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23 続・見学します。

続きです。どうぞ。

オススメの唐揚げ定食は美味しかった、ワンコインでこのレベルなら繁盛しそうだ。


「ここの料理人の腕はいいな。」


「そうだな。メニューも豊富だし、安価だから毎日昼がここでも良いかもな。」


「確かに美味しいけど、毎日だと太りそう。」


「うんうん。」


「コサキは太ってないから大丈夫だぞ。」


「そういう問題じゃないの。」


太るとか痩せるとかは僕たちには関係ないかな。力の変化で体型が変わったりするかもだけど。


「飯も食べ終わった事だし、そろそろ何処に見学行くか決めようぜ。」


「ほーい。」


「今の所の具体的な候補は調理部しか出てないが、他にはないか?」


「私は音楽系の部活を見てみたいわ。」


姉さんはやっぱり音楽なのか。僕はピアノ以外の楽器はあんまり触った事ないな。


「ゆりは楽譜を作ってたりしてたもんな。」


「え!そうなの?」


「昨日お邪魔した時に、偶然見つけちゃった。」


「へー、2人とも芸術家なんだね。」


「音楽系の部活動は吹奏楽部、合唱部、軽音楽部だな。サークルとしては山程あるからそこは省くぞ。コサキは何かあるか?」


「私は手芸とかに興味あるかも。」


「手芸ねぇ、ほほぉう。」


「予行練習って所かしら?」


「そ、そんなんじゃないよ!」


「何で2人共にやにやしてるの?」


「な・い・しょ。」


「エリには聞いてない。」


「酷い!」


「んー、帰ったら教えてあげるわ。」


分かってないのは僕とマモルだけ見たいだ。コサキは俯いて視線を逸らしてるし、ケンは苦笑してる。


コサキは知り合ったばかりだけど、自滅してる事が多い気がする。でも、そこがぷりちーなんだけどね。


「エリちゃんはどこかないの?」


「私は緩い感じの所なら何処でもいいかな。デザイナーの仕事があるから、放課後毎日とかだと厳しいかなー。」


「相変わらず大変だな。何かあれば力を貸すぞ。」


「あはは、大丈夫だよ。最悪仕事減らせば問題ないし!」


「本当かよ……まぁなんだ。何かあればサポートぐらいは出来るから、その時は言えよな。」


「ふふ、ありがとう。ケン。」


この4人組は本当に仲良しだな。これが友情って奴かな?


「ケンは何処行きたい?」


「俺か? そうだなぁ、模型部には行って見たいな。」


「好きだもんね、模型作るの。」


「部屋にいっぱい飾ってあったもんね。」


ケンは模型か。お父さんにでも影響されたのかな?


「それじゃ、候補も出揃った所で、そろそろ行くか。それで時間が余ったら、あの謎の部活でも探してみようぜ。」


「おー。」


食堂から外に出ると様々な格好をした生徒が、チラシを配って部活動やサークルの勧誘をしていた。そういえば、紹介されてない部活も沢山あるって言われてたもんな。


「こちら演劇部です。演劇の上演もやってるので興味のある人は講堂に来て下さいー。」

「ボディビルディング部です。一緒に筋肉を鍛えませんかー?」

「科学部です。理系の方は見学に来てください。色々な研究成果なども発表してまーす。」


部室棟に着くまでに大量のチラシやポスターを貰ってしまった。


「いっぱい。」


「別に全部受け取らなくてもいいのよ?」


渡されたらつい貰っちゃうんだもん。


「上から下の順に見て行くか。」


「なら最初は4階の手芸部からだな。」


「おー。」


4階まではエレベーターで上がり、手芸部の部室に到着した。


「失礼します。」


「いらっしゃいー。ようこそ手芸部へ!って、おぉ? 男が来るなんて珍しい事もあるもんだ。」


「見学に来たんですけど、大丈夫ですか。」


「おっけーおっけー。ささ、入って入ってー。」


「お邪魔しまーす。」


「団体さんだったかぁ。それにしても、皆んなイケメン美少女なんて羨ましいわ。それじゃ、軽ーく説明しちゃうね。」


この人テンション高いな。見た所この部室にはケン達以外の男性はいないからなのか、他の部員さんはケンとマモルをチラチラと見ては頬を染めている。ケンとマモルも女の子に人気なのか。


手芸部では主な活動時間や実績等を聞いた後に、ちょっとした体験をして終わりとなった。


体験中の時に、ケンやマモルを教えている部員がボディタッチをする度に、コサキとエリがやきもきしていたのが見てて面白かった。


僕は何故か姉さんに教えて貰った。


「意外と奥が深いんだな。コサキはどうだった?」


「よかったんじゃない?」


「そうか。」


「むー。」


「じゃ、次行くか。」


次に行くのは2階にある調理部の部室に行くことにする。部室の前に着くと甘い匂いが漂ってきた。


「こんにちはー、今見学大丈夫ですか?」


「いらっしゃい。ちょうど今、菓子が焼けたところだ。すまねえが、そこの席に座って待っていてくれ。」


「分かりました。」


「いい匂い。」


先客がいたみたいでお菓子を作る体験をしてたみたいだ。


「待たせたな。では、早速説明といこうか。」


マモルは真剣に話を聞いて質問をしている中、僕たち女性陣は出来立てのお菓子に夢中になって話を聞いていなかった。


「昼食べた後なのに、良くそんなに食えるな。」


「甘未は別腹、別腹。」


「そんなことしてるから太っ「あん?」何でもない。」


おぉ。今の声は凄い低かったな。


「どうだったマモル君?」


「うむ。色々なジャンルに挑戦出来そうだったな。設備も最新のものばかりで良さそうだ。」


「そっか。じゃあ入部するの?」


「他になければそうなるな。」


マモルは調理部を気にいったみたいだな。説明していた人とも、気付いたら料理の話題で盛り上がっていたしね。


次に向かったのは1階の模型部だったけど、今日は作品の展示だけしか行っていなかった。仕方ないので展示だけを見て回ることにする。


「ほう。ジオラマまであるのか。」


「こっちの民家の模型凄いよ。細部までしっかりできてる。」


「車まであるのね。」


「何でもありだねー。」


「食品サンプルもあるのかよ。」


こっちにはぷらもでる? の玩具まであるや。でもこれだけ小さくて細かいものが一杯だと掃除が大変そうだな。


一通り堪能したところで、最後は地下の吹奏楽部に見学に行ってみよう。地下は防音設備の整った場所でほとんどが音楽系の部活みたい。


吹奏楽部の部室に入ると多くの新入生が集まっていた。紹介の時に目立っていたから仕方ないか。


「新入生の皆さん聞いてください。思った以上に人が集まったので、音楽室に移動したいと思います。そこで楽器体験やちょっとした演奏をするので、分からない人はついてきてください。」


ぞろぞろと先導する人の後についていくと、部室棟を出てすぐ横にある建物に入っていった。ここは複合施設になっている場所で、入るには特別なカードが必要だったな。


「ここが普段私達が使用している第一音楽室です。最初は演奏を聞いて貰ってから、興味のあったものを手にとって自由に音を奏でてみてください。」


そうして始まった演奏は各楽器の良さや特徴を活かすもので、それでいて全体の調和も取れている素晴らしいものだった。


「流石は全国レベルだな。」


「そうだね。それに使っている楽器もいいものばっかり。」


「まぁ、そっちの方がいい音がでるしな。」


「値段を聞くのは恐ろしいかも。壊した日にはもう……」


演奏も終わり楽器体験の時間になった。初心者の人や明らかに経験者の人も思い思いに楽器を鳴らしていた。


「紫苑はどうする?」


「僕はピアノだけでいいよ。」


「そういうと思った。なら私がヴァイオリンを弾くから、伴奏よろしくね。」


「ほいほい。曲は?」


「私のお気に入りで。」


「あれね。了解。」


ちょいと失礼、ピアノ借ります。久しぶりの演奏だけど上手く出来るかな? 姉さんも準備できたようなのでそれじゃ、やりますかな。


「お、2人で演奏するのか。」


「楽しみだな。」


「紫苑ちゃんファイト!」


「ゆりちゃんも頑張れー。」


最初はゆったりとしたテンポから始まりそれに合わせるように伴奏を弾く。この曲は姉さんと僕が初めて一緒になって作ったものだ。いつも朝が遅い僕のように静かでゆったりと、昼になれば僕と姉さんは自分達の趣味に没頭しているようで、それぞれの音が主張するかのように楽しく踊りだし、夜になれば仲睦まじく絡み合うようなハーモニーを奏でる、そんな曲。


ふう、久々だったけど覚えているものだな。あれ? 周りの音がいつの間にか消えてる?


「ビューティフル!!」

「うおおおおお、感動した!」

「是非とも吹奏楽部に入部を!」



「なぁ、あの曲どっかで聞いた事あるよな。」


「確か有名な二重奏の演奏家が弾いてたような。」


「だよな。確か作曲者がlilyだっけか。」


「まさか!」


「まさかだろうなぁ。とんでもない姉妹と、知り合いになっちまったかもな。」


「既に精霊ってだけでもあり得ないのにね。」


「二人共凄すぎだよー。」


「驚きを通り越して、夢でも見ているんじゃないかと思ってきたわ。」


囲まれた。やばい、誰かへるぷみー

そろそろキャラクターのまとめを作った方がいいかな?

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