表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
52/55

ティアマトの森

読んでくださってありがとうございます(*´ω`*)

数日後…



「ここがティアマトの森…」

「来るのは初めてか?」

「ええ。初めてです」


見渡す限り、黒い樹海が眼前に広がっている。

ここティアマトの森はブリュノール帝国の北西部に位置する森で、その先には未開の地と言われる険しい霊峰が連なっている。


森の中も詳しく知られてはいない。

陸なのに海があるだとか、古代遺跡があるだとか、謎が多いのがこの地域一帯だ。


「今日は整備された道を使う。だから入るとしてもまだまだ浅い部分だけだな」

ヴァル殿下の説明に頷きつつ、一応整備されているのだと感心する。


「森の奥には人を惑わす精霊が住んでるらしいぞ」

興味なさげに呟いたヴァル殿下。


まあ、この規模の森なら迷ってしまっても仕方がないように思える。

しかし精霊が居ると言われたら信じてしまうようなものをこの森からは感じる。


実際、強めな魔物がいる気配もある。

はるか昔に絶えてしまったと言われる精霊もいるかもしれない。


似たような扱いのエルフは実際に居るわけであるし。


「それじゃあ、顔合わせといこう」

「はい」

私は森へと向けていた視線をヴァル殿下に戻す。


ヴァル殿下が連絡用の小型水晶を手に取った。

「カルダン俺の護衛を紹介する。隊列を組ませろ」

『了解!』


連絡機から返ってきた大きな返事はカルダン。

よく通る声質のためか連絡機なしでも返事が聞こえてきた。


(相変わらずそうだ)


ついこの前街でばったり再会したが…あちらは覚えているだろうか。



5,6人ほどの小隊で並んで、総勢40人ほどが今日討伐に参加する第四騎士団の人数だ。。第四騎士団の総在籍数は350ほどらしい。

帝国の騎士団の中では二番目に人数の少ない第四騎士団ではあり、遊撃、大型魔物討伐に特化した少数精鋭部隊であることが最大の特徴だ。


40人ほどではあるがみな揃って大柄な人が多いため受ける圧はそれ以上。

こちらを射抜く視線の鋭さは歴戦の騎士そのものに思える。


「フィリア」

「はい。はじめまして。フィリア・ジェンベルです。学園内でのヴァル殿下の護衛を主としています。今日はよろしくお願いします」

挨拶を述べ一礼をする。

騎士たちの反応はマチマチといったところだろうか。


「おう!よろしく!」

やはりといったところか人の良い笑顔を浮かべたカルダンがそう返してきた。

「俺はここの騎士団長、カルダン・フォン・ヴィンターだ。こっちは副騎士団長のラニエル」

「はじめまして。ラニエル・フォン・ブレッダローズです」

ぺこりと礼儀正しいお辞儀をしたラニエルさん。茶髪に深い青の瞳から受ける印象は変わりない。


「よろしくお願いします」

(副騎士団長になっていたのか)

挨拶を返しつつ、内心感心する。


ついと軽く見回すと、カルダンの甥であるギルベルトの姿も見受けられた。

懐かしい顔ぶれである。


他にもちらほら見知った顔があった。


「わ…」

「歳は殿下と同じくらいか?」

ポンッとカルダンが私の頭に手を置いた。そのまま少し強めの力で頭を撫でる。


「はい」

(取り敢えず自分より小さいものは撫でろとか思ってるんだろうか、この人は)


半ば呆れつつ、されるがままになる。


「…そのくらいにしておけ。内容の確認をするぞ」

慣れているのか、予測していたのか。さして気にしていなさそうなヴァル殿下。

ヴァル殿下の言葉にカルダンも撫でる手を止める。


「…今回のワイバーン討伐だが、報告された個体数は5体。この森には他にも強力な魔物が生息している。

各小隊ごとに最大限の警戒を持って討伐を行え。以上」

「「「「はい!!!」」」」

野太い返事にヴァル殿下も頷く。


「フィリアは俺と各小隊の援護を中心に動く。いいな」

「はい」

私も彼らに負けないくらいはっきりと返事を返した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ