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01話 サッカーボールのごとく


投稿しよう、投稿しよう…


すみません。遅くなりました。

そして…その上短いです。。。


ここはどこなのだろう。

誰かに抱きあげられる感覚。やわらかい声。

何かを話しているようだけど、言葉の意味はわからない。


泣いて、眠って、また泣いて。

その繰り返しの中で、私はずっと夢を見ている気がしていた。


もしかして――これが「死ぬ」ということ?

……私は、死んだのだろうか?


悲しくなって、また泣いた。


泣いていると、必ず”優しい匂い”の人が抱き上げてくれる。

その匂いは、どこかお母さんの匂いに似ていた。

ああ、嬉しい。

嬉しくて、私はまた眠ってしまった。





モヤモヤする視界。フワフワと定まらない思考。

まさにこれが”天国”というやつではないだろうか。


――そう思った矢先、落ちた。


いや、落とされた。

背中を突き上げられ、身体が逆「く」の字になる。

次の瞬間には、頭のてっぺんに鋭い衝撃。



――――――――――――――――――――――――――――

いま ボールの きもちが わかった きがする。

                          ◀

――――――――――――――――――――――――――――



「うぶっぐふぁぉぉぉぉ!!!」


変な声出た。ついでに涙も鼻水も出た。

めっちゃ痛い!誰だ!私をサッカーボール代わりにしたやつは!?


泣き叫んでいると、聞き慣れない言葉で女性の悲鳴が聞こえた。

あ、もしかして私担当の女神様かな?

なんて言ってるかわからないけど、早く撫でてー!痛いよー!


……あ、今の私、赤ちゃんみたいだな。はは。

ひとりツッコミできるくらいには、痛みに耐性がついたらしい。私つよい子。ぐへっ。


女神様(仮)は泣き叫ぶ私を慌てて抱き上げ、頭を撫でてくれる。

生前22歳だったプライドなんて、どこかに吹き飛んだ。


あやされながら、ふくよかな胸に頭を押しつけられる。

こ、心地よい……。


男性の夢、”胸パフ”とはこういうことか。なるほど。


頭上で怒っている声がするけど、女神様、私もう酸欠です。

このままだと3度目の死を迎えそうです。


ようやく解放されると、お姫様抱っこに切り替わった。

ああ、これが本当の”天に召される”ってやつか。


……とか思っていたら、視界がクリアになった。

母さん、事件です。

落下して悶絶したと思ったら、普通に目が見えるようになりました。


うん、見える。

どう見ても立派な部屋。

どう考えても――体が赤ちゃん。


ちょ、待て。

どういうことなの!?



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