなんとかそれを完食し、寮へ戻った。
部屋には依然として【創造】で作られた壁があり、そこで二人は岐れた。
今後二人の部屋はどうなることやら、それは神のみぞ知るのだろう。
「おい、アイリスさん。ちょっと借りたものが……って、また俺のベッドに顔を埋めてんじゃねぇか!」
「ま、また間違えただけ……! 変態!」
「はぁ!? ってこの流れどこかで……」
いや、もしかしたら神も知ったこっちゃないのかもしれない。
このキャラが濃い空間は他の誰の部屋でもなく。
二人の部屋でしかないのだから。
「うるさい! 大体こんな壁があったら壁の向こう側が気になって仕方ない! 正直邪魔」
「り、理不尽すぎるわっ! アイリスさんが俺のことを嫌ってるからわざわざ壁を作ったのに!」
「き、嫌ってなんか……ない!」
「え、そうなのか?」
「大嫌い!」
「そっちかーい!」
入学早々、どうやら騎士新太は早くも目標の平凡な学園生活をアイリス・ステファニーという大嵐によって失ったらしい。
《俺は性転換して回復魔法で学園無双することにした。 第十二話 完》




