01話 サッカーボールのごとく
投稿しよう、投稿しよう…
すみません。遅くなりました。
そして…その上短いです。。。
ここはどこなのだろう。
誰かに抱きあげられる感覚。やわらかい声。
何かを話しているようだけど、言葉の意味はわからない。
泣いて、眠って、また泣いて。
その繰り返しの中で、私はずっと夢を見ている気がしていた。
もしかして――これが「死ぬ」ということ?
……私は、死んだのだろうか?
悲しくなって、また泣いた。
泣いていると、必ず”優しい匂い”の人が抱き上げてくれる。
その匂いは、どこかお母さんの匂いに似ていた。
ああ、嬉しい。
嬉しくて、私はまた眠ってしまった。
モヤモヤする視界。フワフワと定まらない思考。
まさにこれが”天国”というやつではないだろうか。
――そう思った矢先、落ちた。
いや、落とされた。
背中を突き上げられ、身体が逆「く」の字になる。
次の瞬間には、頭のてっぺんに鋭い衝撃。
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いま ボールの きもちが わかった きがする。
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「うぶっぐふぁぉぉぉぉ!!!」
変な声出た。ついでに涙も鼻水も出た。
めっちゃ痛い!誰だ!私をサッカーボール代わりにしたやつは!?
泣き叫んでいると、聞き慣れない言葉で女性の悲鳴が聞こえた。
あ、もしかして私担当の女神様かな?
なんて言ってるかわからないけど、早く撫でてー!痛いよー!
……あ、今の私、赤ちゃんみたいだな。はは。
ひとりツッコミできるくらいには、痛みに耐性がついたらしい。私つよい子。ぐへっ。
女神様(仮)は泣き叫ぶ私を慌てて抱き上げ、頭を撫でてくれる。
生前22歳だったプライドなんて、どこかに吹き飛んだ。
あやされながら、ふくよかな胸に頭を押しつけられる。
こ、心地よい……。
男性の夢、”胸パフ”とはこういうことか。なるほど。
頭上で怒っている声がするけど、女神様、私もう酸欠です。
このままだと3度目の死を迎えそうです。
ようやく解放されると、お姫様抱っこに切り替わった。
ああ、これが本当の”天に召される”ってやつか。
……とか思っていたら、視界がクリアになった。
母さん、事件です。
落下して悶絶したと思ったら、普通に目が見えるようになりました。
うん、見える。
どう見ても立派な部屋。
どう考えても――体が赤ちゃん。
ちょ、待て。
どういうことなの!?




