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 第8話 【黒髪ロング生徒会長】 2 



 「御門院みかどいん先輩……ですよね?」

 

 鼻血を拭いてもらいつつ恐る恐る新太は聞く。

 すると、女子生徒は『あら、どこかで……』としばらく考えてから両手をパチリと合わせた。


 「思い出した、騎士アリスさんよね! 入学式ぶりかしら?」

 「は、はい! そうです! あの時はご迷惑をかけてしまい……」

 「迷惑なんてとんでもない。これでも一応、生徒会長なんだから新入生の案内くらいするわ」


 かっこいい。

 新太は心からそう思った。

 入学式といえば、新太は開会場所である第一講義堂の位置がわからなくなっていたところを御門院沙織みかどいんさおりに助けられたのだ。

 そしてその後の、入学式で生徒会長として沙織が挨拶をしているのを見て新太は開いた口が塞がらなかった。

 

 「あの、私! あの時、御門院先輩が生徒会長だって知って、とってもびっくりして……えーと、だから、あー」

 「ふふふっ、アリスさんって本当に元気でよく喋る子ね……ほら、また鼻血が垂れてるわよ?」


 もはや沙織のハンカチは新太の鼻血で染まってしまって使い物になり得ない。

 それを見て新太は申し訳なく思うが、ニカッと笑みを浮かびながら止血してくれる沙織を見ると罪悪感よりもポカポカとした暖かいものが心に巣食うようになってきた。


 「……はい、これでもう大丈夫!」


 ぼーっとすること数分。

 新太の血は完全に止まった。


 

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