表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゆうしゃ様とまおう様~勇者と魔王の再国譚~「えっ?社畜の俺が魔王の国を復興させる!?無理無理っ!」  作者: 団栗珈琲。
第三章 盗賊と邪神と封印と

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
12/17

第12話 邪神と忍び込む盗賊

 クレイトとメイさんと出会ってから数日。


 邪神の国「アインベーゼ」俺は今、興味本位でここに来ていた。

 いや、興味本位じゃないなお願いされてきたの間違いだな。これ。

 興味本位2お願い8ぐらいの割合だな。


 それはもうお願いで来てるっていうんだよなぁ……。


   ✕   ✕   ✕   ✕   ✕


「クロス~「アインベーゼ」に行ってくれない?」


 え?やだ。

 どこ?そこ国?

 とりあえず否定から入るタイプです。


「アインベーゼに封印された邪神がいるらしいんだよね。仲間にしてきてくれない?」


「え……嫌なんだけど……」


 邪神とか絶対やばいじゃん。

 怖いんだけど。

 いーやーだー!行きたくないー!


 仲間にするとは?懐柔しろってことか?

 邪神懐柔とか絶対無理だろ。


「大丈夫クロスならできる!」


 そんな、オレンジの服を着た元野球選手みたいなこと言う。


 その自信どこから湧いてくるんですか?


 行かされるの俺なんだけど……。


   ✕   ✕   ✕   ✕


 なんて、文句を言っていたがルナのお願いにあっさり陥落してしまった。


 やっぱり俺、お願いに弱いな。


 上司からのお願いにも弱いからな……。

 いや、それは命令だな。


 無理やりやらされていただけだな。


 辛い……。


 俺がネガティブなことを考えて、悲しい気持ちになっていると、アインベーゼの邪神が封印されてるところに着いた。


 で、封印ってどうやってくんだよ。

 場所だけ教えて、そこは教えてくれなかった。


 不親切すぎる。

 ブラック企業の入社説明ぐらい不親切すぎる。


 ルナに渡された地図の目的地近くに近づけば近づくほど、なんだか禍々《まがまが》しい雰囲気が増していく。


 何だか怖いんだけど……。

 もう帰りたいな……。


 まあ、だいぶ歩いてきたから流石に戻るのはな……。


 数分程度歩くと、禍々しい雰囲気の本拠地?に着いた。

 すんげぇ禍々しい。


 ここらの木が変色して溶けているのはどういう事でしょうか。

 腐敗……だよね。


 俺まで溶けたりしない?


「おい。人間」


「うわっ!」


「うわっ。とはなんじゃ我に向かって、われは神だぞ」


 声が直接脳に届いている感じ。

 テレパシーみたいな、何だか気持ち悪い。そんな感じだ。


「人間。我の封印を解いてはくれぬか」


「俺の名前人間じゃないんだけど……っていうか封印って

 度うっやて解けばいいんだ?」


「貴様。神に向かってタメ口とはな。我の言うことを信じていないか。」


「いや?信じてるけど」


「信じていて、神にタメ口とはな」


 まあ俺、魔王に向かってタメ口だからな。

 あいつも俺の世界では神だし。


 神にタメ口っていけないことなのかなあ。


 別にいいと思うのだが……。


「まあいい、人間。封印を解いてくれ」


「解くっていっても具体手に何をすればいいんだ?」


「お主。そこに丸い石があるだろう。それを叩き割ってくれ」


 異様に大きい木の根元に、俺の顔より少し大きいくらいの丸い石が転がっている。


 石なんて俺に壊せるかなあ……。


「なにかハンマーとかはないのか?」


「ん?そんなものなくとも素手でいけるであろう」


 いや、無理だって。

 素手で石を叩き割るとか、どんなバケモンだよ俺は。


「?何をやっておるのだ。早く叩き割ってくれ」


 無理だって。

 俺は叩き割れないって!


 俺の心の中の悲痛な叫びは、邪神には聞こえない。


   ✕   ✕   ✕   ✕


 なんだ?結界に反応があるな。


 魔王ノ力を使えば結界だって張れるし、聞き耳だって立てられるのだ。


 えっへん!。


 ……誰もいないのに胸を張るって恥ずかしいんだな……。


 とはいえ、こんなところに入ってくるなんて、何事だろうか。


 敵の可能性が高いので、とりあえず聴いてみる。


   ✕   ✕   ✕   ✕


「なんすか?ここ」


「ここはサルジニルグっていうらしい」


「どこすか?そこ?聞いたことないんすけど」


「魔王の国ってやつだ。習わなかったのか?」


「俺、学校出てないんで。ってか、本当にこんなところにいるんすかね?こんな辺鄙なとこに」


「投げつけた場探(ばたん)(場所探知機)にここが引っかかったから、ここで間違いないらしい」


「正確なんすか?その情報」


「おい。お前これは国家からの任務なんだぞ、正確じゃないわけあるか」


「それもそうっすね」



「って!!。おい!」


「どうしたんすか?急に」


「やばいぞ。どれだけ離れていると思ってんだ。おかしいだろこんなの……」


「どうしたんすか?」


「おい!全員集合だ!これはやばいぞ」


「だから、どうしたんすか」


「見られているんだよ」


「は?誰にっすか?」


「わからない。だが、俺たちの侵入が相手にはバレているらしい」


「位置は?どこすか」


「50kmは先だ」


「はぁ?なんすかそれ!バケモンじゃないすか!」


「やばいぞ。逆探知で距離まではわかっても相手の顔どころか姿も見えない」


「本当にやばいっすね……。全員呼んできます!」


「うぅ……。あそこからの任務だから、嫌な予感はしてたんだが、目先の金に釣られてしまった。クソ……。全員!このままいくぞ!」



   ✕   ✕   ✕   ✕


 お~すごいね。逆探知が使えるんだ。

 私に聴かれていることに気付くなんて中々やるね。


 こんなにも早々にバレるとは思っていなかったよ。


 魔王の国に足を踏み入れてくるだけはあるね。


 でも、強そうなのは私に気付いた奴とその隣の側近だけだね。


 ほかにも反応は数えきれないほどあるけど、ほかは見せかけだね。


 でもまあ、このまま突っ込んでくるんじゃなくて、引き返した方が身のためだけどね。


 引き返すなら、まだ許してあげようかとも思ったけど……。しょうがない、私が迎えにいくか。


「メイちゃん。クレイトくん。私ちょっと行ってくるね」


 私はそう、メイちゃんとクレイトくんに一声かける。


「ちゃ、ちゃん……は、はい。いってらっしゃいませ」


 メイちゃんはそう返してくれる。

 ちなみにクレイトくんは無言だ。


 愛想悪いなぁ……。


「『転移(テレポート)』―――!」


 私の身は白く淡い光に包まれる。


 私は盗賊のもとへと向かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ