第12話 【二人の部屋】 3
試験期間につき投稿遅れました。
申し訳ないです。
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「えーと、カレー二つ。あ、一つは激辛でお願いします」
床に塗りたくられたワックスが反射する、女子寮の食堂は小綺麗と表現するのが良いだろう。
寮生の数よりも若干多めに設置された席は常に余裕がある状態だ。
そんな中、茶髪少女の格好をした新太は手際よく二人分のカレーを注文していく。
「はい、お待ち。重いから気をつけてよー」
「ありがとうございます」
割烹着姿のおばさんからカレーを受け取り礼を言うと、ニッコリとおばさんは微笑んだ。
(うっ、中々重いな……。たったカレー二つだけなのに。やっぱり、身体が女の子になっている分、筋力とかが減ってるのかな?)
「よし」
一度、カレーを乗せたお盆を受け取り口に置き、新太はそっと左右の手を天にかざした。
「【筋力強化】……!」
小声でささやかれたと同時に瞬間的に新太の身体を光が覆い、そして暗転した。
その後、軽々と新太はお盆二つをアイリスの待つ席へと持って行った。
「ほら、カレー買ってきましたよ」
「ありがと……」
すかさず色が明らかに濃い方のカレーをアイリスに渡す。
この女子寮の激辛カレーは注文する人がほとんどいないほど辛いらしいと、担任の萌花先生から新太は以前聞いた。
(ふっ。これを一口食べればアイリスさんは……っと、まぁ奢ってあげたんだしこのくらいのことはしとかないとな)
激辛カレーに悶絶するアイリスの様子が脳裏に浮かび、新太はニヤリと笑みを浮かべた。
いよいよ、アイリスがスプーンを持ちカレーへと手を進ませていく。
そして順調に、カレーに到達!
(さぁアイリスさん、食うがいい!)
そう新太が満面の笑みに切り替わった刹那ーー
「あら、アリスさん! こんばんわです」
唐突に、新太に向けられた上品な声がアイリスのスプーンを止めた。




