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魔法少女ごっこをしてるだけなのに、勝手に周りの人が曇っていくのはなぜ?  作者: さたけやま


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第33話 「好きです」

私は薄れゆく意識の中、どうにか見た視界には、


 絶望があった。


 私をこんな目に合わせた美香さん……いや、美香、そして……あれは……


 あれは咲!?


 生きてた……

 

 でも、逃げて!


 美香は普通じゃない!

 人を殺すことに躊躇しない!


 行ってはダメ!

 私に気づいて!


 ダメよ!

 ダメ……なのに……


 あぁ……行ってしまった……


 体は動かない。追いかけることもできない。


 ……咲……っ!!


 ———————————————————————————

「咲さん……ツバメがどこにいるか知ってます?」

「ツバメは……ごめん、あたし記憶がはっきりしなくて。ツバメがどこにいるかは分からない。でも、確か地下6階に牢屋があるって凪が言ってた。牢屋は今は使われていないらしいけど、ツバメはもしかしたらそこに入れられたかもしれないわ。」


 ツバメが……牢屋に?


 何かあったら大変じゃないか。


 だって……


 穢されたら美味しくなくなる。


 うん。行こう。


「咲さんっごめん!私……ツバメのことが……心配で……!」

「もちろん分かってるわ。あたしも行く。年長者として責任を取らないといけないわ。」


 咲さん……

 優しくてかっこよくて面倒見がいい


 そんな彼女を……ぐちゃぐちゃに出来るんだよ……?

 最高じゃん……


 あぁ……ツバメの元に着くまでにしよう。

 だって、ツバメの前でしたら、ツバメが壊れてしまうじゃないか。


 それは違うんだ。壊れたツバメは美味しくなくなる。

 何も知らないツバメを助けに来た私、ツバメは私に感謝する。美香!ありがとう!なんていって、何も気付かず、私と一緒に行動する。


 そして……ぐちゃぐちゃにしてあげるんだ!

 

 うん!その方がいい!


 次階段を降りて4階に着いたら……


 咲さんで遊ぼう……!


 きっと感じたことないぐらい気持ちいいはずだ……!!


 ———————————————————————————

「ここからが4回ね。あたしもここから先は来たことがないから、凪もいないし、道も分からないわ。」

「そうなんですね……」


 相も変わらず4回は狭い通路に、たくさんの曲がり角、道の一つ一つに警備が1人ずつ立っている、厳戒態勢だ。


 とにかく周りの警備を倒してからじゃないと、話にならない。

 なら、倒しても違和感が無い理由は……


「咲さん。私さっき警備の1人を脅して聞いたんですけど、この階にも捕らえられた魔法少女がいるらしいですよ。助けてから行きませんか?」

「この階にも……?ただのオフィスのようにも見えるけど……そうなのね。分かったわ。助けましょう。」


 咲さんはきっと魔法少女を見捨てれないんだろうなぁ……

 私にもこんな時があったのかな?

 

 眩しい。

 

 それに……


 綺麗……


 そんな咲さんだから、悪いんだ。

 咲さんが悪い。

 うんきっとそう。


 咲さんはここで不幸にも死んでしまう。


 私に出会ったから。

 私という穢れに触れてしまったから……


 ……興奮してきたなぁ……


「この階のどこにいるか分かりませんし、部屋に入ってから入口を封鎖されるリスクもあります。一旦この階を制圧しませんか?」

「そうね……美香の言う通りだわ。焦ってもしょうがないし、一旦そうしましょうか。」


 私たちは4階にいる警備を一人一人殺していく。

 咲さんは自分の魔力を温存したいとの事だったので、積極的に私が倒した。


「……美香は変な戦い方をするのね。自分の腕や足が無くなっても気にしないなんて、びっくりしたわ。それに……すごい威力……」


 咲さんは少し引いているようだ。


「私はいくらでも治りますからね。どれだけ攻撃されても、意味が無いんです。……あ、そこの角を曲がった先にある部屋です。そちらに捕らえられてるらしいです。」


「よくこんな変わり映えのない空間で、自分がどこにいるか、わかるわね。」


 私たちはその部屋までたどり着いた。


 ……ただ、一つ誤算があった。


「それじゃあ、中に監視がいるか探知してみるわね。」


 ……えっ?

 探知?


 ……それじゃあ嘘がバレてしまうじゃないか。


 しょうがないなぁ咲さんは。


 私は部屋の中で、ゆっくり楽しみたかったのに……

 咲さんが悪いんだからね?


 咲さんが変身し、機体に乗り込んで、ゴーグルを下ろした。


「ん?……中には誰も居ないわ。……部屋を間違えたんじゃない?……美香?」


 あぁ……どういただこうかなぁ……

 咲さんの機体がまず邪魔だよね。


 うん。壊そう。


 私は力を込めて握りこぶしを作り、自分が出来る中で1番強い、打撃を、機体に向かって繰り出した。


「っ!?美香何して——」


 バゴーーン!!


 機体から放り出された咲さんが転がる。


「……ぐっ!……何が起きて……」


 そんな咲さんでもまだ何か隠しているかもしれないので……

 

 まずは両手をいただきます。


 うつ伏せのまま困惑する咲さんの右腕を引っ張って……


 引きちぎった


 ブチッ


「あがっ!!腕……!?腕が……!!……美香!どういうこと!?」


 あれ?思ったより反応が薄いな。

 咲さんぐらいになると腕ぐらい失ったことがあるのかな。


 じゃあ気にせずもう片方もいただきます。


 ブチッ


「あぁっ!!痛っ……!っっっっふぅぅぅぅぅ……」


 あ、違う。

 咲さんは慣れてるんじゃない。

 堪えてるだけだ。


 あぁ気持ちいい……


 もっと楽しみたい。もっと歪ませたい。もっといたぶりたい……


 私は引きちぎった腕を目の前で解体してやる。


「……咲さん……ほら、腕が肩から肘」


 ブチッ


「肘から手に分かれましたよ?」


「っ!!だ、だからなんだって言うの!?」


 強がりだ

 可愛い

 好き。

 咲さん好きです。

 そういう態度が……


 1番興奮するんです……!


 私を喜ばせてくれてるんだよね?

 なら相思相愛だよね?


 続き……するね?


 私は痛みで動けないのか、逃げようとしない咲さんの、ちぎれた肩に手を添える。


「なっ何をする気!?あたしは……あたしは何をされても耐えられる!だから何をしても意味なんて無いわ!」


 ……咲さんは何か勘違いをしてるみたいだ。

 私は耐えようとする咲さんをいたぶりたいだけなんだ。

 

 ほら、悪い方に進んでる。


 私みたいな穢れた存在と触れ合うと……

 こうやって何をやっても悪い方に進むんだ。


 ……私は何もついてない肩の断面に手のひらを添えて……


 グチュ


「咲さん……もっと楽しませてください……」


 そのまま押し込んだ。


 グチャ!


「あぁっ!!!」


 あぁ……咲さんの腕だった部分が、胴体まで行ってしまった。

 気持ちいい……

 これだ

 これがしたかった

 ずっとそうだ。

 ずっとこれがしたかったんだ。


 もっと付き合って……

 まだ死なないで……

 私が満足するまで、死なないで……


「…………」

 咲さんが無言のまま、どうにか立ち上がって逃げようとする。


 足を蹴っ飛ばして転ばせる。


 ドシン


「ぐあっ!!」


 ……ダメだ気持ちよすぎる。

 これが本命の料理じゃないって、信じられない……

 このあと、友達のツバメを食べて、そのまま美桜を食べられる……


 あぁ………………


「…美香……見逃してもらえない……?あたしが何をしたのか分からないけど……あたしはまだ死にたくないわ」


 無様に膝だけでどうにか立って、媚びるように私に言う。


「……じゃあ、私に何してくれますか?」

「……何でもするわ。だから、死ぬようなことだけはやめて」


 助かると思って目に光が出てきた。

 違うんだ。

 ごめんね。咲さん。

 

 そういう顔を壊したかったんだ


 私は咲さんのお腹に手を刺した。


「あ、あぁぁぁぁ!!お、お腹に……つ!!」


 気持ちいい

 気持ちいいんだ

 それ以外考えられないんだ


 今日このために今まで生きてきたのかもしれない。

 葛藤もあった、後悔もあった。

 でもそれも今日で報われている。


 私が助けられた人間の数だけ、殺すことができる……


 そんな気もする。


「……私、お腹をいじくるのが、一番好きなんです。だって、お腹って無防備なんですよ。骨で守られてない。それなのに大事なものがいっぱいある。そういうのを、羽虫を潰す時みたいに、ぶちって潰すのが凄く気持ちいいんです。ほら、1個目、行きますよ?」


 私はお腹から小腸を引きずり出した。


 ブチッ


「……いっっっ!!待って……今、何をしたの……?」


「何って、見ての通りですよ?」


 私は血まみれの小腸を見せてあげた。


「あぁぁぁぁぁぁぁ!!」


 咲さんはそのまま地面に倒れた。


 ガツン。


 腕が無いから顔から倒れた。


 あ、そういえば忘れてた。

 私の肉を食べてないから、すぐ死んじゃうんだった。

 もしあげて生き延びられても厄介だし、


 うん。終わりにしてあげよう。


 1回能愛にされてから、これにハマっちゃったんだよね。


 私は足を高く上げた。


 その足で……思いっきり……


 咲さんの背中を踏みつける。


 ぐしゃ……


「あぐぁっ!!!……ヒュー……ヒュー……」


 どうやら、骨が心臓に刺さって上手く呼吸出来ないみたいだ。

 ……顔が見えなければ興奮もいまいちだ。


 私は咲さんを引っくり返す。


「……泣いてるの?咲さん。私は嬉しかったよ。咲さんが私のことを愛してくれて。じゃあね。終わらせてあげる。」


 私は咲さんの縋るような目を見ながら、ゆっくり足を上にあげる。

 足が上に上がれば上がるほど、咲さんの顔は絶望に染まっていく。


 その足を振り下ろ——


「っんん!!」


 す振りをして咲さんの反応を楽しむ。


 でも、今度こそ。


 足を上げて、そのまま咲さんのお腹に向かって振り下ろす。


「っ!!んんんっんんん!!カハッ!!!おえっ!!!おええ!!!」


 咲さんは血を吐き出し続けた。

 その口を、キスで塞いであげる。


「んっ!!んんんんんっ!?んんんんんん!!んんん……んん……ん………………」


 1分間そのままキスをしていたら、血が逆流して呼吸ができなくなって、


 咲さんは死んだ。

 

 咲さんの血が流れこんできたが、気にならない。

 それより、こんな間近で苦しむ顔を見れたことが……


 ただただ気持ちいい。


 私は気持ちよさからしばらく放心する。

「咲さん……ありがとう……美味しかったよ……」


 私はゆっくりと立ち上がって、そのまま歩き出す。


 次の階へと向けて。

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