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騎士団長と手合わせ

少し、オチがないといいますか、締りが無い文になっています…すみません(-_-;)


読んでくださってありがとうございます(*´ω`*)

「フィリア嬢はガレディアス流剣術の免許を皆伝しているのですよね」

「はい、そうです」

一通り談笑し終え、お茶会も終盤に差し掛かったときだった。

ジェイドさんが興味津々といったふうに、こちらを見ている。


「もしよければ、手合わせお願いしたい」

「はい、大丈、夫です」

返事をしたはいいが、許可が無ければ駄目だろうかと思い、ヴァル殿下に視線を向けた。

頷いたヴァル殿下を見て、最後まで言い切る。


「なら、第一訓練場に行こう。あそこなら副団長クラスからしか入れないからね」

私がヴァル殿下の護衛であることは秘密であることを考慮したのか、レオンハルトがそう提案した。

連携を図るために、各騎士団の団長や副団長は私が護衛であることは知っている。


「そうだな」

レアナン殿下も頷く。


そして私たちは第一訓練場へと移動した。


ーーーーーーーーーーーー


「訓練用の木剣でよろしいですか」

ジェイドさんから手渡された木剣を振ってみる。


(軽い…)


「…折ってしまうかもしれません」

「騎士見習いの訓練用ですから、いくらでも替えは効きます」

「…分かりました」

少々不安ではあるが…大丈夫だろう。


競技場の中心。

相対し剣を構える。私は中段、ジェイドさんは意外にも下段で構えている。


「はじめ!!」

レオンハルトの合図。聞き終わらないうちに両者とも地を蹴った。

肉薄した私にジェイドさんが軽く目を見開く。しかし瞬時に好戦的な笑みを浮かべ、振り下ろされた私の剣を受け止めた。


受け止められるのは想定内。私は押し切って首を狙おうとした、がー


バキィッー


「「えっ?」」


突然として木剣が木っ端微塵になった。

反動でつんのめってしまったが、左足を引いて体勢を立て直す。


「「…」」


見ればジェイドさんの剣も柄しか残っていない。


「普通の剣にしましょうか」

全てを悟ったかのような表情でジェイドさんはそう言った。

「そうですね」

木剣で模擬戦など数年ぶりだ。仕方がないと思いたい。


ギャラリーの方へ視線を向けると、爆笑しているレアナン殿下とレオンハルト。

額に手を当て嘆息してるヴァル殿下、相変わらずの無表情なジュリア殿下が居た。


(なんかすみません…)


「じゃあ、気を取り直して…はじめ!」

またもやレオンハルトの合図。


瞬間、剣と剣がぶつかり合う音が響く。

刃をつぶした練習用の剣ではあるが、強度は十分なようだ。


数度、お手本のような打ち合いをした後、ジェイドさんから仕掛けてきた。

右下から迫る剣を受け止める。

(重いな…)

流石騎士団長といったところか。


ガレディアスの騎士団長にも引けを取らない。


剣を薙ぎ、両手持ちに変え私も下から振り上げる。


風を切る鈍い音とともに剣がぶつかる。


受け止められたため、ぐっと力を強くする。

競り合いの末軍配が上がったのは私だ。


「くっ」

ジェイドさんは、脱力し、一瞬で後ろに跳躍した。

(令嬢だとは思えないほどの剛腕だな)


ジェイドさんは一呼吸置き、剣を構え直した。


私も剣を構え直し、ジェイドさんを見据える。


タッーガキィッー!


僅かに空気が揺らいだ刹那、瞬時に肉薄したジェイドさんの振り下ろした剣と反応した私の剣がぶつかる。

しばらくの応酬の末…


(今…!)


私は剣を袈裟斬りに振り上げた。


ースパンッ


小気味の良い音とともにジェイドさんの剣の切っ先がくるくると空中に飛んだ。


驚愕に目を見開いたジェイドさんが私と斬られた剣を交互に見ている。

そこで私は気付いた。


(あ…またやらかした)


家の姉弟間の訓練では剣が壊れるまでが常識。もちろん訓練用だ。そんなにしょっちゅう剣を折ってしまったら有事の際に困るし、お金だってかかる。防衛費で落ちるとはいえだ。


しかも訓練用の剣も折れた後は若手の鍛冶師のスキルアップのために活用されているのだ。

つまりなんら問題は無い。


なんならスパンっと剣を斬るのはなかなかに爽快。

姉弟たちも最期のお約束と言わんばかりに、訓練では毎度私が剣を斬って終わるのが常。


…色々と理由を並べてみはしたが、私だって分かっている。

ガレディアス家(うち)と外じゃ常識が違うことぐらい。


いや、よく考えると折れることは普通にあることだし問題ないかもしれない。

ジェイドさんだって訓練用だから折れても仕方ないって言ってたような気もするし…。


「……」

うだうだ考えていても仕方がない。そう思って視線を上げる。

ぱちりとジェイドさんと目が合った。


「えっと…お見事ですね?」

「あ、はい。ありがとうございます」

なお困惑気味であるジェイドさんに褒められた。

なのでお礼を返す。


つい、とギャラリーの方へ視線を向けてみる。


レアナン殿下とレオンハルトは肩を震わせて俯いていた。もしかしなくても爆笑している。

レアナン殿下にいたってはサムズアップまで…。


一方、相変わらず無表情のジュリア殿下。しかしこちらも何故かサムズアップしている。


そして、ヴァル殿下はというとー

とても驚いたといった感じにこちらを見ていた。


やけに静かだと思ったら、レアナン殿下とレオンハルトが声を上げて笑っていないからかと、私は一人納得した。

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