表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/43

14 また会いました。

こちらは本編の続きです。

今日は猫柳高校の入学式だ。日本に来てから1ヶ月弱ようやく本来の目的の高校に通う事になる。


合格通知が届いてからというもの姉さんに人との接し方についての注意事項を沢山教え込まれた。特に同世代の男の人は要注意だとか。


朝食後、学校から届いたブレザーの制服を着せてもらう。白のブレザーに赤と黒のタータンチェック柄スカートに同じ柄のネクタイを締める。そして、黒のニーソックスを履いて終了。


薫子さんはスカートとニーソックスの絶対何ちゃらが良いと熱弁を奮っていたのが若干怖かった。だって何言ってるか分かんないんだもん。


言葉責めから逃げ、姉さんが着替えている間に人とのコミュニケーションを簡単にまとめたメモ帳を見直しておく。挨拶から何まで網羅してある優れものだ。


「着替え終わったからそろそろ行きましよー。」


「ほーい。」


一階の玄関に鞄を持って向かう。


「ネックレスは忘れずに持って来た?」


「持ってきた。」


「よろしい。」


「薫子さん今日は保護者の代役よろしくね。」


「お任せください。」


「じゃ、行きましょうか。」


「おー。」


猫柳高校は家の最寄り駅から二駅の距離にあり、バスや自転車でも行く事が出来る。県外からの人には寮があるために不便な事は無いだろう。


今日は車での登校は混雑が予想されたので電車で向かう事になった。そのため悠人さんはお役御免となり呼び出されなかった。哀れなり。今度絵でも描いて贈ってあげよう。


10分ほど歩き最寄り駅に着くとちらほらと同じ制服を着た人を見かけた。やっぱり考える事は同じみたい。


これから初めて電車に乗るので薫子さんにレクチャーしてもらう。


「基本的な事は一つだけです。このICカードと呼ばれる物を、駅に出入りする際の機材にタッチするだけです。」


「それだけ?」


「それだけです。」


すごいシンプルだった。何かこう、ゲートを通過する時に持ち物検査とかされるかと思ってた。


「都心では急行の止まる駅や線路などの覚える事が沢山ありますが、ここは上りと下りの2本なので簡単ですよ。」


「それに学生がよく使うので同じ制服の人についていけば迷子になることは無いでしょう。」


教えてもらって通りにICカードをかざし、ゲートを通過して駅のホームに行くと同じ制服を着た学生とスーツ姿の保護者の姿があった。人の目を気にしているのか頻りに服装のチェックをしているのが気になった。


「皆そわそわしてる。」


「確かにね。入学式だからかしら?」


「猫柳高校の入学式は有名ですので、取材されても良い様に身嗜みには気を遣っているようですね。」


「テレビに映るの?」


「可能性は多少ありますね。」


「おー。」


それは変な所を映されないようにしたいな。僕も一様念のために手鏡で確認しとくかな。


「確認しなくても、紫苑は何時も可愛いから心配ないわ。」


「その通りですよ。」


姉さん達はいつも可愛い、可愛い、と言っているから今一当てにならないんだよなぁ。


待つ事数分で電車がやって来た。間近で見ると迫力があるなぁ。ドアが開き電車に乗ると、中の人のほとんどが学生服を着ていた。


マンモス校だとは聞いていたけど人多いな。一体何人が新入生として入学式に行くんだろう。


電車に乗っているのはあっという間で直ぐに目的の駅に到着してしまった。駅を出ると目の前には商店街がありスクールゾーンとなっていた。


ここから15分ほど歩いて猫柳高校まで行く事になる。道中にある桜を眺めながら向かっていたら、何処かで見た事ある犬耳と猿尻尾が同じ道を歩いていた。誰だっけ?


「すげえ人。編入試験で入ってくるのってこんなに多いのか?」


「さぁな?中等部と高等部は別々の所にあったから、よく知らん。」


「それもそうか。んで、エリ達は先に着いてはずだが、どこで待ち合わせだっけか?」


「確か校門をくぐって直ぐにクラス表があるから、そこで一緒に確認することになってるはずだ。」


「校門前は既にごった返している様子が見えるんだが…。」


「奇遇だな。俺もだ。」


「「……。」」


あっ!思い出した!ショッピングモールで助けてくれた人だ。もやもやが晴れてスッキリした。あの人達も同じ学校だったのか。話しの内容的に中学校からのエスカレーター組みたいだな。


校門が見えてきたあたりで黒塗りの車が止まっているのに気が付いた。誰か降りてきたみたいだけど人だかりが出来ていて分からなかった。有名人でも乗っていたのかな?


いずれにしても学校の中でなら会うこともあるだろう。今はクラス表を確認することが先だな。人混みを掻き分けて見える位置まで移動する。薫子さんは入学式が行われる体育館の方に受付に行ったみたい。


「紫苑は自分のクラス確認出来た?」


「なんとかできた。1-11クラスだって。」


「あぁー、やっぱり同じクラスじゃないー。」


「仕方ないよ。20クラスもあるんだから。」


「うぅ、私は1-10クラスで隣のはずだから、授業の合間の時間に絶対会いに行くから。」


「うん。」


クラスも分かった所で教室に移動しようと案内を確認すると丁度10クラスごとで西棟と東棟で別れていた。


「何でよ〜〜!!」


おぅ、これは酷い。流石に棟が離れてたら昼休みとかじゃない限り来るのは無理だ。これは白虎さんに一言物申さなければ。


姉さんと学園長の元に行こうとしていたらいつぞやの犬&猿に呼び止められた。


「おーい。あんたらそっちは、関係者以外立ち入り禁止になってんぞ。迷ってんのか?」


「見たところ同じ新入生ようだな、良ければクラスに案内するぞ。」


「いいの、私達は学園長に用事があるから。」


「今は入学式とかで、立て込んでるはずだから行っても会えねーと思うけどな。」


「知らぬのかもしれんが、ここの学園長は精霊様なのだよ。会っても門前払いされるのが落ちだろう。」


「知っていますよ。はぁ、仕方ないわね。また今度にしましょうか。」


「今度会ったら文句言ってやる。」


「寂しいけど今は我慢するわ。じゃ、また後でね。」


そうして、何事も無かったかの様に各クラスに行こうとしたら犬の方に気づかれてしまった。


「ん?何処かで見た事あるなーと思えばショッピングモールの時のハーフさんか。」


「お!本当だな。でも1回見たら忘れられない様な容姿をしているのに、何故言われるまで気づけなかったのだ……?」


あ、面倒くさい事になりそうだな。姉さんは不審がってるし。姉さんにはショッピングモールの事を話しているので、そこで助けてくれた人とだけ伝えておいた。


「いないと思ったらアンタ達何してんのよ。私達と言うものがありながら、同じ新入生をナンパしてんの?」


「本当に油断も隙もありませんね。全くもう。」


「おい!ばか。人聞きが悪い事言うなよ。」


あぁ、今度は違う女の子が2人も増えてしまった。余計にややこしくなりそう。そして姉さん、何故に女の子相手でも警戒してるんですか。


何?僕を狙っているかもしれないから?


そうですか。それは仕方ないです。


さて、この状況どうしよう。


風邪ひいた時のスポーツドリンクは格別。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ