表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/9

第5話。猿田去吉(さるたさるきち)

悪魔ぴゅーん

「ところで!君、猿田去吉さるたさるきち君だね。

君は専業主婦をうらやましいと思っているだろ?』


猿田

『うっ、なんで僕の名前を!』


悪魔ぴゅーん

『隠さなくてもいいよ、全部、全部、分かってるからね。

専業主婦という仕事はね、一種ベーシックインカムのようなものなんだよ。くだらなくてわずらわしい社会生活を、就職しなくても食べていける、最低限の生活は保証されるんだ、旦那の稼ぎでね。

一方で男にベーシックインカムはないんだよ、一生ね。君がどんなに厭だと思っても、どんなに苦しい、どんなに眠っていたいと思っても、朝が来れば君は悪夢にうなされるように目覚め、死んだ魚の目をしながら満員電車に乗って吊革にぶら下がっているんだ。

そして来る日も来る日も必ず、会社に行かなければならんのだ。

君の最も軽蔑する人間とも大嫌いな人間とも1日、1週間、1ヶ月、1年、いや、何十年と作り笑いを浮かべながら過ごさなければならんのだ。ぷぷぷぷ。笑いがとまらん。

ぼくはそんな人間の姿を見ていておかしくてたまらないよ。笑いがとまらんのさ。あははは。人間の苦痛は悪魔にとって甘い蜜だからね、ゆかい、ゆかい。』


猿田去吉

『確かに僕は専業主婦的な生き方の方が自分には合ってるとは思ってはいるよ。でも男だしね。。。それは無理でしょうな。』


悪魔ぴゅーん

『それと君。君は本当は髪を伸ばしたいと思っているね?うんうん、なんにも言わなくていいよ。分かってるから。確かに…君の顔立ちからすると短い髪よりも長い髪の方が君には似合うよ、君の魅力は長い髪の時こそ充分に発揮される。

男の子も学生の頃までは、髪を伸ばしてお洒落している子もいるけれど、就職活動に入ったり、社会人になると彼らはほとんどの人が羊の群れのように髪を短く刈りこまれてしまうね。

そして、若い女の子にこう言われるんだ。

『ダサい!』とね。ぷぷぷぷぷぷぷ。(笑)

今の君の短い髪は君の魅力を、君の人生の楽しさを半減させてしまっている。しかしだな、君は会社に行かなければならない!

社会人である君は会社のルールに従わなければ食べていけないから、不本意でも髪を短く刈り込んでいるってわけだ。」


悪魔はコホンと咳をしたあと、少し間を空けた。


猿田去吉

(なんだか、大変なことになってきたなぁ。)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ