勇者二人と赤の勇者の正体
窮地を切り抜けて情報を手に入れたのは本当にラッキーとしか言いようがない。
ピンチはチャンス、人生何事もサイおじさんの馬ってことだね。
さて、クルスの次にであった勇者は赤の勇者。
漂う強キャラ臭、名前はまだ秘密。
ここで問題です。
赤の勇者はいったいどんな人だったでしょう~か‽
正解ならご褒美、不正解なら罰ゲームが待ってます。
はい、ちくたくちくたく終了でっす。
出てきた答えは、男、赤い目、赤い髪、男、赤目赤髪の男……
今まで出た情報ばっかり挙げるとは。いやあみんな勇気あるね。
全員正解で全員不正解だね。
というかやっぱり全員不正解にします。
あんまりおちょくって僕を怒らせると怖いよ?
罰ゲームのほうは期待してね。
ぶーぶー言う暇があったら次は真面目に考えること。
まあ、今回は先に答えを言うけどさ。
「うーん、今さらですけど緊張してきました」
「本当に今さらだよ」
男女二人でおしゃれなレストランでどきどきの待ち合わせ。
待つ相手は今まであったこともない男の人でまだ影もなし。
でも、その男とは前世の縁があって……。
何かこのままだと実は三人の前世は世界を護る光の戦士で……とか続きそうだ。
それっぽい人は隣で緊張のあまりそわそわしだしているけど。
「僕の時はそんなに緊張しなかったじゃないか」
「急だったので成り行きもありますが、そもそもクルスは緊張なんてしません。ですが私は緊張するんです」
「便利だねその使い分け」
「便利とはなんですか便利とは」
いや、これは確信犯でしょうさすがに。
あの件以降からほんとに図太くなっちゃってまあですよ。
いつものごとくじゃれあってると木製のドアが開いて赤髪赤目の厳つい男が
この感覚は二度目だから間違いはない。
隣でクルスもうなずいているところを見ると勘違いというわけでもなさそうだ
「お前らが『ファイヴカラーブレイヴズ』クルスとミーアか‽」
「はい、私がクルスです。あなたがレオンさんですか?」
「おう、燃え盛る勇気の紅い獅子レオンは俺様のことだぜ」
思っていたよりキャラが濃い。
口元の引きつりを思わず『ポーカーフェース』で隠してしまった。
急に真顔になったから失礼な印象を与えていないか心配だ。
さてここからどうやって切り出すかと考えていると隣のクルスがレオンの言葉を聞いてまさかと言った風に爆弾を一つ場に投げ込んだ。
「ハイレンジャー?」
ピシリと固まる目の前の燃え盛る勇気の紅い獅子レオン。
訳が分からず混乱する表情を『ポーカーフェース』で隠したままの僕。
まさかの正解だと思わなかったのか唖然とするクルス。
ピクリとも動かない三人衆の出来上がりである。
……この状況だと三人中で唯一固まっているのは外だけの僕が話を進めざるを得ないか。
「クルス、そのハイジャーというのを詳しく」
「いわゆる日朝戦隊ヒーローものですよ。レッドが脳筋過ぎたせいか人気は出なかったようですが、前世の甥っ子が好きだった縁で詳しくなってしまいました」
「ハイレンジャー馬鹿にすんなよ。ハイレッドかっこいいだろ!?そもそも……」
ここでハイレッドこと燃え(略)レオンが復活。
そして、唐突にハイレンジャーについて語りだす。
曰く、暑苦しいからダサいと思うのは男として恥ずかしい。
曰く、ハイレンジャーのリーダーハイレッドは漢の中の漢。
曰く、レッドは馬鹿なんじゃねえ、漢気あふれているだけだ。
曰く……半分以上聞き流していたけど相当にそのハイレンジャーというやつが好きというのは分かったとだけ。
アニメを見る暇があったらゲームをしていた身としてはそこまで言うファンはよくわからない。
でも、好きなゲームを馬鹿にされたら同じ反応するかも。
「……はあはあ。それでクルスもミーアも日本から来たのか?」
怒涛の勢いで言葉を吐き出してすっきりしたのか話を進めてくれるらしい。
ハイレンジャーとか興味ないから正直なところ助かった。
「ええその通りです。同じ境遇の身、魔王を倒すまでは一緒に行動しませんか?」
「レオンが魔王についての情報を知ってたらそれも教えてくれるとありがたいかなあ」
「別にそれはいいけど魔王って何だ‽」
それらの言葉を聞いたレオンは思わぬことを聞いたと首を傾げた。
あれはシスターの秘儀斜め45度わからないのポーズ。
効果は疑問と思っていることを視覚的に訴えかけて自分の意思を通すこと。
漢がするとこんなに殺意が湧くのか。
「え?キャラクターを作る時の世界観の説明を読まなかったの?」
「そんなんあったのか?」
説明書読まないでキャラメイクとかわけわかんない。
質問に質問で返されたからにはさらに質問で返すのが礼儀。
「じゃあ、どうやってそのキャラを作ったの?」
「よくわかんないけどボタンをポチポチしてたら着せ替えできるページになったからハイレッド作った。できた時に飛ばされた」
状況を理解した。理解したくないけど理解した。
「クルス、デフォルトの設定ってたしか……」
「人間、男、赤の神様のはずですね」
クルスと頭を寄せ合って相談すして今度はレオンを見る。
目は前、耳はちゃんと横についていて手は二本、足も二本で毛深くもなく肌は緑や赤とかではないそれはちゃんと人間の特徴。
角ばった顔、厳つい筋肉、僕より大きい胸は大胸筋かと思われるそれは女性の物ではないだろう。
火炎のような赤い目と同じ色をした短く刈り上げられた髪。経験則からすると赤の神様。
目の前まんまだね。
「弱くない組み合わせなのだけは救いでしょうか」
直接には有効ではない僕も選んだぐらい戦士というのは単体でも強いクラスだ。
赤の神様の祝福までついてブーストされれば弱いはずがない。
「そもそも、一人で4層までいったんだから弱いはずがないんだけどね」
そして、アイテムブーストしまくった僕が片道しかできなかったところを一人往復で、しかも帰りはやっかいな荷物を背負ってだからなあ。
「遅くなりましたがその節は本当にありがとうございました。改めて力を貸していただけないでしょうか」
そのやっかいな荷物は自分を助けてもらった事実を思い出したらしくすっと頭を下げた。
それに合わせて僕も頭を下げることにする。
この世界でも結局これが一番誠意を見せる形だ。
「いいぜって言っただろ‽よろしくな、ブラック、ホワイト」
さすがに命の恩人でもその呼び名は勘弁してもらえないだろうか。
「でも、クルス甥っ子なんていたんだね」
「よく思えばもう前世含めたら25超えますからね。そういうミーアは何歳ですか」
「受験勉強していた気がするから前世含めて22ぐらいかな、誕生日超えたかは覚えてないや」
聞かれても受験勉強しなくて済んだのはラッキーだったかもしれないなあとしか思わない。
だがなぜか過剰に反応したのはクルスだ。
「えっちょあんた年下なの‽じゃっじゃあレオン、あんたは前世含めて何歳よ!」
「兄ちゃん急に女言葉とかキモいぜ」
レオンはスパゲッティに似た麺料理をほおばりながらバッサリと切り捨てた。
「そんなのどうでもいいから!!」
「15歳だけど」
結局前世の年は今世に関係ないとクルスを慰めて一緒に酒を飲むのに付き合う羽目になった。
ダイレンジャー→ハイレンジャー
調べて現実になかったら挙げる予定が忘れてました
日朝戦隊ものの歴史は長いなあ
あと17話の白の人の発言の年に合わない部分を一部削除。
設定組むときに最後まで迷っていたとはいえ忘れて語感とのりで言葉を付け加えてはいけません
まじすんません




