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魔法少女ごっこをしてるだけなのに、勝手に周りの人が曇っていくのはなぜ?  作者: さたけやま


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第4章 幕間4 「とある場所で」

ここは火山をくり抜いて溶岩の傍に作られた、特殊な施設。

 施設の中は床や壁など存在せず、山をくり抜いただけのトンネルのような場所に、直に置かれた大きな培養槽がいくつも並んでいる。


 その数は……10や20では無く……


 その一つ一つに怪獣が入っていた。


 そして、培養槽の端に、中身が無い培養槽があった。とある女性が培養槽のふちに立って、その中に大きな猿のような怪獣を入れた時に……


 「ワハハハハハ!!逃げられてしもうたわ!!ワハハハハハ!!」


 老人がそこに現れた。

 老人は笑いながら女性に近づいて行く。


「………………………………」

 女性は一瞥もせず、顔をしかめるだけで……


「ほれ!お主も何か言わんか!」


 女性の顔が怒りに傾いて……

「……うるさい。我の研究の邪魔をするな。」


 女性が初めて老人を見た。


 老人はその眼光をギラリと鋭くさせて……


「なんじゃ?やるか?」


 そう言ってニヤリと笑う。


「……貴様では我に勝てぬ。」


 老人は笑うと、笑いを止めて。


「お主がワシに勝てないということも忘れておらんか?」



 そう言った瞬間、声を出して笑う。


 女性の顔は完全に怒りを作った。

 顔は般若のようで、常人なら見ているだけで泡を吹いてしまう。


 しかし、老人の笑いは止まらない。


 ……老人は女性が手がけたようなものだ。

 女性が育てたようなもの。

 

 老人に怪獣を混ぜたのは女性だ。


 だが、老人は怪獣だけでは無かった。

 魔法少女からも力を吸い出したり……


 女性にも老人を完全に殺すことは不可能だった。

 だから、こうやって度々ここに来るのを許さざる負えなかった。


 だが……


 女性は今までの怒りがどんどん溜まってきていて……


「……我は貴様を殺せんわけではない。そろそろ本当に煩わしくなっていた頃だ。」


 女性が背中に携えた大剣を引き抜いた。

 ……その大剣はとてつもない圧力を放っていて……


 女性の足元の培養槽がピシッと音を立ててヒビを作る。


 パリーン!!


 猿の怪獣の培養槽が割れて、怪獣が出てきたが……


 ……女性の圧力によって、既に死んでしまっていた。


 ドシーン


 地面にそのまま倒れる。


 老人は猿を見て、

「ワハハハハハハハハ!!ワシ、これ貰って良いかの?死体は使わんじゃろ?それじゃあなぁ!」


 老人は大きな猿を片手で引きずって、そのまま空間に生まれたねじれと共に消えていく。


 女性はそのねじれに向かって大剣を振るって……


 ———————————————————————————


 老人はねじれから出てきて……

 そして自分の腕を抑える。


 ブチッ


 腕を落としてしまうと、治りにくくなるからだ。

 女性の太刀筋は綺麗で、こうやって切られても簡単にくっつけられる。


「……あやつ……また強くなっておったな……じゃが……!ワシの管理局はこんなものじゃないぞ……!ワハハハハハハハハ!!!」


 老人は大きく笑う。

 老人の前には……


 たくさんの少女が虚ろな目で立っていて……


 第4章理子編 完

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