22 見学します。
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沢山の部活動紹介が終わり教室に戻ると、先生が配り忘れてた冊子を渡してきた。
「すまんすまん。忘れてたわ。」
「しっかりしてくれよー。」
「誰にでもミスはあるもんだよな。」
クラスメイト全員が仕方ないなぁと言った感じで許していた。
10分休みを取ったら次の2.3限は校舎の案内になる。まだ2日目で何が何処にあるか分からないし、この後部活動に見学に行くから正直助かる。
「校舎の案内は事務の人がしてくれるのでちゃんと聞いておけよ。ここの生徒に限っては無いと思うがサボりは駄目だからな。」
先生だけには言われたく無い。
「明日の連絡事項を先にしておくから、終わったら適当に自分らで帰っていいぞ。」
やっぱり適当だなぁ、この人大丈夫かな?
「事務の人が来たから俺は職員室に帰るわ。案内で職員室も紹介されると思うから、何か用事があれば職員室に来いよ。じゃ、また明日な。」
「先生。明日の連絡事項忘れてます。」
「おっとそうだった。明日は身体検査と体力測定だけで授業は無しだ。中学校組は慣れてるだろうけど、編入組は明日驚くなよ?」
意味深な事を言って職員室に帰ってしまい、入れ違いになる様に事務の人が入ってきた。
「これから校舎の案内を務めさせていただきます、事務職員の白石です。よろしくお願いします。」
事務の人は黒髪ロングの前髪を切りそろえスーツを着た眼鏡の女性だった。
「早速ですが先ずはこの冊子とカードをお受け取りください。今お配りしたカードは学校内のみの専用のカードでして、施設等を使用する時の入退室に使用する物です。再発行にはお金がかかりますので無くさない様お気をつけください。」
「それでは冊子で補足をしながら解説して行くので、私の後について来てください。」
なんだか機械みたいな人だな。感情がこもって無いと言うか何というか、目が死んでるよ。でも、説明は理解しやすいので問題ないかも?
「先ずは校内の説明から入ります。ここは……」
そうして始まった案内は非常に丁寧で、クラスメイトの質問にもスムーズに受け答えしていた。目は依然死んだままだけど。
「西棟の横にありますここが食堂になります。3階建となっていて1階が売店、2階がランチ、3階がレストランとなっています。1.2階が比較的安価で購入出来ますが、3階からは値段が跳ね上がりますのでご注意下さい。冊子に必要予算が書かれてますので参考までにどうぞ。」
えーと、1階が100〜500円のおにぎりやお菓子等の軽食がメインで、2階が500〜1000円のランチ、3階が1〜3万円のフレンチになっているみたい。
「うぇ、3階の値段やばいな。」
「本当だ。でも美味そう。」
「卒業までに1回は食べてみたいな〜。」
そういえば薫子さんから渡されたお小遣いは僕たちの収入? が元になっているみたいだけど、実際どれだけあるんだろう。学校でカードって使えるのかな?
「次に案内しますのが、東棟の横にありますのが部室棟です。ここは全ての部活動の活動拠点になっていますので、見学の際はこちらに訪れるといいでしょう。サークルにつきましては、活動拠点が校外の場合もありますので冊子に記載されているのを良くご確認ください。また、校舎の真ん中にあります職員室前の掲示板も掲示されているのでご活用ください。」
ふむふむ。案内されて改めて思うけど、この学校広すぎだな。建物自体は多くないけど一つ一つの規模が大きいし、グラウンドは全面人工芝になっていてサッカーコート二個分ぐらいの広さがあるぞ。
校門から見ると校舎は片仮名のコの字型をしていて、西棟の左横に3階建ての食堂がある。そして東棟の右横には4階建て? ぐらいの部室棟があって、校舎の後ろにはグラウンドが広がっている。その他にも施設があるみたいで……覚えられる気がしない。
◇
「これにて案内を終了とさせて頂きます。本日はありがとうございました。」
ふぃ、終わった。お腹すいたー。姉さん達のクラスはもう終わったかな?
「この後は食堂で待ち合わせで良かったか?」
「うん。先に行って席を確保しておこうよ。」
「そうだな。ケンに連絡しておく。」
食堂に着くと既に多くの人が利用していた。リボンやネクタイの色でわかるけど同じ新入生が多いな。やっぱり気になるよね。
「2階と3階があるけど、どっちにする?」
「3階は値段的に厳しいな。いけないことは無いんだが。」
「そうだよねー、月に1度ぐらいなら大丈夫かな。」
仕方ない今日は2階にしておくか。カードが使えるか分からないしね。
2階に上がると既に半分以上の席が埋まっていた。ここは販売機で食券を購入するシステムのようで、皆トレイを持って並んでいる。
メニューは沢山あって中華料理などもあるみたい。どれにしようかなー。
「俺は席を取っておくので、コサキ達は選んでていいぞ。」
「分かったー。紫苑ちゃんは何にする?」
「このオススメって書いてある奴にする。」
「それも美味しそうだよね、でも私はこの焼き魚定食にしようっと。」
あっ!ここカード使う所がないや。どうしよう。
「どうしたの?」
「カードしか持ってない。」
「あらら。じゃ、今日は私が一緒に払ってあげるね。」
「かたじけない。」
「気にしなくて大丈夫だよ。」
料理を受け取ってマモルの所に向かうと姉さん達がいた。
「お、戻って来たな。じゃ、俺たちも行ってくるわ。」
「了解。」
皆が席についた所でご飯を食べながら、興味がある部活やサークルについて話し合うことにする。この唐揚げ美味しいな、やりおる。
「俺はやはり調理部だな。設備も気になるし。」
「マモルはそう言うと思ったよ。」
「私は文科系なら何でもいいかなー。」
「紫苑は気になる所あった?」
うーん。体育会系は面倒くさいしなぁ。かと言って文科系なのも興味がないな。そういえば最後に出てた人のサークル? 部活? は何をする所なんだろう。
「最後に出てた人の所?」
「あぁー、確かに気になるな。」
「インパクトだけはあったよね。すぐに連れて行かれて、何にもわかんなかったけどねー。」
「紫苑ちゃんは美術部とかに興味はないの?あ、でもばれたら面倒くさい事になっちゃうね。」
「何の話ー?」
「そうそう、聞いてよー。」
コサキ達は関係ない話で盛り上がってしまったので今の内にご飯食べちゃおう。
「紫苑こっちのも食べてみる?」
「食べるー。」
「一旦落ち着いてからまた話合うか。」
「だな。」
最近扇風機を解禁しました。




