3章 幕間3 「居る」
私は走って走って……
しかし、その実やはり目的地など無く……
ただ理子ちゃんに会いたいと思うだけで……
景色はどんどん変わっていく。
しかしもちろんどこかにたどり着くことも出来ず……
私はボロボロのアパートの空き部屋に勝手に住み着いた。
それが逃げ出してから5日後までの話。
そして、私はそのアパートを管理している老夫婦に好きなだけ住んでいい、なんて言われて……
……逃げ出さざるおえなかった。
そうやってまた進み出して……
6日目のことだった。
……私の前に奇抜な水色が主体となっていて、次第にピンクにグラデーションがかかっているお下げの女の子が現れた……
どう見ても只者じゃなかった。
感じる圧が、常人のそれじゃない。
女の子は口を開いて……
「君が美香ちゃんだね〜!私、管理局で美香ちゃんがやったこと全部分かるよ!凄いね!美香ちゃんのこと、尊敬しちゃうよ!」
そんな薄っぺらい言葉を口にした。
「……なんですか?私のこと殺しに来たんですか?」
「えぇぇぇ!?違う違う!!美香ちゃん大変そうだしー私が匿ってあげよっかなぁって!美香ちゃんは管理局と相性が良さそうだしっ!」
少女は元気よくそう言う。
だが、どこか安心出来る。
あぁ……だって、純粋に見えないんだ。
顔は笑顔だ。
目だってて輝いている。
でも……
その笑顔はゾッとするほどの満面の笑みだし、
目は見ていると吸い込まれそうなほど蘭々と輝いている。
ただの純粋な人間じゃないことは、すぐに分かった。
「……行きます。連れて行ってください」
私がそばに居ても疲れない人と……
ただそばに居たかった。
人肌が恋しかった。
私のことを温めてほしかった。
だってもう限界だった。
仕方ないだろう。
少女は笑顔で
「やったー!じゃあ着いてきてねー」
と言って、歩き出す。
しかし、急に振り向いて、
「……あなたも着いてきていいよ?」
あなた……も?
私以外も誰かいたのか?
私は辺りを見渡す。
しかし、誰も見当たらない。
少女はくるっと前を向いて、また歩き出す。
疑問に思いつつも、あとに着いていく。
そこからの時間は長かったが、どうにか少女の家に着いた。
そして……
その家には……
私の会いたかった人がいて……




