32 合宿始まります。
今日は少し遅めの投稿。
あっという間に1年生合同合宿がやってきた。朝早くから学校に集合してバスで移動し、飛行機に乗って島に向かうみたいだ。
初めてのお泊りで何を持って行けばいいのか分からなかったので、姉さんと薫子さんに荷物の準備は任せた。
この合宿の目的は同じ1年生同士の仲を深めていくのが主で、ホテルでのレクレーションや島巡りのスタンプラリーなどが予定されてるみたい。
姉さんとキャリーバッグを引きながら学校のグラウンドに向かうと既に多くの人が集まっていた。
「クラスのプラカードが置いてあるので、自分の組の所に集合してくださーい。」
事務の人も大変だね。これだけ生徒がいたら面倒だろうに。
「それじゃ、グループの所に行くわね。またホテルで会いましょう。」
「了解。」
姉さんはそう言って自分のクラスに行ってしまった。ホテルで会おうって言ったけど何処で集合するか決めてないや。まぁ、後で携帯に連絡が来ると思うから大丈夫か。
クラスに着くと僕達のグループはもう皆んな集まっていた。
「おはよう紫苑ちゃん。」
「おは。」
「これで全員揃ったな。では俺は報告に行ってくる。」
「あぁ、頼んだよ班長。」
「僕の為にお願いね。」
「お前の為では無い。」
そうそう、僕達のグループの班長はマモルになった。班長は報告係で先生からの報告、連絡を伝える役目がある。最初は雲雀が立候補すると思ったけど、今回はやる事があるからと言って辞退していた。
やる事って何だろう。名家は他に役目があるのかな?
「時間になりましたので、先生から注意事項などの連絡があるので聞いて下さい。」
何はともあれ合宿が始まる。
◇
先生の注意事項を聞いたのちバスに乗って空港に向かう。空港で白の学生服は目立っていて、周りの人が何事かと見ていたけど、校章を見て腑に落ちていた。
飛行機に乗ってから2時間程でお昼前に島に到着した。この島には船と飛行機で行き来できるみたいで、帰りはフェリーに乗るみたい。
この島には一般の人も来れるらしく、シーズンになると多くの人が訪れる観光の名所となっているみたい。今回はシーズンから少し早いので、僕達しかいない貸し切り状態になっているようだ。
初めて尽くしでテンションが上がってきた。荷物の中に画材道具入ってないかな? 後で確認しよ。
「先ずは荷物を部屋に置いてこい。これからは渡した栞に従って行動してくれ。では一時解散!」
えーと、部屋は5人部屋で和室になっているみたいだ。栞には自分の部屋番号の503号室としか書いてないので、全クラスがランダムに割り振られているみたいだ。どんな人と同じ部屋になるかな。
ドアをノックするとどうぞ、と聞き慣れた声が返ってきた。中に入ると何時ものメンバーがいた。
「やっぱり紫苑ちゃんだったね。」
「薄々察したけど、なかなかやるね。ゆりちゃん。」
「職権濫用ですよぉ。」
「私が紫苑と離れる訳ないじゃない。」
なるほど、同じ部屋になる事が分かってたから集合場所を決めなかったのか。
「それに皆んなも嬉しいでしょ?」
「そうだけど……」
「という事は男子も?」
「勿論操作したわ。」
「堂々と言い切ったね。」
生徒会に入ってから姉さんはやる気に満ち溢れているからな。僕との学園生活を有意義にする為に頑張っているみたい。
「昼食まで時間があるし、今の内に部屋の備品の確認をしておきましょう。」
「そうだね。」
一方男子の部屋605号室では……
「これはまた、何か思惑を感じるな。」
「雲雀、龍之介、司、マモルに俺か。こんな事を出来る奴は2人だけしか知らないな。」
「あはは、良くやるよ。行動力は並みじゃないね。」
「やはり姉御と虎徹さんは一味違うぜ。」
「うーん、話がよくわかんないけど、とりあえず宜しくね。僕は南司だよ。」
「なるほど、マモルが言ってた意味が今分かった。」
「?」
「あぁ、こっちの話だ。昼飯まで時間あるから今の内に互いの自己紹介といくか。」
「だな。」
◇
時間になったので皆んなでホテルの2階に向かった。2階はバイキング形式の昼食になっており席などは特に決められてなかったので、マモル達と合流する事にした。
「さて、色々と取りに行きましょう、紫苑。」
「おー、行くー。」
「そっちも知り合いで固めてたか。」
「そっちもって事は男子もそうなんだね。」
「まぁな。これを仕組んだ元凶はどんな様子だ?」
「ゆりちゃんなら幸せそうに紫苑ちゃんのお世話してたよ。」
「揺るがないな。」
「それよりそっちは大丈夫? 見た所、雲雀君や司君がいるけど。」
「ん? こっちは特に問題は無いな。」
「変な気を起こさないでよ?」
「変な事言うなよ。 まぁ、ある意味2人は俺らと同じ部屋でよかったと思う。」
「どういう意味?」
「見も知らない男だと、あいつらの扱いに困るだろ?」
「そうかも。」
「何だかんだでゆりちゃんも、色々と考えているのかもね。」
「ゆりさんって本当に色々凄いですぅ。」
「だがあの様子を見てると、自分の欲望を叶えるついでって感じに思えてくるがな。」
「あはは、ありえそう。」
「ほら君達も話してばっかりじゃなくて、ご飯を取りに行きなよ。」
「雲雀様も一緒に行きましょー。」
「やべぇ、司がどうしても女の子にしか見えねぇ。」
「目を覚ませ龍之介。」
いつも通りの進行スピード。




